165 晩御飯
晩御飯、恐ろしく長いダイニングテーブルに着いて料理が出るのを待つ。
「ところでお2人とはどうやって出会ったの?」
母に聞かれてナユタが答える。
「森でたまたま会ったのが一番初めですね。何も気にしてなかったんですが、それから昇格試験と呼ばれるまあ、難易度の高い依頼を受けれるようにする試験で縁があり、それからはずっと一緒に旅をさせてもらっています」
「2人は迷惑をかけていないかしら?」
「いえ、ユナさんはいつもこのパーティーをまとめてくださりますし、ユカさんが居ないと、ここまで楽しく旅はできていないと思います。本当にありがたい限りです」
ユカとユナが目を丸くしてナユタを見ていたが、ナユタはそれに気づいていないフリをしていた。
「お食事、お口を合わなかったらすぐに言ってちょうだいね」
最初の料理が出る。前菜というものなのか。
なんだかいつも見たく一口で食べていいものか悩んでしまうくらいの上品さ。横目でサーラを見たが、同じようにおどおどしている。ユカはもう食べ終わっているけれども、ユナはゆっくりと小さく食べている。ユナとユカの両親はこっちをずーっと見つめている。
【食 べ に く い !】
変なプレッシャーを感じて、料理に手をつけられなかった。
「これ、どうやって食べれば…」
小声で助けを求めたが、相談した相手は一口で食った妹と未だに静かに食べ進めている姉だ。これは、しっかりとテーブルマナーを覚えておかないといけないと感じた。
「パニックになっているナユタも珍しいわね。ただの料理よ。いつものようにパクッといけばいいのよ」
「これはそんなノリで食べてはいけないものだと思うんだよ…こんなの初めてで…」
「そうです!リーダーの言う通りです!こんなシステム始めてですよ!」
姉妹の両親は察してくれたのか、声をかけてくれた。
「ご飯なんて、食べ方なんて、どうだっていいのよ。美味しく食べれたらそれでいいの」
そう言ってくれたため、それからは手が止まることもなく食べ進めることができた。
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