善良な王子が、兄姉を出し抜いた話
☆貴族学園
「王子殿下!ここだけの話ですよ。マンハンティングしませんか?」
「・・・お前、何を言っている!!」
「声が大きいですって」
俺はロベール、この国の第2王子だ。騎士団長の息子と取巻きから、とんでもない提案をされた。
「怖いのですか?・・・実は、騎士の間では、度胸試しに、流民を試し切りするのが、通過儀礼みたいなものです。税を納めない悪民ですからね。黙認されています」
「最近、物騒でしょう?王子殿下も戦場に出るかも知れませんよ。ここで度胸をつけましょうよ」
「ああ、そうかもな」
・・・立ち退き命令も聞かない流民が増えてきた。
隣国の元平民達だ。
隣国が何者かに、滅ぼされた。軍団ではない。何者かだ。
王城にいた支配層が、皆殺しにあった。
それ以来、統制が取れずに、隣国は乱れに乱れている。
不気味な事件だ。
「じゃあ、夜19時に、王都郊外の難民キャンプのど真ん中の大きな木で待ち合わせです。
試し切りですから、殿下、必ず、ご自身の剣を持ってきて下さいよ。
門兵には話し通してありますから」
「ああ、分かった」
・・・用意がいいな。
俺は第2王子、とは言っても力はない。母上は、伯爵家出身と言えば、まだ、聞こえは良いが、王城に勤務していたメイドであった。
そこで、王の手が付き。俺の出産により命をおとされた。
この学園でも俺の扱いに困っている。
一応、生徒会長だ。
生徒会の業務は副会長の公爵令嬢カトリーヌ嬢がほとんどやっている。
酷いかって?そうではない。
例えば、
お、あそこで、生徒会主催で寄付を呼びかけているな。
俺が手伝おうものなら、
「寄付をお願いします!王都郊外の民たちのために、炊き出しを行いますわ!」
「カトリーヌ嬢、俺も手伝うよ」
と言えば、すかさず、カトリーヌ付きのメイドたちが立ち塞がる。
サッサッ
「ロベール王子殿下におかれましては、畏れ多いです。結構です」
いつも、悪い虫が付かないように、防御される。こちらにはその気がなくてもな。
「分かった。ご苦労である」
俺には婚約者がいない。
実質、王位継承権レースに乗っていないからな。
地方の成金貴族に婿入れし、成金貴族家門のアクセサリーになるのがオチだろうな。
そんなこんなで、俺は、待ち合わせ場所に向かった。
☆夜19時
木の周りには、約10名の騎士団長の息子を筆頭に、騎士科所属の学園生がいた。
迫力あるな。
さすがに、ノリで来たが・・やめさせよう。理由は可哀想だからだ。
「なあ、やめ・・・」
「殿下、剣を持ってきていませんね。あれほど言ったのに、ここは治安が悪いですよ。殿下には護衛もつかないほど、人望がありません」
「いや、やめようよ。君たちを説得しに来た。俺は参加しないよ」
「殿下、では、予備の剣をお渡しします。・・抜いておきますね。お、いい刃筋だ。これなら王家の者が持っていても不思議ではない。試し切りも出来そうだ」
「なあ、やめないか?」
「ほら、殿下、獲物ですよ!あそこに少女が一人で歩いています。殺すも良し、犯すのもよし。ここの流民は、周りに、無関心です」
「「「さあ」」」
ドン!
と背中を押されて、剣を抜いた状態で、少女の前に出てしまった。
「ヒィ、最近、噂の、人斬りさんですか?おやめ下さい!グスン、ウワ~~~~ン」
・・・見たところ、ローブをまとっているが、年は12,3歳か?座り込んで、可哀想に泣いている。
臆病者と罵られてもいい。
「なあ、お前達、やっぱり、やめないか?流民と言っても一生懸命に生きている。理由も無く、殺すのは・・・忍びない」
「「「「フフフフフフ、アハハハハハ」」」
・・・様子がおかしい。
「殿下、どこまで、鈍いのですか?貴方は腐っても王位継承権3番ですよ」
「第1王子殿下、王女殿下の次ですが、何が起こるか分からないのが王位継承レース」
・・・何
「貴方が、流民を殺していたのを、誘われた私たちがお止めしたが、聞き入れずに暴れ、やむなく殺したという筋書きですよ」
「誰に頼まれた!兄上か?姉上か?」
「両方ですよ」
カチャ、
奴らは剣を抜いた。10人だ。暗闇で、白刃が光る。
「ウワ~~~~ン、グスン、やめて、怖いよ~助けて、お父様!お母様!」
ええい。こうなれば、ままよ。
俺は少女を背に庇い。剣を奴らに向けた。
「君、怖いのは分かるが、逃げたまえ!」
「グスン、グスン、無理、足がすくんで動けないのです」
「おい、このガキは後で、王子の剣で殺す。取り囲め。逃がすな」
「あ、王子に乱暴された筋書きは?」
「馬鹿、取らぬ火トカゲの皮算用しているじゃない。ガキが逃げないように、取り囲めや」
騎士団長の息子の命令で、取り囲まれた。たかが、王位のために、人はそこまで残酷になれるのか?
