177 ハンデルの武具店
「初めてきたけど、やっぱりいろんなものがあるわね」
武器の専門店に来たら案の定、沢山の武器が積まれてあった。
「僕向けなものはあるか聞いてみてもいいですか?」
「ええ、勿論よ」
サーラがスタスタと店の店員に一直線に向かっていった。
「ユカは行かないの?」
「うん、私はこのままの方がやりやすいからね。それよりも、パーティーみんなの防具を新調した方がいいと思ってるわ」
「確かに1人は論外だけど、それ以外、私も含めてみんな結構好戦的だもんね。防具がボロになってるかも」
「まずは自分のを決めるのが良さそうね。別れて行動しよう」
ユカとユナは防具が置かれているところに行った。
「あの、魔法師なんですが、何かいい武器とか、ありますか…?」
「ええっと、それはスタッフやメイスなどの近接武器ですか?それとも、ロッドやワンド、ステッキなどのものでしょうか?」
「それって、どれも杖ですか?」
「そうですね。でも、使用用途や長さなどよって呼び名が変わるんです。どうしましょうか…ひとまず見て回りますか?」
「そうします…どこにあるでしょうか?」
「私がついていきますよ。ここの店員の中では誰が一番詳しいですからね」
「それでは、よろしくお願いします」
そう言って建物の二階に足を運んだ。
「それにしても珍しいですね…最近はこのようなモノを見たがる人は少ないんですが、どう言った経緯で?」
「ただ、興味があったんです。それをパーティーに言ったら「見なきゃ始まんない!」みたいなことを言ったので、来てみたんですけど…」
「私としては一度でも見てみようと思う人が増えてほしいんですけどね。便利なものですよ」
そう話している間に武器が置いてあるところにたどり着いた。
「ここです。1つづつ説明しましょう。まずは近接武器のものですね。これがメイスと呼ばれるものです。主に聖職者が持っているものとされていますから、お望みのものではないと思います。なので、説明を省かせていただきますね。ステッキも最近はアクセサリーとして用いられることが多いので、こちらも省かせていただきます。ワンドも式祭などで用いられるもので、ここでは無いんで、すみません、説明ができません。魔法を使われる方の武器はスタッフやロッドを推しますが、どれから見ていきます?」
「ええっと…聞いたことのある、ロッドから?」
「分かりました。ではこちらに」
連れられてきたら色々な形をした杖が沢山あった。
「これらがロッドと呼ばれるものですね。なんと、この中でも2つに分けることができるんです!棒自体に魔法的力があるものと、魔法石が施されているものですね。現時点で魔法を使えるなら、後者の方がいいと思います。魔法石がある方は自身の魔法の強化が主なものです。一度使ってみますか?」
「そんなことしていいんですか?」
「使ってみなくては始まらないですよ〜」
そう言って店員が一本のロッドを手に取る。
「どこに撃てば…」
「あ、こちらにどうぞ〜」
簡易的な試す場所が確保されていた。
「まあ、軽ーく撃ってくれた方が、こっちとしても助かるかな」
「分かりました」
そう言ってサーラが魔法を使うと、ドスッと重い音がした。
「あ…壁が…」
壁が少し凹んでいた。
「す、す、す、すみません!」
「今ので軽く?」
「はい、2〜3割くらい?」
「気にしないですださいね。このくらいの簡易的なものなので。使用感、どうでしたか?」
「なんでこんないいものを使わないのかが不思議なくらいです…」
「まあ、デリケートだからとか、持ち運びが面倒だからとかはあげられるんじゃないでしょうか?」
「武器は買います。なので、次にスタッフを見せていただけませんか?」
「わかったけど、次は外でしよっか」
店員は笑っていたが、内心、怖かったのかもしれない。
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