表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人間ですか? いえ、人外(ゴーレム)です  作者: 毬藻
一章:出会いと学年大会
6/7

第六話:深月 

第一章の最終話です。

それでは始まります。

 私はよく引越しをしていた。

 その頃は良く分からなかったけど、理由が分かったのは中等部になってからだけど。

 それを聞いても両親の事は嫌いにはならなかった。怒る時は怖かったけど、それでも私の両親は大好きだったから。

 6歳の冬の時にある村に引っ越した。そこは、空気もきれいで山に囲まれてそして、小さな小川もあったりした。

 その頃の私は、あんまり友達を作ったりする気はしなかった。理由としたは簡単で、また近い内に引っ越しをするかもと思っていたから。

 それで、ほとんど一人で遊んでいることが多かった。その頃は、目の前に小川が目の前にあってそこで遊んでいたから。

 魔法の練習はそこですることが多かったかな?





 数日が経って、小川で魔法の練習をしていたとき……一人の男の事あったのかな?

 その時に、魔法の制御の方に集中して前の方に人がいるって気がつかなかった。



「……なにしてるの?」

「!!?」

 私は、びっくりしてて白い魔法球(フィン)をその男の子に投げてしまった。

 男の子は、次の瞬間に驚きの行動をした。

 両手を翳して、私の作った魔法球(フィン)を打消したんpだ。

 このくらいの年でも知っている、魔法を消すのは同等の【魔法属性】でしか打消す事が出来ないってこと。


「び、びっくりした~」

「魔法……消しちゃった?」

 私のつぶやきに男の子はハッとして自分の手を見ていた。

 男の子は小さく『やっちゃった』と呟いていた。


「かあさんとれなにあまりつかうなって言われていたんだけどな……どうしよう」

「わ、わたしはい、いわないから!!」

「えっ?」

 元々、今の居る場所から少し遠いからお母さんにも聞こえていないはずだし。

 それに男の子もバレたら嫌だったとおもうし。


「えっと、ありがとう……えっと……」

「……??」

「なまえ……ぼくは、すめらぎ かつやっていうんだ」

「わたしはみつき……あいか」

 そう、この時に出会った男の子こそ、(すめらぎ) 克夜(かつや)だった。

 その後、小川の近くに大きな岩の処に腰を掛けてお話をした。


「そういえば、なにしてたの?」

「……まほうのれんしゅう」

「しろいろのまほう……きいたことないかも」

 克夜は『うーん、うーん』と唸っていた。


「わたしのおいえにかんすることなんだって……おかあさんが言っていた」

「おぉ、すごい!!」

 目をギラギラさせながら私の方を見ていた。

 好奇心の目で見られることがあまりなかったので私は恥ずかしくなり俯いてしまった。

 そして、私の方もさっきの打消したことを思い出た。


「さっきのってなに?」

「さっきのって……まほうをけしたあれ?」

 その言葉に私は首を上下に動かした。

 しかし、克夜は腕を組んで『うーん』と唸りだしてしまった。

 その光景に不思議そうに見てしまった。


「ぼくにもじつはわかんない!!」

「ふぇ?」

「とうさんとかあさんのはなしでながったらしいなまえだけど……なんか、まほうをうちけすわざっていわれたかな」

「……わざ?」

 私もその言葉に驚いた。

 普通なら魔法は相対魔法か同出力魔法かそれ以上じゃないと打消す事はできない。

 それに魔法なら相殺魔法とかいうのに技って言うのだから驚くのも無理ないと思うし。


「けど、このわざを使うときにまりょくはつかうからけっきょくはまほうになるのかな?」

「……けど、すごいとおもう……よ」

 その時はやっぱりすごいと思うから……


「あ、もう5時だ」

 すると、遠くの方から夕方の時刻を知らせる音楽が聞こえてきた。

 克夜は立ち上がり、急いで帰ろうとした。


「あ、あ……」

「あしたもいっしょにあそぼう!」

 私が言う前に克夜は振り返り満面な笑みでそう答えてくれた。

 私は『うん』と笑顔に答えた。


 そして、その日からほぼ毎日の様に克夜と遊んだり魔法の練習をするようになった。時々だけど、友達も誘って一緒に遊んだりもした

 両親の方も克夜の両親と話したりしていた。

 家は離れているけどお隣同士さんだし、家族で一緒にしたりすることも多かったかな?