こんなときに、
少女が背中越しにたずねる。
「私を放り出して逃げないのですか?」
「しないよ」
「何で、貴方は、見ず知らずの私のために、戦うの?」
「知るか。心が、そうしろって言っている。理屈で説明出来ない。それよりも、逃げ遅れたな・・すまない。くだらない王位継承レースに巻き込んでしまって」
その時、少女の口が、三日月に口角が上がった。
【ウハハハハハハハ、こいつ、性善だよ!性善説の方だ!】
・・・少女の甲高い声が響いた。豹変したのだ。
少女はローブを取った。
何!顔の上半分を、お面、いや、魔道具で覆っている。
「暗視眼鏡だよ」
「ええい。この少女は魔物だ。フクロウの魔物・・・」
パン!パン!パン!パン!パン!
「「「ギャアアアアアアアア」」」
「ヒィ、雷の魔道具!」
・・・一瞬、刹那で、倒しやがった。暗闇なのに当たったのか?
ボウガン、いや、魔道杖・・おかしい。音と一緒に、鉄の小さなものが飛び出る。
俺は腰をおとした。
騎士の息子達は
まだ、生きている。
皆、足や手に何かを放たれたようだ。
穴があいて、そこから血が出ている。
この少女、魔法使いか?
暗闇から、人々が出て来た。
一人の中年の男が、少女に話しかける。
「ヒヒヒヒ、勇者様、これが、不良貴族どもですね」
「そう、この男以外、私を殺そうとしたから確かだよ。リリー確認して」
もう一人の少女が、うごめいている子弟たちの顔をのぞき込んで確認している。
「ウワ~~~ン。この人たちだよ!お姉ちゃんに酷い事して殺したのは、
あたしを庇って、お姉ちゃんは、あたしを、便所の桶に隠してくれて、あたしは、ずっと、こいつらの顔を頭に焼き付けておいたよ!」
「じゃあ、刀の買取り金額は、リリーに、こいつら本体の代金は、勇者様にってことで」
「ええ、いいわ」
「グスン、お姉ちゃんのお葬式出来る。お母ちゃんに薬買ってあげられる。グスン」
・・・何だ。何をする気だ。
今のうちに逃げるか?
「お前も来い」
「ウグッ」
少女とは思えぬ力で首根っこを掴まれた。
☆テント内
「ギャアア、やめてくれ、父上に言えば、身の代金を出してくれるから!」
「旦那、わっしは、猫の去勢しかしたことないんですがね。いいんですか?死んでも?」
「ああ、構わないぜ。死んだら、魔物のおびき寄せのエサに出来るからよ」
「生き残った奴は、髪の毛を剃って、女もののカツラをつけて、ゴブリンの巣穴に放り込む。囮だな」
「ウゴオオオオオ、やめろ!王子からも何か言って下さい!言え!」
・・・言うワケないだろう。殺そうとしたくせによ。
しかし、俺もどうなるか分からない。
一応、言っておくか。
「・・・この者たちは、貴族学園騎士科の生徒たちだ、親が騎士団長の息子の者もいる。
大丈夫か?報復にこのキャンプを襲撃されても」
と少女に問いかけた。俺がどうなるか分かるかもしれない。
「だからだよ。貴族の値段は上にいくほど安い。道に落ちている小石よりも価値がない。
何故なら、取って代りたい者が勝手に病死にしてくれる」
・・・そうかもな。
俺も・・・それで、殺されかけた。
「ロベールよ」
・・・何故、名前を知っている?少女は面を取った。
「始めに、私の方に、ロベール暗殺の依頼が来たよ。でも、この子、リリーの依頼を優先して断った。それだけだ」
「何、お前は、異世界人か?!」
薄暗いテントだが、はっきり分かった。
黒目、黒髪、それに、勇者と呼ばれていた。
「違うよ。母様が異世界人、私のスキルは武器召還、母様の世界の武器・・母様の国へ行く方法を探している。ここの人たちは冒険者だよ。安い料金で、武装して難民を守っているよ」
「まさか。隣国を滅ぼしたのも」
「私が殺したのは、王と家族、重臣達と近衛兵だけだよ。父様と母様を殺し、私を燃やそうとしたからね。異世界人というだけで、正当防衛!」
・・・そうか。情報部が必死に探っているネタを掴んだぞ。いや、喜んでいる場合ではない。
「しかし、それに乗じて、攻め込んだのは、貴方のお兄さんだよ。もう一人の女は、大公を婿入りさせて、対抗しようとしている。
流民が出たのは・・・半分以上はこの国のせいだね」
・・・言葉も出なかった。
今、陛下は病気療養中だ。次期王が誰になるのか。指名をされていない・・・
「この難民キャンプは善悪がない。しかし、お前は善で動いた。お前が治める国に興味がある」
「俺に王位は回ってこない。見ただろう?騎士にも軽んじられる身だ」
「フフフ、今のままなら、ロベールが一番だ。お前の兄姉は、転生者だ。自滅するね」
・・・話を聞きたい。しかし、商人が、会話を遮った。
「品定め終わりましたよ。お代、死んだのは、一体、大銅貨三枚、生きているのは、銀貨一枚ね。
道具類は、さすがに良い物だ。全部ひっくるめて、金貨3枚でどう?」
「供養だから、もう少し、おまけ出来ない?」
「じゃあ、金貨3枚と、銀貨・・3枚」
・・・明らかに怪しい商人が、子弟達を買取る交渉をしている。
「ウゴ、ウゴ」
「ああ、うるさいから、舌を斬るか・・・」
「ヒィ、やめて!」
俺は、騎士団長の息子が暴れているスキに、逃げ出した。
あの少女と流民たちは、追ってこない。
あの少女は流民に紛れて、あの目立つ黒髪、黒目を隠しているのか?
