第2話 始まりの街《エルサエル》
第2話です。
ここから少し進展があるので1話よりは見どころがあるかもしれません......多分
書いたのが夜中なのでめちゃくちゃなとこあるかもしれませんが、こいつ寝ぼけてんなって思ってください。
「お...ろ......おき...おい! 起きろ!」
夢の中で誰かが叫んでいる。
「まだ寝かせてくれよぉ......あと5分だけ.....」
僕がそう呟くと
「折角生き返らせてやったのに......この駄目人間が略して駄人だ。」
今なんて言った!?てかなんか悪口が混ざってるんですが......
「僕は本当に生き返ったの!?」
驚きを隠せず大声で叫んだ。
「あぁ、俺が生き返らせてやったんだ。感謝しろ駄人。」
なんだこの傲慢な奴は、という気持ちを飲み込んでおそるおそる尋ねる。
「あのぅ、あなたは?」
傲慢な態度の奴はおちょくるように答える。
「俺か? 誰だと思う? 当ててみな。」
分からないから聞いてんだよ!
なぞなぞマンかよおめーは!
と言いたいが一応生き返らせて貰った身なので我慢する。
「もしかして......神様だったりしますか?」
まさかな......と思い僕はそう答えた。
傲慢な口の悪いなぞなぞマンは
「その通り! 俺は神だ! しかも結構偉い神だ! 崇め奉れ! この駄人が。」
口わっる......なんでこんな奴が神様なんだよ、人選ミスならぬ神選ミスだよ。
「本題に入るぞ。」
急に真剣な口調に変わり、僕は身構えた。
「お前を生き返らせた理由はただ1つ! この世界で1番強くなれ! そしてこの世界を統治しろ!」
理由2つやんけ......
「黙れ駄人! 細かい事は気にするな!」
ギクッ......まさか心の声聴こえてる感じっすか?
「なぞなぞマンやら神選ミスだの駄人のくせに失礼な奴だな。」
わぁお、全部聴かれてた。
「お願いします、許してください! なんでもしますから!」
懇願した。
生き返らせたのを取り消されたりしたらたまったもんじゃない。
「ん? 今なんでもするって?」
すっげぇニヤけてるよこの神......
よからぬ事企んでるんだろうな......
「この世界の至る所には神の遺物が眠っている、それはとてつもない力や能力を人間に授けるものだ。それを一つでも多く探し出してこい! 」
口は災いの元とはこのことだ、余計な仕事まで押し付けられてしまった。
だが、僕にはやるという選択肢しかなかった。
「わかりました…...」
神様はニヤリと笑い
「決定! 思い立ったが吉日というしすぐ行ってこい!
まずは始まりの街で仲間を探してこい!
この世界を1人で生きるのはほぼ無理だからな。」
その街はどこにあるんだよ......
「心配無用!
《エルサエル》まで飛ばしてやろう!」
展開が早すぎる。
「え? 待ってまだ聞きたいことが山ほど」
言いかけた時身体が光に包まれた。
「じゃあな! 駄人! また会おう! 」
その声と同時に僕の身体は光の粒子となり消え去った。
長い夢から覚めるとそこは見知らぬ路地裏だった。
「ここが《エルサエル》か?」
ってゆーかテントとバッグは!?
携帯していたナイフと足元に白い生地の袋が落ちている以外何も無い......
折角テントをたてたのに苦労は水の泡だった。
ポツリと溜息が漏れる。
「はぁぁあ......」
仕方がないと無理矢理自分に言い聞かせ、言われた通り仲間を探すことにした。
その前に袋の中を見てみよう。
紐を解き袋の中を漁る。
中には手紙とお金、この世界のことが記された薄い本、そして禍々しい色の薬が入っていた。
まず手紙を読むことにした。
手紙にはこう書かれていた
俺からの餞別だ、感謝しろ駄人。
まずこの本でこの世界を学べ。
そして薬はお前のステータスをランダムにあげてくれる、LRの滅多に手に入らない優れものだ。
あとは任せた!
優しくて偉い神様より
結構粋なとこがあるんだな。
てか、それだけ......?
ステータスってなんだよ?
疑問を抱えたまま、この手紙は終わっていた。
「と、とりあえず本を読むか。」
この薄い本にはこの世界の基礎知識が記されていた。
お金の名称はキール
・ステータス関連
左手の甲を二度指でタップすると浮かび上がってくる。
体力
魔力
攻撃力
防御力
運
体力魔力を除いた上限は全て300
ステータスの数値に武器防具のステータスを足した値が戦闘に影響される。
・ダンジョン
強敵ばかりだがボスを倒せばレアアイテムを落とす。
・IR
N
R
S
L
secret
上記5種類
とりあえず今覚えることはこれくらいか。
僕は本を閉じ、早速ステータスを見た。
「えっと、左手の甲を二回タップか。」
甲の上に薄らと浮かび上がってきた。
なになに......
名前:柊友貴
職:冒険者
体力 36
魔力 2
攻撃力 3
防御力 4
運21
....
........
............
低すぎない......?
魔力2って何?
魔法使うなってことか?
運だけ無駄に高いし......
ツッコミどころが多い自分のステータスに驚いた。
だがこんな低ステータスともおさらばだ!
僕にはこの薬があるからな。
薬を手にするが色がすごい......
「これ飲んだら死ぬんじゃないか?」
命を刈り取る色してるよ......
一か八か薬にかけてみることにした。
覚悟を決めて飲み干す。
不味い......
これで本当にステータスが上がるのか心配になってきた。
おそるおそるステータスを確認する......
体力 50
魔力 2
攻撃力 9
防御力 8
運 210
......!!?
LRのアイテムでも僕の魔力は上がらないのかよ......
運だけ上がり過ぎているのが気になるな。
ランダムとは書いてあったが隔たり過ぎだな......
上がらないよりはいいか。(ポジティブ)
なんてことをしていたら空がオレンジ色に染まっていた。
「今日は宿屋にでも泊まるか。」
路地裏から出てすぐ左に曲がると宿屋の看板が出ていた。
宿屋にはおばあさんが受付にいるだけだ。
値段は朝夕食事付の一泊100キール。
これが安いのかどうかはわからないが泊まるしかないので泊まることにした。
部屋の鍵を受取り、部屋の中に入る。
少し埃っぽいが、寝泊まりするには十分だった。
久しぶりのベッドに横になり、明日の予定をたてていると誰かがドアをノックする音が聞こえる。
ドアを開けるとそこにはエプロン姿の美少女が立っていた。
可愛い。この世界にも癒しはあったんやな…...
「お食事をお持ち致しました。」
そういえば朝から何も食べていなかった、腹はペコペコだ。
「ありがとう。」
と言い食事を受け取る。
「失礼いたします。」
美少女は足速に去っていった。
大切なことなので二度言わせてもらおう。
凄く可愛い!
そしてご飯が美味い。
腹を満たしたら眠くなってきた.....
明日の仲間探しに備え、さっさと寝ることにした。
「おやすみなさい。」
自分しかいない部屋でそう呟き、僕はすぐに寝てしまった。
読んで頂きありがとうございます!
なかみーです。
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