129 Bランクと実家
「本当にこれでいいんですか…」
「ちゃんと上にも言って許可は取ってある。問題はない」
「ええ〜でも…」
「素直に喜べばいいんだよ」
「そういうものなのですかね…」
俺は昇格試験を合格して、特例でBランクになれた。
「これからはBランクとしての立ち振る舞いを頼む」
「それってどんな立ち振る舞いですか…」
俺もそろそろ呆れてきた。
「あと、それとは別に何だが…」
「まだあるんですか?早めに済ませ…って!!」
ギルドマスターが俺の目の前のテーブルの上にどデカイ袋をドン!!っと置いた。
「これを持っていけ。話はそれだけだ」
「何もなかったのように済まさないでください!こんな大金貰えませんよ!せめてこのくらいで」
そう言って俺は袋の中に入っていた金貨を掴んで見せる。
「そう言わずにもらって。パーティーないでどうしとくかなわた自由だから」
「だとしても多いです!これの半分でも多いかもと思いますが…」
「ナユタ君自身は分かっていないなだろうが、凄くて助かることをしてくれたんだ。昔から伝説があって、竜が現れたその地は滅びるなんていう噂もあったくらいだ。これはここら一帯の市民の代表としてのお礼として受け取っておいてほしい。お願いする」
ギルドマスターに頭を下げられてしまった。
「…分かりました。お預かりします。もう、それだけですか?」
「ああ。これだけだ。今日は遅くまですまなかったな…」
「いえ、何の問題もありませんから。では、これで」
俺は案外早く終われたことで、急いで自分の家に帰った。
「ただいま〜ちょっといろいろあってぇぇぇ?」
目の前にユカが立っていた。
「話は後で聞いてあげるから、今は出てて」
「何で…?俺の家なのに」
「いいから!いいって言うまで入ってこないのよ!」
追い出されてしまった…
「最近こういうことが多いような気がする…ちゃんとやめてって言おう…」
俺がそう誓ってから少し経っただろうか。
「入っていいわよ〜」
やっと入室許可の合図が出た。
「最近、俺1人にすること多くないか?しかも、理不尽な理由で」
「これを見て理不尽な理由と言えるかしら?」
机には多くの料理が並べられていた。
「どうしたのこれ?」
「私たちで作ったのよ〜」
「リーダーの帰りが意外にも早くて焦っちゃいましたけど…」
「私が作ったのは味を保証しないよ」
最年長の人が一番怖いことを言ってる…
「これまた、何で急に」
「いつもこの中で頑張っているのってナユタじゃない?だから少しでも力になれならって思ったの。ほら、この前の昇格試験、誰も料理できなくてヤバかったじゃない?」
確かに、あの時は辛かったかもしれない。
「3人で手分けして作ったの。ナユタも帰ってきたことだし、みんなで食べよ」
そこで食べたご飯はここに帰ってきたから、1番の幸せな出来事だったなと感じていた。
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