 そして、それから二ヶ月が経ったとき、お母さんから【引っ越し】の事を言われた。

 幸いにも、今回の引っ越しは最後になるって事だった。

 今回引っ越す場所は【三国の魔法区】……マジックアカデミーに向かうとのことだった。

 けど、今回は私は反発してしまった。

 友達になった克夜とも離れることを嫌がっていたのだ。

 そして。私はそもまま家を飛び出してしまった。


「うぐ……ひっく……」

 私は、暗くなった大きな橋の下に居た。

 そして、私は泣きじゃくっていた。

 流石に外も暗くなったのもあり、街灯もそこまで多くなかったから真っ暗と同じぐらいだった。

 聞こえる一つ一つの音に私はビクビクしながらいた。


「……見つけた!!」

「……えっ!?」

 そこには息を切らしながらこっちを見ている男の子がいた。

 男の子が【灯火(ライト)】を使い辺りを明るくした。

 それと同時に男の子の顔がはっきりと見えた。

 そこにいるのは克夜の顔だった。

 そして、克夜の服装を見て驚いた。洋服のあちこちが破けていて、その数ヶ所から出血していたのだ。


「そのキズ……」

「うん? これは、あっちこっちをさがしていたから気がつかなかった」

 そう言いながら笑っていた克夜に罪悪感と言うか悪い事をしたって思って泣き出してしまった。

 その光景を見て克夜はびっくりしてあたふたしていた。

 私はしばらく泣いていたけど克夜が近くに座ってくれた。

 何も言わないでずっと何も言わないまま無言で居てくれた。


「わたし……おひっこしするの……」

「うん」

「かーくんとれなちゃんともあそべなくなっちゃう!!」

 私はその後言いたいことを全部ぶつけた。

 子供頃なんてこう言う話をすれば子供なら反発とかしそうだけど、克夜は何も言わないまま私の話を聞いてくれた。


「ぼくもだよ」

「え?」

「ぼくもね、あいちゃんとはなれるのはいやだけど……またあえるってぼくはおもうよ!!」

 その笑顔に私は離れたく無かった理由が分かった。

 私は克夜の事が好きだったんだと。


「いつごろにいくの?」

「……どようびのおひるぐらい」

「うん、わかった。その時に会いにいけないけどお母さんにもらって……それと」

 そして、克夜は小さく考えた後、小さく頷いて。


「そのときにそらをみててね!!」

「え?」

「やくそく!!」

 そう言いながら小指を出してきた。

 そして、同じように小指を出しで指きりをした。


 そのあとはお母さんたちの処に帰り、両親に泣きながら抱き付かれた。

 そして、一週間はあっという間に過ぎて引っ越す日になった。

 見送りには克夜は来なかったけど、克夜の両親は見送りに来てくれた。


「ごめんね、あの子ってば『用事があるから』って言って来れなかったのよ」

 私は横に首を振った。

 だけど、あの夜の約束があったから分かっていた。


「これ、克夜からの引っ越しの時に渡してって言われてたんだったわ」

 克夜のお母さんはカバンの中から出されたのは小さな正方形の箱だった。

 私はラッピングの紐を解いて中を見ると黒と白の髪留めが入っていた。

 私も驚いたけど一番驚いていたのは両親だった。

 この時は複数詠唱(ツインスペル)遅延魔法(スロウマジック)は一緒に練習していたけど。


「……まぁ、克夜らしいわ」

「はは、確かに!!」

 そして、再度克夜の両親に挨拶した後に車に乗り込んだ。

 そして、しばらく川沿いを走ってるとちらほらと白い物が空から降ってきた。

 その時克夜が『空を見て』と言っていたので空はを見ると。

 空は晴天、だけど白い物がやはり降り注いでいた。

 両親も驚いて車を止めて外を出た。


「これって……雪?」

 そう思って、手を翳し白い物を掴む。

 それは冷たくはなかったがすぐに消えた。


「これ、魔力結晶!?」

「こんな力を使える人がいるなんて聞いた事はないわ」

 両親は驚いていたけど私はこの魔力を知ってる。

 ううん、毎日一緒にいたから……いつも感じていたから。

 克夜が私に見せた二つ目の贈り物だと思う。

 ちゃんとまた会えるって思えたから……

 だから、この時に誓ったんだ。


『(かーくんと肩を並べるような凄い魔法使いになるんだって!!)』


 この雪の事は全国でのトップニュースになったのは言うまでもないけど。


 そして、その後は宗家で深月と美月とのこと。

 私の事があったけど……克夜と一緒に居たいという気持ちがあった。

 その気持ちが変わることは無かった。




 ○●○●


「曖菓!!」

「あ……」

 近くで大声が聞こえ私は意識を戻した。

 その声の元はすぐに分かった……克夜だった。

 そして、周りには風の渦……違う、これは魔力の渦!?


