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5 死後/声
…聞こえますか?
声が聞こえた久しぶりの音だった。
死んでから3日ほど経った。びっくりすることに、誰も俺の死体に気づかない。
3日ほど何もしていない俺は何かを望んだ。
いや、何かではない。新しく何かになる事を望んだ。
声が聞こえた。聞こえますか?という声が。
はい。とだけ答えると、その声は次第に色々な言葉で語りかけてきた。
…名越優太さんで間違いないですか?
なぜ名前を知っているのか。間違いでは無いが。
俺は死んでから誰とも話してない。生前もそうだった
が…
俺は話せるかもと思い、はい。と答えた。
初めての感覚だった。話したいと思った。
信用もせず、ただ、話したいと思った。
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