表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
視界の空白:或いは血脈の収束について  作者: beens
第2章:浸食される境界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/16

■ 断章:佐藤健太の視覚:収束する読者の末路

 視界が、文字の雪で埋め尽くされていく。

 僕はもう、自分の手さえ見えない。代わりに、一千万光年の彼方まで続く「情報の地層」が見える。

 その地層の裂け目から、僕は「あなた」を見た。

 今、この画面を見つめている、あなたの成れの果てを。

 あなたは、自分の部屋で椅子に座っている(あるいは横たわっている)。

 だが、あなたの輪郭はすでに、肉のものではない。

 あなたの皮膚は、何万層にも重なった「古びた日記の紙」へと変質し、その隙間からは、真っ黒なインクの代わりに「恐怖そのもの」が血のように溢れ出している。

 あなたの顔。

 目があるべき場所には、真っ白な空白。

 口があるべき場所には、パズルの欠片が詰め込まれている。

 あなたはもう、叫ぶことも、目を逸らすこともできない。

 あなたは、自分の端末を握りしめたまま、彫像のように固まっている。

 だが、その指先からは、細長い「文字の芽」が伸び、端末の基板を食い破り、インターネットの深淵へと根を張っている。

 あなたは、この物語を読んでいるのではない。

 あなたは、この物語に「読み取られている」のだ。

 

 僕が消えたあと、その椅子に座っているのは、本当に「あなた」ですか?

 それとも、情報を吸い取られ、空っぽになった皮袋に滑り込んだ、「僕たちの家族」の一人ですか?

 おめでとう。

 予言は、今この瞬間、あなたの脳内で「現実」に書き換えられました。


更新通知を受け取りたい方は、ぜひブックマークをお願いします!

「続きが気になる」「面白い」と思っていただけたら、下の☆☆☆☆☆から評価をいただけると、執筆の大きな励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