196 3人の捜索
ユカ、ユナ、サーラを乗せた馬車が王都にたどり着こうとしていた。
「やっと王都ね。本当にいるかしら…」
本当かどうかわからない目撃情報を信じてやって来たが、やはり少々の心配があった。
「いないと僕らが困るだけなんですけどね…ひとまず聞き込みをしていかないとダメですかね」
「王都は何倍も、何十倍も広いから、手分けして探すのは逆に危ないかもしれないね。一緒に行動していくのが良さそう」
「まったく、何考えているんだかわかんないわ。さっさと見つけて戻って問い詰めれればいいんだけど、下手すると、何日もかかるかもしれないからね…」
という事で、まずはいい感じの宿をとってから探していく。
「王都に来て何をしようとしていたのか…それからまず分からないのよね…」
「僕の予想では、魔法関係だとは思いますけど…」
「まあ、ナユタの頭は本で敷き詰まっているから、図書館ではないと思うわ。あるとしたら、森とか、ギルドとかだよね?」
「抜け出してまでギルドに行くとは考えにくいよね?だって、ギルドに行くなら近くでいいもの。だから私は森でひとり、研究なんてしてそうだけどね。ナユ君、そういうの好きそうじゃん」
「とりあえず森かな。稼ぎも欲しいから目についた倒せそうなモンスターは、きっちり倒していこうね」
「そーゆーところ、凄くリーダーに似て来たよね〜」
サーラが珍しく煽っている。
「うっさいわね!ほら、決まったなら行くわよ」
3人は、森に向かって歩いていった。
「どのくらいの期間にしよっか?」
「さっき1週間分の宿は取ったよ?」
「もし帰っていたら…なんて」
「そうだったらナユタが悪いの。一度抜け出したことに変わりないわ」
それからナユタを探しながらモンスターを討伐していったが、見つかることはなく、陽が落ちた。
「もう、これ以上は危ないわね。今日はこれで終わりにしましょ。晩御飯を食べに出るついでにいるかどうかもしっかり探さそう」
ギルドにまず出向いてモンスターの換金。王都でのモンスターの換金はしたことがなかったので、換金の様子を見たら、そこそこ驚かれたように思えた。
そのまま晩御飯にする。
もちろん美味しいのだが、ユカらには味が薄く感じたようだ。
「どうする?明日から作りたいんだけど…」
「仕方ないよ。1週間は我慢して。ナユ君を見つけたらすぐに帰れるから」
「…分かったわよ」
宿に着いてから、いつもとは違うと感じながらも、3人は寝付いた。
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