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やり直した人生は変えてくれる  作者: あるかり
144/307

144 昇格試験 〔 Ⅸ 〕

「どういうことですか…?」


「どういう事ってそれだけの期間、洞窟に居ただけだ。それ以上でもそれ以下でもないさ」


「そんな期間洞窟に居たら、食料持ちませんよ?」


「そんなん言われても、それだけの期間こっちには居なかったんだ。街の人らも心配していたぞ?」


ナユタたちはそれでもまだピンときていない様子だった。


「そんな悩んでいても何も始まらないさ。洞窟では何かあったか?」


「崩落に巻き込まれたんです。未開拓領域に居ました」


ギルドマスターはそれを聞いて驚く。


「どうやって出た?」


ナユタたちは渋っていた。


この試験のルールの中で、洞窟を比較的壊してはいけないとあったからだ。


「何?言えない理由なのか?」


ちょっと雰囲気が悪くなる。


「壁をぶっ壊して道を作り、元の道に戻りました」


「そうか。仕方ないもんな。未開拓領域はどんな感じだったか?」


特例で、怒られることはなかった。


「広いところがあって、そこから分かれている道は3つで、そのどれもがその広い場所につながっていたんです。言葉で説明するのが難しいですね…」


「おかしいな…どこにも繋がってなかったって事だろ?」


「そうですね…あと、子供がいたんですけど、連れてきたはずなんですが…」


「子供か…その子供とは何かあったか?」


「そうですね…道を教えてくれる代わりに自分を外に出して欲しいと言われ、ついて行ったんですが、行く先に竜が住み着いており、竜と戦うことになりました…」


「また竜と⁈ナユタ君はつくづく縁があるらしいな…」


「今回はみんなが頑張ってくれました。俺はほとんど何もしてません」


「まあ、これでなぜ長い間洞窟内にいたのに記憶がないのかが分かったよ」


ギルドマスターはゆっくりと話し出す。


「それは、ここに戻れたことが奇跡だな。ナユタらは植物人間と思われるやつに会っているな」


「植物人間…」


聞いたことがないものだった。


「これは聞いたことがなかったか?まあ、聞く事も少ないだろうさ。まず、こいつに会ったら生きて帰れないとも言われている。自分たち人間との関与をあまり持たない。その為、人間と会ったら殺そうとするのさ。そして、「60日の幻想」と言われるものを見させる。簡単に言うと、昏睡状態になるものだ。これから起きる事も珍しい事なのだが…まぁ、こんな事ほとんど怒らないから、伝説とも言われていたが。そんな伝説を連れて帰ろうなんて、ナユタ君も鬼畜だな…」


「そんなつもりではなかったんですが…」


こんな話を交えて、やっと現実味を帯びてきたような感じがする。


「また明日、ここに来る。帰り支度だけはちゃんとしておいてくれ」


そう言って、ギルドマスターは宿舎を出て行った。


「今日はしっかりと眠れそうね…」


その日は今までにないくらいの熟睡が出来た。

読んで下さりありがとうございます(`・ω・´)


よければ、ポイント評価や感想を書いていただけると嬉しいです(o^^o)


ブックマークを付けてくださると、私が凄く喜びます。続きが読みたいな、気になるな、と思ったら是非、ブックマークをお願いします(*^ω^*)


今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m

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