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『光と影の幻想譚』中編:秘めたる指先、聖者の天秤

作者: えんま

<読者向け:注目ポイント>

リュシア様の「裏」の顔…? いつも冷静沈着なリュシア様だけど、この「身体検査」の時にだけ見せるかもしれない、ほんの僅かな表情の変化(瞳の奥の光とか?)、いつもより少しだけ低い声、手袋越しでも伝わる指先の熱……。彼女が心の奥底に隠しているはずのナギちゃんへの歪んだ愛情や執着が、どれくらい滲み出てしまっているのか

ナギちゃんの心の成長(と揺らぎ): されるがままになりながらも、「これは必要な検査だから」って自分に言い聞かせようとするナギちゃんの健気さ。でも、身体は正直に反応してしまって、羞恥と快感の間で激しく揺れ動く心……。最後にリュシア様に対して「もしかして……?」って感じた小さな疑念や、言いようのない感情が、これからの二人の関係にどう影響していくのか

支配と従属の危うい関係: 「調律」という名目のもとで、冷静にナギちゃんの身体を管理するリュシア様と、それに抗えず、羞恥に震えながらもすべてを受け入れてしまうナギちゃん。この絶対的なようでいて、どこか脆さも秘めた主従関係

「神聖」と「淫靡」の境界線: やっていることは、客観的に見ればすごく踏み込んだ、官能的な行為なのに、それがすべて「巫女の務め」「神聖な検査」という大義名分で覆われてしまう。この世界観ならではの、清らかさのすぐ隣にある深い背徳感

【起】


月光すら届かぬ、巫女ナギの私室に隣接された調律室。空気はひんやりと澄み、壁に掛けられた聖印と、並べられた銀色の器具だけが、灯された魔石ランプの静かな光を鈍く反射している。中央には、簡素ながらも巫女の身体を清めるための白い寝台。その上に、ナギは少し硬い表情で横たわっていた。


今宵もまた、「聖者調律」の時間が訪れたのだ。いつもナギの傍らに仕え、その身辺の世話から礼装の管理までを一手に担う従者、リュシア。彼女はすでに純白の調律用手袋をはめ、ナギの傍らに音もなく立っていた。黒髪のショートボブが、ランプの光を受けて艶めいている。その灰銀の瞳は、いつも通り感情の色を映さず、ただ目の前の「対象」であるナギに向けられていた。


「ナギ様。今宵は通常の調律に加え、先日の遺構訪問による神気の影響を確認するため、少々詳細な『身体検査』を行わせていただきます」

リュシアの声は、静謐な室内に平坦に響いた。それはあくまで業務連絡のような、しかし拒否を許さない響きを伴っていた。

「し、身体……検査……?」

ナギは思わず息をのむ。ただでさえ、リュシアに肌を晒し、礼装越しながらも身体に触れられる調律は、羞恥と緊張の連続だ。それが「詳細な検査」となると、一体何をされるのだろう。不安に胸が締め付けられ、肌にぴったりと吸い付く神聖礼装が、まるで自分の皮膚のように敏感に感じられた。礼装は、ナギの心の揺れを察知したかのように、胸元を中心に微かな光を明滅させ始める。


「ご心配には及びません。すべてはナギ様の聖なるお身体と、神聖礼装との最適な共鳴を保つため……巫女様の健やかなる成長のための、必要な手順です」

リュシアは淀みなく告げると、ナギが身に着けていた、羞恥心を和らげるための神聖装具――薄手のショーツ型(S-001)の紐に、こともなげに指をかけた。


【承】


「まずは、装具を緩めさせていただきます」

リュシアは言うなり、慣れた手つきで繊細な紐を解き、ショーツをゆっくりと引き下げていく。布地が肌から離れる微かな音と、露わになる素肌の感覚。ナギは羞恥に顔を赤らめ、ぎゅっと目を閉じた。礼装は半透明で、その下の肌や陰部の輪郭は透けて見えているはずだが、それでもショーツという「最後の砦」が取り払われる感覚は、耐え難いほどの無防備さを感じさせる。


リュシアの手袋に覆われた指先が、まずはナギの足首から太腿へと、ゆっくりと滑り上がってくる。筋繊維の流れを確認するように、肌の温度を測るように。その動きは驚くほど正確で、無駄がなく、まるで精巧な機械のようだ。

