21 恐怖
父に稽古つけてもらってから約1年が経った。私は父がいるときは稽古、いない時はは勉強と言う日々を過ごした。まだあまり外には出られてなくこの世界の人のことをよく知らない。
「剣を振る時は次の攻撃のことも考えてから振れ。でないと死ぬぞ」
1年が経ち基本的なことから実践的なことまで教えてくれた。
「すいません!わかりました!」
いつも優しい父だが、稽古のことになると、厳しくなる。だが、丁寧に教えてくれる。
*****
辺りが暗くなり今日の稽古和を終えるとき父が言った。
「ナユタは強くなりたいか?」
「はい!いつかは、父さんのように強くなりたいです!」
「それでは1つ提案をしよう」
俺は目を輝かせながら聞いていた。
「ナユタ、学校に行ってみるのはどうだ」
1番聞きたくなかった提案だった。
…学校。家が怖くなくなった今、1番恐れている場所だった。世界にもあると言う事は聞いていた。ただ、必ず行かなければなければならない、と言うことはないことも知っていた。
「そうだなぁ、マリカと今度しあって決めるとすr…」
「いやだ…いやだ、いやだ!」
俺は父の話も聞かず、走って自室に帰った。
学校に行くのが本当に嫌だった。
地球のことを思い出してしまう。何もしてないのに恨まれ、暴力を振るわれる、いじめられる毎日を送るのはもういやだ。
俺は心を落ち着かせるため勉強に集中した。
*****
「ナユタ、ご飯できたできたわよ」
母の呼ぶ声はナユタには届かなかった。
「ラグさん、ナユタに何したの」
マリカは怒っていた。こんなにも怒っているマリカは初めて見る。
「俺は何もしていないんだ。ただ、学校に行くかと聞いただけで…」
それを聞いてマリカはため息をつく。
「ラグさん、ナユタは人が多いところが苦手です。学校なんて人の多いところに行く、と考えたら、ナユタはまだ恐怖を感じるでしょう」
確かにそうだ。
「明日、仕事に行く前にナユタにひとこと言ってから行って下さいね」
それから飲んだスープはいつもと違い、少し苦く感じられた。
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