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次の日になった。
俺は父と母に
「 1人で学園祭行ってくる」
といった。
そしたら父は複雑そうな顔をしていた。
母は「やっと男の子らしい好奇心が湧いたのね」と、安心そうにしていた。
でも母はあまり1人で行くことを勧めなかった。それもそのはず、昨日のことがあったばかりだ。目の前で怪我を負わされている息子を見て、次の日1人で外に送り出す、という親はなかなかいないだろう。
昨日学園長が話してたことが本当となると魔法の事はあまり話さないほうがいいのかもしれない。父も俺に対して、剣一筋のつもりで教えているはずだ。そんな俺が魔法を使いたい、などと言うと、悲しむに違いない。
そろそろ出発して学校にギリギリ8時に着くかどうかぐらいの時間まで来た。
俺は焦って「大丈夫だから」とだけ言って家を飛び出した。
*****
走っていったら門にプルガ学園長がいた。学園長は生徒一人ひとりに楽しんできなさいと呼びかけている様子だった。
学園長俺に気がついて俺に大きく手を振った。
「よく来ましたね。1人で来たのですか?事情ちゃんと親に伝えたましたか?」
俺は首を振ってこういった。
「昨日の学園長の話だと、父には魔法の事について話さないほうがいいかもと思い、話しませんでした」
すると学園長は、
「ちゃんと言わなきゃダメですよ!ラグ君は剣一筋であって、魔法が嫌いなわけではないですよ。だから、今度からはちゃんと事情を説明してからきてくださいね」
そう言うと、学園長は「付いて来てください」と言って、校舎の中の広い部屋に連れてきてくれた。そこにはシオンさんの姿があった。
「来ましたか。では、始めましょうか」
「シオンさんとのナユタ君は始めておいてください。私はナユタ君についてきた2人に事情説明しておきます」
そう言うと、学園長は部屋入り口のほうに行く。
そちらの方を見ると母と父が心配そうにこちらを見ていた。
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