17 部屋
目が覚めたら俺は知らない天井が見えた。
俺は体お起こすと同時に、
「ナユタ!大丈夫?」
という、母の声がした。
「うん、大丈ぶ…」
と言おうとしたら、少し、クラッとして、また横たわってしまった。
「目、覚ましたか?」
今まで一緒ににいなかった父の声もした。
「人が多いのは怖いか?」
父の質問に対して、俺は頷くことしかできなかった。
「まあ、初めは人の多さに目を回すことはないかもな。増してやまだ3歳の子どもだ。まあ、今は安静にしときな。俺の仕事が終わったら一緒に帰るか。
マリカ、面倒見といてくれ」
扉の閉まる音がした。父は部屋から出て行ったようだ。
「ごめんね、ナユタ。辛かったのよね…」
母がそう言って、暗くなる。
「そんなことないよ、人が多いのは怖かったけど…景色は綺麗だった!だから、また一緒に外行こ!」
これまでと同じように家にこもり続けるのはよくないと感じた。家の近くであれば外に出てみてもいいと思えた。
「そういえばここは?」
見覚えのない部屋なのだ。
「ここはギルドの一室よ。ナユタが倒れちゃったから近くで仕事をしてたお父さん呼んで、貸してもらったの。実は私もギルド、初めて入るのよね〜」
ここがギルドか…やけに静かだな。父から聞いていた話だと、もっと賑やかなところだと思っていた。(だから、外に出て、行ってみたくはなかったが…)
「ギルド、見てみたい」
少し前からどんなところか、気になっていた。
「ナユタ、ギルドを見て回るのはいいけれど、ゆっくりしてないとダメよ、倒れたばかりなんだから。…ちょっと待ってて」
そう言って母は部屋から出て行き、少ししてから戻ってきた。
「今は人が少ないから、散歩がてらギルドをまわってもいいと思うわよ」
人がたくさんいるかどうか、見てきてくれていたようだ。
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