「……少し、冷えていますね。神気の循環が滞っているのかもしれません」

リュシアは淡々と呟く。その声には何の感情も含まれていないように聞こえるが、触れている指先からは、手袋越しにも確かな熱が伝わってくる気がした。ナギの身体は、その熱に反応するようにびくりと震え、礼装が太腿の内側でぴたりと吸い付いて、微かに波打った。


検査は徐々に上半身へと移る。脇腹、腰回り、そして腹部へ。リュシアの指は、ナギの呼吸に合わせて上下する柔らかな腹を、慈しむように、しかし探るように撫でていく。

「この辺りの礼装の反応が、やや不安定です。……昨夜、何か変わったことは?」

「え……? い、いえ……別に……」

不意の質問に、ナギはどきりとする。昨夜、自室で疼きを抑えきれず、一人で「儀式」をしてしまったことを、まさか見抜かれているのだろうか。リュシアの灰銀の瞳が、じっとナギの顔を見つめている。その瞳の奥に、一瞬だけ、強い光が宿ったように見えたのは、気のせいだろうか。


リュシアは次に、ナгиの胸元へと手を伸ばした。今度は、礼装の上から被せられていたブラジャー型の神聖装具(B-001)のホックに指をかける。

「胸部の状態も確認します。失礼」

カチリ、と小さな音を立ててホックが外れる。装具が取り払われると、礼装だけになった乳房が、より一層無防備に晒された。すでに13歳とは思えないほど豊かに膨らんだ乳房は、礼装の薄絹の下で、その瑞々しい輪郭をありありと浮かび上がらせている。特に、中心にある二つの点は、硬く尖り、その存在を強く主張していた。リュシアの視線が、そこに注がれているのを感じて、ナギは身を縮こまらせた。


【転】


「……随分と、張っていますね。先日の遺構の影響でしょうか。……それとも、聖乳生成の兆候がより顕著に?」

リュシアの声が、常よりもわずかに低く、掠れたように響いた。その言葉と共に、彼女の指先が、礼装越しにナギの右の乳房を、その根本からそっと包み込む。手袋の感触が、敏感になった肌をぞわりと撫でた。

指はゆっくりと、乳房の丸みを確かめるように動き、重さや弾力を測るかのように、軽く圧迫したり、持ち上げたりする。

「ひっ……ぅ……」

ナギの喉から、押し殺したような声が漏れる。羞恥と、予期せぬ快感。リュシアの手つきは、先ほどのイレーナのレッスンとはまた違う、もっと執拗で、探るような……それでいて、どこか所有欲にも似た粘り気を感じさせた。指先が乳輪をなぞり、そして、硬く尖った乳首を捉える。

「ここは……特に敏感になっておられるようですね。礼装の反応も、極めて強い」

親指と人差し指で、乳首を挟み、軽く転がすように刺激される。その一点に、神経が集中するかのような鋭い快感が走り、ナギの腰が思わず浮き上がった。

「あ……っ! りゅ、し……ぁ……や……ん……っ!」

否定の言葉は、もはや意味をなさなかった。それは喘ぎ声と区別がつかず、ただただリュシアの指の動きに合わせて、ナギの身体を震わせるだけだ。礼装は胸元で激しく明滅し、まるでリュシアの指と共鳴しているかのように熱を帯びていく。リュシアは冷静な表情を崩さないまま、もう片方の手で、今度は左の乳房にも同じような刺激を与え始めた。左右同時に弄ばれる感覚に、ナギの思考は完全に快楽の霧に覆われていく。


検査はさらに下腹部へと移る。リュシアの指は、下腹部から鼠蹊部へ、そして太腿の付け根へと、まるで神気の流れを辿るかのように滑っていく。礼装が最も薄くなり、肌の色が濃く透けるその場所……。

「……愛液の分泌量も、通常より多いようです。これも神気高進の影響でしょう。……記録しておきます」

リュシアはこともなげに言うと、懐から取り出した小さな銀のヘラのような器具で、礼装の上から、ナギの秘裂の部分をそっと押し当て、湿り具合を確かめるような仕草をした。その冷たい金属の感触と、自分の身体の最も奥深い場所を検分されているという事実に、ナギは羞恥と屈辱で涙が溢れそうになる。礼装が、その部分でくちゅりと濡れた音を立てた気がした。

