96 シスコンと喧嘩
「そうだ!初日だし、自由にモンスター討伐しよ!私たちのパーティーとサーラちゃんたちのパーティー混合で2つグループ作って多く討伐した方が勝ちね?」
サーラと別れるのか。ちゃんと頑張れるかな。
「うーん、年上と年下で別れよっか。年が近い方が話しやすいだろうし」
ということは、俺がさっきから睨みつけてくるユカの方と組むのか。
「それじゃあ、日が落ちてきたらこの辺に集合ね!よーい、ドーン!」
ユナとサーラは一気に駆け出す。
「気をつけてね」
「うん、こけないようにするよ」
サーラに声をかけ、俺らも歩く。
「好きなの?」
始めてユカが話してきた。
「何が?」
「サーラさんのこと」
「いや、いつも一緒だから、離れるのが心配で…」
「好きじゃん、それ」
「そうなのかな…」
俺、この子と話せない…話が続かない…
「ユナさんとは、仲いいの?」
「よく聞いてくれたね!そうなのよー。ユカとお姉ちゃんは世界最強の姉妹なの!私はお姉ちゃんのことをいつも思っていて、お姉ちゃんはユカのことを思ってくれてるの!喧嘩はほんのチョォォォォットだけしちゃうけど、すぐに仲なおりするし、何よりお姉ちゃん、可愛いのよ〜。これだけ仲がいい姉妹はいないと思うわ」
ペラペラとほんの数秒で話していた。
「シスコン?」
「シスコンじゃないし、ただの最強の姉妹なだけだし」
…………気まずい
「とりあえず、何か討伐しに行こうか」
「最初からそういう話だったじゃない!あんたが変なこと言うから!」
そう話していると、目の前にキントヴィーパーが数体出てきた。
「コイツらから倒そっか」
「言われなくてもわかってるわよ」
ユカは炎魔法を使う。
流石に1週間で鍛えたサーラよりは動きが様になっている。
「どんなもんよ!あんた、手も足も出なかったじゃない!」
「俺剣士だし。これは譲ってあげただけだ」
「マジで意味わかんない!どうせ戦えないんでしょ」
ユカは、そう言って笑っている。
「少なくともユカよりは強い」
「気安くユカって呼ばないで!私の何がわかんのよ」
怒らせてしまった。何が悪かったのか?
ユカは走って遠くへ行ってしまった。
俺は必死にそれを追いかける。
サーラとユナが見えたから、すぐに呼んだ。
「そうですか、それは悪いことをしてしまったわ。ごめんね、ほら、ユカも謝って」
「ユカ、悪くないもん。あのガキンチョが悪いもん」
「こら、ユカ!」
ユカはプイッとそっぽを向く。
「そろそろ日も暮れるし、ここらで野営の準備しよっか」
始めての夜が来る。
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