☆次の日、貴族学園
「炊き出しの寄付をお願いします」
「カトリーヌ様、集まりませんね」
「ええ、出して頂いた方にはこれ以上、お願いできませんわ」
チャリン
「え、王子殿下」
「カトリーヌ嬢、俺も手伝う。一緒に、あの貧民達を消そう!」
「王子殿下、カトリーヌ様は、第一王子殿下から、求婚される身分でございます。母上の出自を考慮しますと、殿下のロマンスの相手には、不釣り合いでございますよ」
【うっせえーそんな話はどうでも良い!手伝わせろや!ボケ!下らない色恋を心配するなと、ロマン公爵閣下に言っとけ】
「「ヒィ」」
「いいでしょう。本当に言いますよ!」
俺は必死に募金を呼びかけた。
豪商にも声を掛けた。
「王子殿下、自ら・・・まあ、あの流民達がいてはね。少し出します。え、職の斡旋も?」
「頼む。この通りだ!」
「・・・分かりました。ドブが詰まって仕方ありません。ドブさらいで雇いましょう。そこで信用がつけば、荷物運びをお願いしたいです」
「助かる!」
・・・・
「聞いたか?妾の子の第2王子、慈愛に目覚めて、貧民の救済に動いているぞ」
「愚かな」
「馬鹿ね。さすが、卑しい血筋ね」
「第一王子と王女殿下!」
「平民など、領土を取れば、自然と沸いてくる」
「ええ、頂上(私)が輝けば、そのおこぼれで、平民は潤うものよ」
「ロベールは、王太子に指名されることはないわ」
「全くだ。ロベールは、意識するほどでもない」
(男の修道院にでも押し込めましょうか)
(殺すほどの価値もない)
・・・宮廷雀どものさえずりが聞こえてくるが、俺はそんなことはどうでも良い。
あの少女に、会いたいのか?それとも、怖いのか?
☆難民キャンプ
貴族学園の有志たちで、炊き出しを行える算段がついた。
「ささ、炊き出しだよ!当分の間は、定期的に出来るよ」
「「「「おい、飯だ!」」」
「こちらには、日雇いの仕事があるよ!」
「「「おお、行く」」」
「子供達は、こちらに集まって下さい」
「カトリーヌ嬢・・」
カトリーヌは子供達を集めて、勉強を教えている。あの姿は聖女様みたいだ。
おっと、俺には目的がある。
俺は・・あの少女を探した。
お、ローブで、顔を隠している少女がいる。
「お嬢さん。ちょっと、失礼」
ローブを剥ぎ取って、顔を確認した。
「キャ」
人違いだ。あれ。顔に湿疹がある。
「失礼した。皮膚病か。ちょうど軟膏がある。これを顔に塗るといい」
「・・・お貴族様、有難うございます」
・・・結局、あの少女は見つからなかった。あの怪しい冒険者たちや商人もいない。
「あ、鉄ツブテだ」
あの少女が放った鉄ツブテだけは拾うことが出来た。
痕跡はこれだけだ。しかし、夢でないことは分かった。
・・・
「なあ、あれって、第2王子、やり方は、悪いが、心根は善ではないか?」
「それに、カトリーヌ様に近づこうとしない。第一王子は、贈り物やダンスパーティに誘いまくっているのにな」
「下心がない」
「「「ヨシ」」」
・・・
「ロベール殿下、お一人で歩いては危険です」
「私どもが護衛につきます」
「ああ、有難う」
・・・知らないうちに、人が集まり、第2王子派などと名乗っている。
どうでも良い。
そして、
☆王宮
「どうしても、参加しなくてはならないか?あの難民キャンプに回復術士を呼べたのだ。治療に立ち会いたい・・それに、寄付をしてくれた商人達にお礼回りをしなくては」
「ロベール王子殿下、今日だけは宮廷の集まりに参加して下さい」
「分かった。公爵令嬢に、直々に呼ばれるとはな。カトリーヌ??エスコートをする男性は?」
「殿下にお願いしとうございます」
近い。近い。マナー講師から、エスコートを習ったけど、
手を取る位置にまで近づいてくる。
・・・いつもは、従兄弟なのに、兄上に睨まれるが、あの夜の事を思えば、怖くない。