「やっと、起きたか?」

「私……だけど」

「知ってた」

 しゃがみ込み私の方をみた。

 その言葉に私は驚きを隠せなかった。


「多分、両親は気がついていたと思うけど、その髪飾りはそういう意味だ」

「え、えっ?」

「……時間がないから簡潔に言うけど、美月でも深月でも曖菓は曖菓だ!!」

 その言葉に私は大きく目を見開いた。


「深月曖菓でもあり美月曖菓でもある……どっちでも引けないだろ?」

「克夜……」

「俺の大切な【(ともだち)】だ。それでも助ける理由にはならないか?」

 その言葉に私は左右に首を振った。その言葉に克夜は笑顔で答えてくれた。


「もう遠慮なんて要らない……本気でいこう!!」

 そう言って差し伸べてきた手を私は掴んで立ち上がった。

 私は【深月】でもあり【美月】でもある。

 髪の髪留めをバツ印を解き二つに並びなおした。


「それで、どうするの?」

「すこし、反則技(チート)を使おうかなって」

「……はい?」

「まぁ、見ていればわかる。少しだけレイナの行動を無効化できるか?」

「出来るけど」

「……俺の方が酷い事になりそうだけど」

 その言葉に私は首をかしげるしかなかった。


 ○●○●



 《ドン》と音と共に風が霧散した。

 そして、その横には戦意回復した曖菓が立っていた。


「あら、戻りましたのね。貴女の使い魔さんは……」

「平気ですよ? もうHP(ヒットポイント)は回復しましたから」

 曖菓は笑みを浮かべながらそう答えた。

 掲示板を見ると瞬時にエリシアHPが回復していた。


『お二人とも無事ですか?』

「まぁな、エリシア、交代……その龍を退場させる」

『「えっ?」』

 その言葉に曖菓とエリシアはすっとんきょうな声を上げた。

 その気持ちはわかる気もするけど。

 けど、これ以上こいつらと試合するのは勘弁なので裏技を使うか。


「いいから……曖菓!!」

「うん、【闇衣(ブラックローブ)】!!」

 すると、レイナの回りを黒い魔力の布で覆われた。


「な、何ですかこれは!? 何も聞こえないし見えないですわ」


 ――【闇衣(ブラックローブ)】――

 書いたままの物だだが闇と静寂を与える魔法で移動式。

 しかもこの魔法は妖精(フェアリー)でも効果が有効と言う【規格外(チート)】の品物だ。

 そして、これは深月家に伝わる魔法の一つでもある。

 なので扱えるのも深月血筋以外はほぼ不可能である。


『レイナさ……!!』

「悪いがあんたもここで退場だ」

『人間でも容赦は!!』

「伏せろ、古龍の第二種龍よ!!」

『!!?』

 次の瞬間に、ラージャンは地面にうつ伏せっていた。

 命令されたラージャンも何が起こったかっていうのが把握できていなかった。


『何故、私に命令が出来る!!』

「昔取った杵柄……何度か聖龍と話してね。そのまま意気投合して……『役に立つから教えてやる』と言われて会得した」

『まさか、龍王覇轟(りゅうおうはごう)をここで見れるとは』

 その言葉を呆れながらエリシアは答えていた。


「い、いったい何ですか?」

『聖龍……簡単に言うと全てを司る龍だけど……ぶっちゃけ、王様が圧力にかける号令の歯向かう事が不可能な絶対的な物だね』

 そこまで聞いてあきれるしかなかった。

 愛奈が【規格外(チート)】と思うがそれ以上の人種がいるでは?

