170 決着
「魔族って知能が低いのな。安易に近づいてもいいのかな?」
ナユタがかがんで魔族の腹部を斬る。
「そんな脆い剣で、魔族を斬れるとは思わない方が…」
見た目では斬れていないのだが、中は斬れているらしい。
魔族が腹を抱えて倒れている。
「なんなんだ…それは。魔族は剣では斬れないはずなのに…」
「人間の技術をなめないでくれるかな?ここまで俺らは発達してんの」
魔族それを聞いてから立ち上がる。
「魔法は使えるかな?今から真剣勝負してあげるよ。このお腹はいいハンデだね」
「俺、別に戦いたいなんて言ってないんだけどな…いいよ、やってみろよ」
《…死ね》
《無限の鎖》
魔法と妖術が重なり合う。だが、力の差は歴然だった。
「人間の技術をなめないで?魔法の力はそんなものカァ?」
ナユタが鎖で縛られた。そのまま吊るされてあのことがフラッシュバックする。
「父さんと同じ死に方…?」
「違う、殺され方だよ?」
魔族が腹を抱えて笑っていた。
「アイツらに何か言いたいことはないか?今なら言えるよ?」
「何もないさ。ただ殺す時にカウントダウンしてくれ。その方がいいな」
「それじゃあそうしてやるよ」
この時、ナユタには考えたことがあった。それをアイコンタクトで下のみんなに伝えていた。
「それじゃあいくぞ。5…4…3…」
タイミングは一回だけ…ちゃんと決めてくれないとナユタは死ぬ…
「2…」
ナユタは目を瞑る。
「1…0!!」
《青の世界》
ナユタの体には何も起こらなかった。異変が起こったのは魔族の方だった。
「ゔあぁぁぁぁ!」
魔族が倒れこむ。ナユタはそれと同時に鎖が外れる。
「なんでだ…何をした…?」
「ごめんな。こっちには誰にもできない秘密兵器的存在がいるんだ。ひとまずお前は消えてもらう。じゃあな」
そう言ってナユタは剣で魔族を斬る。
この事件は静かに終わった。
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