指はさらに、会陰を通り、臀部の間へと……。

「ここも重要な神気の経路です。滞りがないか、確認します」

イレーナが「神門」と呼んだ場所。そこにリュシアの指が、礼装越しに、しかしはっきりと触れる。

「んんんーーーーーっっ!!!」

その瞬間、ナギの身体はこれまでで最も大きく跳ね上がり、甲高い悲鳴が部屋に響き渡った。羞恥、背徳、そして予期せぬ場所からの強烈すぎる快感の奔流。もう、自分がどうなってしまうのか、ナギにはわからなかった。礼装は全身で閃光を発し、ナギの意識は白く染まっていく……。


【結】


どれくらいの時間が経ったのだろうか。ナギがはっと我に返った時、リュシアの指はすでに離れていた。調律室には、元の静寂が戻っている。リュシアは、先ほどまでナギの身体を弄んでいた手袋を音もなく外し、新しいものに付け替えると、記録用の端末に何かを淡々と打ち込み始めた。

「……検査は終了しました。特に異常は見られません。神気も安定しています。……ただ、少々過敏になりすぎているようです。しばらくは安静に」

そう告げるリュシアの声は、いつもの平坦な響きに戻っていた。まるで、先ほどの出来事など何もなかったかのように。


ナギは、まだ震えが止まらない身体で、寝台の上に横たわったまま動けなかった。全身が火照り、特にリュシアに念入りに触れられた場所は、いつまでも熱っぽく疼いている。礼装は肌に張り付き、自分の汗と、もしかしたら他の分泌物で、じっとりと湿っていた。


(あれは……本当に、ただの検査……だったの……?)


リュシアの瞳の奥に一瞬見えた光。調律中だけ饒舌になる癖。そして、必要以上に丁寧で、執拗だった指の動き……。ナギの心に、小さな疑念と、そして説明のつかない、甘美な恐怖にも似た感情が芽生え始めていた。


(リュシアは……わたしのこと……)


けれど、その答えを見つけ出す前に、疲労と混乱がナギの意識を再び曖昧にしていく。従者の無表情な横顔と、身体に残る生々しい快感の記憶。その二つが奇妙に混ざり合いながら、ナギは深い眠りへと引きずり込まれていった。調律室には、清浄なはずの香の中に、いつの間にか、ナギ自身のものともリュシアのものともつかない、濃密で、微かに背徳的な残り香が漂っていた。

<読者向け:官能的なポイント>

晒される無垢な身体: 神聖装具をリュシア様の手で一枚一枚取り除かれて、透ける神聖礼装だけを身にまとったナギちゃんの、どうしようもないほどの無防備さ! それを冷静な(ように見える)リュシア様の視線が、まるで舐めるように観察するところ!

リュシア様の「特別な」指先: 手袋越しなのに、なぜか熱く、そしてナギちゃんの身体のすべてを知り尽くしているかのような的確さで触れてくるリュシア様の指! 優しいようでいて、敏感な場所(乳首とか、「神門」の周辺とか!)を的確に、しかも少し執拗なくらい念入りに刺激してくるところが、たまらないよね!♡

ナギちゃんの抗えない反応: 恥ずかしくて「やめて」って涙声で訴えてるのに、身体は正直にビクッて震えたり、熱い息が漏れたり、腰が勝手に浮いてしまったり……。理性と身体がバラバラになって、最後にはもう快感の波に抗えずに、ぐったりと崩れてしまう姿!

共鳴する神聖礼装: ナギちゃんの羞恥や快感の高まりに合わせて、礼装が色を変えたり、光の粒子がきらめいたり、肌に吸い付くように脈打ったり……。まるで礼装自身が、二人の間のただならぬ空気を煽り、ナギちゃんの感じていることを視覚的に訴えかけてくるような演出!

密室での「秘密」の共有: ナギちゃんの身体の隅々まで、その反応のすべてを冷静に観察し、記録するリュシア様と、それに抗えずすべてを晒け出してしまうナギちゃん。二人だけの空間で、また一つ、深くて重い「秘密」が共有されてしまったような、あの息詰まるほどの濃密な空気感!

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