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やり直した人生は変えてくれる  作者: あるかり
132/307

132 ヒミツ

「相談に乗ってくれる?」


「ああ。当たり前だ」


サーラが複雑そうな顔をして、遂に言葉を発する。


「僕のことなんだけど…」


「うん」


「ほら、僕のこと…」


サーラがゆっくりとフードを外す。


「ああ、そう言うことか」


「うん。知られたら今の関係がどうなっちゃうのかなって…」


妖精族(エルフ)のことをなにも言っていなかった。思えば、こっちに帰っていつもの店に行ってもフードを被ったままのような気がする。


「さっさと言うことは…」


顔を伺いながら聞いてみるが、難しそうだった。


「でも、それ以外は考えられないと思う。いつまでも隠し続けることは難しいことだよ」


「うん。分かってる。話したら少しは楽になったよ」


「本当にそれだけか?」


「うん。これだけ」


その時に扉が開いた。


「邪魔するわ!さっきからコソコソと何やってんの?」


付いてきていたユカが入ってきた。


「ダメでしょ!2人の大切な話かもって言っているのに…」


ユナが止めようとしているけれどもユカは聞く耳持たず、こっちに近寄ってくる。


「何してたの?」


「何って、話をしてただけだよ」


「本当に?」


ユカがサーラに近づく。


「話していただけなら、この驚き用はないでしょ!」


ユカが肩を触れるだけでもサーラがビクッとしている。


「話しなさい」


「俺じゃなく、サーラに言ってよ…」


「言ってるわよ。そんな2人じゃなきゃ話せない話なの?」


俺とサーラが目を合わして黙り込む。


「やっぱりそんなに問い詰めてもいいことはないと思うわよ。こんな話をずっと続けるならやめたほうがいいわ」


ユナが終わらせようとしたら、ユカも言い返す。


「でも、サーラちゃんの調子の狂いにつながるなら、にいておいたほうがいいじゃない…」


また姉妹喧嘩が始まりそうな寸前で、サーラが動いた。


「話させてください。この件はリーダーは何も悪くありません。責めるなら僕を責めてください。何なら解散していただいても構いません」


「解散なんて…そんなことしないわ」


サーラがフードを外す。


「こういう事です。今まで隠していてすいませんでした」


ちょっとした沈黙が続く。


「それって…」


「ええ。御察しの通り、僕は、妖精族(エルフ)なんです」


ユナはそれを聞いて静かに部屋を出て行った。


「まあ、そうなるよな。ユカはどう思った?」


「知っていたよ?あの感じだからお姉ちゃんは気づいていなかったようだけど…」


その言葉を聞いてサーラが質問していく。


「いつから、いつから知っていたの?」


「んー、当分前から気づいていたわ。それこそ、あの店で相席させられた時くらいに。Eランク昇格試験の時にギルドマスターから、「あの2人には色々な事情があるから」って言われた時に確信したわ。お姉ちゃんは案外感覚で人付き合いするから、今びっくりしているだけだと思う。明日には普通に話してあげてね」


「うん。わかった」


「それだけ?」


「うん」


「じゃ、明日からはしっかりとしてよね」


ユカがいつものような笑顔で帰っていく。


「よかったな」


サーラに呼びかけると、笑顔で静かに涙を流していた。

読んで下さりありがとうございます(`・ω・´)


よければ、ポイント評価や感想を書いていただけると嬉しいです(o^^o)


ブックマークを付けてくださると、私が凄く喜びます。続きが読みたいな、気になるな、と思ったら是非、ブックマークをお願いします(*^ω^*)


今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m

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