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罪の在処  作者: 衣吹
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ありのままの自分で

 扉の中にはカーラの気配を持つ肉体がある。外の忍たちの動きに注意しながらその様子を伺った。


「なんか変な感じだな。自分で自分の格好見るの。」


「とりあえず早く戻れ。忍たちが来るぞ。」


 カーラが自身の身体に触れると、幽体だったカーラは消えたのか、身体の方が動き出した。


「具合はどうだ、問題なさそうか?」


「うん、全然平気だ。」


「あれも、きちんと持っているな?」


「大丈夫、ここにあるぜ!」


「よし、ならすぐにここを離れよう。奴らもこっちの様子をうかがっているようだ。」


「ひぇ、怖い怖い……。」


 堂内から出て、重い扉を閉める。さっと調べても忍びの様子は見えなかった。このまままっすぐ神社に戻り、防御を固めたほうが良いだろう。少し戦略も立てなければな。


 神社に戻ると疎らに参拝客も来ているようだ。リュンヌは倉庫の前に立ってあたりを警戒していた。とりあえず現状報告と今後の話をしようとリュンヌの元へ戻った。


「おかえりなさい!無事に戻れたんだ、良かったわ。」


「あれ、リュンヌ巫女さんと同じ格好してる。」


「そうなの、この方が怪しまれないだろうって貸してくれたんだ。」


「へ〜!なんか似合ってるぞ!ここの国の人間じゃないのはすぐ分かるけど。」


「髪色とかはどうにもならないからさ。まあ、見て旅人って分かるよりは内部の人間装った方が都合がいいし。」


「それはそうだが、その格好で動けるのか?」


「うん、以外と動きやすいよ。このままでもいいくらい!」


 リュンヌはそう言ってしゃがんたり立ったりしてみせた。どのような服かは分からないが、まあ動けるなら問題はない。試練の間に新たな忍がいたことと、カーラが中に入るところはおそらく見られていることを伝えた。そして、今夜辺り再び襲撃があるだろう。試練の間にはもはや何もないが、今彼らが狙っているであろう宝はカーラが持っている。見られているのは難点だが、子供が宝を持っているとも思わないだろう。おそらく狙うなら私の方だ。一番面倒なのはカーラを人質にされることだろう。カーラからは目を離さないようにしなければならない。リュンヌと話していると食事を持った巫女がやってきた。リュンヌが手を振っている。


「カンナ!中の人用?」


「そう、ご飯持ってきたよ。今開けても大丈夫そう?」


「うん、今が一番丁度いいかも。」


「ははは、みたいだね。じゃあお願いできる?」

リュンヌが倉庫を開けると大人しくなった忍びたちがいる。また飛び掛かってくるかと思ったが、随分しおらしくなったものだ。


「はい!おにぎり持ってきたよ!」


 忍はリュンヌと巫女の言うことを大人しく受け入れて食事を受け取っている。


「今日は味噌汁もあるのか!ありがてぇ!!」


「あっつあつだから気を付けるのよ。火傷するわよ。」


 それどころかなんだか心を許しているんじゃないかと思えるほどだ。まぁあの巫女もリュンヌも分け隔てなく他人に接している。たとえ敵でもな。カーラも腹が減ったのか食事をじっと見ている。作戦を立てるのは、食事の後でもいいだろう。

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