40 二度目の医務室
投稿を初めて1週間が経ちました。
たくさんの方が読んでくださるので、書き続けることができました。
これからもどんどん書いていくので、応援、よろしくお願いします(^o^)
次の日の朝、俺は早く目が覚めた。学校へ行く支度を素早く済ます。
「怪我しないようにね、気をつけて行ってらっしゃい」
「行ってきます!」と元気に言って俺は走って行った。
*****
「おはようございます。ナユタ君」
「おはようございます、学園長。ところで、シオンさんは?」
「まだ医務室に居ますよ。あと1週間ほどは安静にしておくようです。それと…昨日は強く言ってしまいすいませんでした。冷静になれば、人の命が大切ということなどすぐわかるのに、「失敗」という軽い言葉でまとめてしまったことをお詫びしたいです」
学園長は、俺に頭を下げた。
学園の生徒が見ている。恥ずかしいので、「学園長、やめてください!」と言うしかなかった。
「こちらこそ、学園の方針を身勝手に変えるような発言をしました。すいませんでした」
俺も頭を下げ、またも周りから見られた。
「お互い、許したことにしましょう。ナユタ君、シオンさんに会いに行きますよ」
俺は学園長の後をついて行った。
*****
そこは見覚えのある部屋だった。
「シオンさん、ナユタ君がきましたよ」
「失礼します」
部屋に入ってからすぐシオンさんの姿があった。
ベッドに寝っ転がったままシオンさんはこちらの方を向いて、静かに手を振ってくれた。
「前よりは大丈夫そうですね」
「まあ、あの時は死にかけてたからね」
笑顔で言うことじゃないぞ、こちとらめっちゃ辛かったんだぞ。
と、言えるはずもなく、俺もシオンさんの笑顔に応じるように笑顔で返した。
「ちょっとこの身体じゃ、魔法の練習はできないね。ごめんね、迷惑かけちゃって」
「いえ、俺はシオンさんが死ななかっただけでありがたいですから」
シオンさんは顔を赤くしていた。
「それと、魔法への恐怖心が一気に強くなりました…今後、魔法が使えるかどうかも怪しいです」
シオンさんは笑顔だったが、少し悲しそうにも取れるし、悔しそうにも取れる表情をしていた。
「それより、ナユタ君はこのままここにいていいんですか?授業見に来るって約束しましたよね。授業が始まるので、見に行ってみたら?」
シオンさんは相変わらずシオンさんのようだった。俺のことをまず考えてくれる。
「それでは、ここらで失礼します。また来ますね」
そう言って俺は、医務室の部屋を出た。
部屋を出ると学園長が、
「楽しそうなので、私もついて行っていいですか?私、学園長でも、授業はあまり見てないんですよ。案内もしますから」
そう言って、俺と学園長は、俺がシオンさんに顔を出しに行くまで一緒に行動するようになった。
「そういえば、ナユタ君ってシオンさんが好きだったんですね。昨日の言い合いでこの話を持ち出した時、ちょっと揺らいでましたもんね。私じゃなくてちょっと悲しかったですよ」
俺は、ちょっと信用している学園長の、こういうところが嫌いだ。
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