・・・
「ロベールが、カトリーヌ嬢と?!当方の方が婚約の申し込みが先だ。公爵よ。これはどうゆうことだ」
「殿下・・・まず。陛下の重大発表を聞きましょうぞ」
「うむ・・・」
「ゴホ、ゴホ、ゴホ、次の王太子を指名する。ゴホ、第2王子ロベール!」
「「「オオオオオオオオオオオ」」」
と歓声が上がる一方。
「何故です!ロベールには、実績は何もありません!」
「ええ、そうです。貧民と戯れているだけですわ」
「ゴホ、ゴホ、ゴホ、実績が分からないか?だからだ。お前らに教える価値はない。後は宰相ロマン公爵、頼むぞ。ゴホ、ゴホ」
「御意、陛下」
「第2王子殿下の功績、王都近郊の難民を救済し、良民に生まれ変わらせたこと。治安が格段に良くなったと報告が上がっています」
「それのどこが功績か?」
「お金があれば、誰にでも出来るわよ!」
【お静かに!】
「第一王子は、隣国の混乱に乗じて、配下の騎士団を派遣して、略奪行為を行った。更に混乱を生じ、今回の流民を生じさせた。
王女殿下は、隣国の大公殿下を引き込み王位簒奪の疑い濃厚!」
ザワザワザワ
「よって、王命である。第一王子殿下は、幽閉。身分は剥奪しない・・・その意味を考えられよ
そして、王女殿下は、北方の修道院で、生涯お過ごし下さい」
「ちょっと、待て!俺は、婚約破棄しない!まだ、婚約も結んでいないだろう!それに、隣国を攻めたのはイベントだ。そこで、私は手柄を立てるハズだった!隣国が攻めて来なかったから、私が攻めたのだ!」
「スパダリなのよ。隣国の大公殿下は、スパダリなのよ。隣国が混乱しなければ、私は追放されて出会うハズだったのよ!グスン、グスン」
・・・兄上と、姉上は何を言っているのだ。
☆王太子宮
「転生者です。お二人とも貴族学園在学中に、熱病で2週間ほど、寝込まれました。その後、人柄が豹変して、『げーむ』とか異国の言葉を一人でつぶやいているところを、確認されています。
勇者文字、異世界文字で書かれているノートも発見されました。
だからか。
俺が学園に入る前は、俺との仲は良好だった。いくら何でも、謀殺するほどのことをするお人柄ではなかった。
「取り調べの結果、ロベール王太子殿下のことを、ワンコ系弟とか、隠しキャラとか言っていましたね」
「なんだそりゃ」
「ところで、カトリーヌ嬢、何故、ここにいるのだ」
「殿下はおっしゃいましたよね。
『下らない色恋を心配するなと、ロマン公爵閣下に言っとけ』と」
「ああ、言ったが」
「フフフ、私は王妃になるべく教育されて来ました。お相手は王になる者です。貴方が王になるのですから、貴方に責任を取ってもらいます」
「宰相閣下は?」
「宰相ですわ。ケリーが、あの日のことを報告したら、お父様は、大笑いをしました。なら、責任を取ってもらえと言ってましたわ。
ケリーは悪気があったわけではありません。解雇はしませんが、来客用のメイドに配置換えをしましたわ」
「そうか・・しかし」
「ええ、婚約からですわ。愛を育みましょう」
☆王国の年代記では、
ロベール王の治世は、王室の仲が良く。王室一家の暖かさが、民にも伝播したと伝えられている。
特筆するべきことは、ロベール王は、善良で、裁決を下す際は、常に情を考慮し、後に、王の裁決は、情状酌量の見本になった。
性悪説に基づいて作られた法の杓子定規な適用をしなくなったのが大きな特徴である。
厳しい判断に直面したときは、王は、難民キャンプで拾った鉄ツブテを眺めていた。これは、何かの戒めであると云われている。
尚、ロベール王の異母兄は、病死。同じく異母姉は、慈愛に目覚めて、最も厳しい北方の修道院で、民のために祈る道を選択した。
と記載されている。
最後までお読み頂き有難うございました。