 そう思われながらの二人の目線があったんだけど。


「それじゃ……おやすみなさい!!」

 そして、そのままラージャンは深い眠りについた。

 そのまま合図してレイナの魔法を解除した。


「あなた達、一体なに……を……」

 そして、地面にうつ伏せになって動かないでいるラージャンを見てレイナは顔面蒼白になっていく。

 仕方ないだろう。ようやく明かりが見えたら仲間が戦意喪失(せんとうふのう)になっているのだから。


「降参するか曖菓の拘束魔法後に最大魔法を正面からぶつかるか……どっちがいいかな?」

「こ……降参しますわ」

 そこ言葉と同時に鐘が鳴り試合終了の合図が響いた。

 本当はまともにやたら同等だったかもしれないけど、あれさえなかったら良かったんだけどね。


「そう言えば、願い事どうしようか?」

『あはは、特になかったりするんですよね』

「……あ、私いい事を思いついちゃった」

 曖菓は満面の笑みを浮かべていた。

 それは、俺と数ヵ月居た時に見せていた笑顔と変わらないものだった。

 それなら俺も一つだけの願い事を言うものが増えたな。




 ●○●○


 数日後、すっかり日常に戻った……はずだよな?

 けど、何か周りの目線が刺々しいというか何というか……


「かーくん、味はどう?」

『マスター、私もお義母(かあ)さまからの秘伝で腕にノリをかけて作りました。なので食べてみてください』

 両サイドから満面の笑みの幼なじみと使い魔が俺の席でワイワイと騒いでいる。

 今はお昼なのでそれは大丈夫なんだけど。


「エリシア何で制服着ているんだ?」

『え? 制服は優勝時の願い事の景品ですよ』

 そう言いながらMG学園の制服を着たエリシアは嬉しそうに答えた。

 因みに使い魔は制服を着ないでも学園の敷地に入ることが可能だがただしその場の対応になるが。

 そしてその反対でニコニコしながら曖菓が座っている。


「えっと、曖菓さん……白虎の方は?」

「私、もう所属じゃないもん。ただの曖菓だもん」

「ただのって……かなりの人に引き止められてなかったか?」

「うん、全力で。でもね『もう決めたしので』と言って後見人さんにお任せしてます」

 もう、付き物が落ちたような笑みで答える。

 そう……曖菓の願い事は『白虎を本日で辞めて普通の生徒になりたいです』とのこと。

 その時にえらい反感とういか……驚きの声が鳴り響いたの言うまでもなかったのだが。

 そして、後釜と言うのは……


「あ、曖菓さん!! 助けてくださいですわ」

「ありゃ、白虎隊の隊長さん……どうしたの?」

「あ、貴女が涼しい顔で凄い人だと日々感心しましたわ」

 言わずとながらレイナが曖菓の後釜だ。

 レイナもそれなりにこなしているらしいが流石に政務が恐ろしいぐらい毎日来るらしい。それを聞く限り曖菓は末恐ろしい人材と言う事なのだろう。

 さっきの余談dが、引き留めに入ったのは他の四天王の三人も含まれている。


「えー、かー君とご飯食べる時間が無くなるよ」

「夜も来るんだろ……夜でも時間が取れるんだし」

「お、お願いしますわ」

 あの高笑いしていた時代のお嬢様の面影は今はない。

 砕ければそれなりに話しやすい子だってことだ。


「それじゃ、さっさと片付けるよ」

「了解ですわ!!」

 そして、二人は足早に教室を出た。

 そして、その隣でエリシアはニコニコしていた。


「なんだ?」

『言わなくっても良かったんですか? マスターが言った願い事は……むぐっ!?』

 言いかけた所で口に卵焼きを口に突っ込んだ。


「良いんだよ。俺は、あいつがいる……昔に願がったことを実行しているだけ」

『深月家の存在とこの場での確立ですからねぇ』

「うっさい!!」

 簡単に言えばこの学園での……三国での深月の存在を認め、この国での暮らしの許可を取り立てた。

 まぁ、母さんの方でも動いていたって言うのは驚いたけど。

 けど、これで曖菓との約束は守られたんだよな?


『大丈夫だと思いますよ。深月家は敵視する人はいないと思いますから』

「そう願うよ」

 それが、今思う心の中での思いであった。

~余談という名のあとがき~


毎回見ていただきありがとうございました。

最初に謝罪から……

これを初めに書いたのが2012年でしたが、一章書き終わったのが2014年でしたね……2年もかかってしまったのは申し訳ないと思ってます。

それと、今の書き方と初めの書き方がかなり変わってきているので今後の話として一話の圧縮と文章の手直しをしていきたいと思います。

手直しの方は時間があるときに行っていきたいと思います。


話は変わりますが、ほとんどの部分で詠唱を書いていない気が……

うん、気のせいとしておこう(ぇ

そこのぶぶんも、もう少し頑張ろうと思います。


今回はここまでですご視聴していただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