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やり直した人生は変えてくれる  作者: あるかり
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56 誕生日会

その日の夜、俺の誕生日会が学園長室で行われた。


「ハッピーバースデーです、ナユタ君。そう考えると、初めて会ったのってもう一ヶ月前になるんですね」


もうそんなに経ったのか。でもよく考えると、一ヶ月だけでいろいろなことが起こりすぎてる…


「最初に会ったのは学園祭の時ですか…いろんなことがあって、随分と昔のことのように思えますね」


そう言えば、俺、学園祭初日に知らない男に投げられてたんだっけ。


「私も同日に会いましたね。ナユタ君が顔を一切合わさなかったことはしっかりと覚えています」


「あの時はすいません」と、謝ると、「お姉さん、ちょっとだけショックだったんだぞ」と言っている。


もう、少し酔いが入っているようだ。


「私は一ヶ月も立っていないな。模擬戦をしたのが初対面だな」


リンネさんは意外にも、俺から話すということはあまりなく、リンネさんから話しかけてくれる。そして、俺のいるところによくリンネさんがいる。偶然なのかな…


「今日の主役!ナユタ君へのプレゼントをあげましょー!」


誕生日のプレゼントをもらえるとは思っていなかった。学生だったら財政的に持っているお金でプレゼントを買うのは大変だろうに。


「まずは…リンネさんから!」


「そんなに大層なものではないが、これを」


そういって差し出してきたのは一本の剣だった。


「これ、刃を落としていない剣じゃないですか!こんな高価なもの、受け取れませんよ!」


「いいんだ。(のち)に持っておかないとならないものだ。今、ナユタ君が持っている木刀より少し長くしているが、ナユタ君もすぐに大きくなる。すぐに馴染んでくるさ」


俺は、「そうですか…」と小さく呟く。


「それとお願いなのだが、ナユタ君がいいならでいいのだが、私の練習相手になってくれないか。ナユタ君の剣筋を見ると、なんだか不思議な気持ちになるんだ。私が今まで見てきた剣と何かが違うのだ。私はそんな相手と剣を交えていたい」


俺が一番欲しかったものが手に入る。


「喜んで」


これで剣の練習にも困りそうにない。


「次は、シオンしゃん!」


酔ってんなぁ、プルガさん…


「私はこれを」


取り出したのは一冊の本だった。


「家にあった本で、だいぶ古いものです。私はあまり本とか読まないので、家にあってもあまりが意味ない、ということで、あげることにしました。今、一冊しか持ってきていないのですが、他が欲しかったら言ってくださいね。家にたくさん本、ありますから」


最近はいろんな本を読み尽くしなので、これも嬉しかった。


「最後は私から!」


「プレゼントは私自身よ!」


………。


「解散しましょうか」


「そうだな。ナユタ君も喜んでくれたようだし」


「また明日ね。ナユタ君」


あ、シオンさん、逃げた。


「私もここらでお(いとま)するよ」


リンネさんも逃げた。


「みなさん帰るようなので、俺もこれで」


酔っていたお陰で逃げることができた…

読んで下さりありがとうございます(`・ω・´)


よければ、ポイント評価や感想を書いていただけると嬉しいです(o^^o)


今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m

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