序章 〜生体兵器と平和論〜
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___【兵器】とは、恐怖の象徴。
持ってはならない。存在してはならない。
人を狂気に駆り立てる。無数の血が流れる。
そんな根絶論を我々は嫌と言う程聞かされた。
だが、無情にも現実は、それ等を間近に見て生きる者と、無縁の者とでは、その持論や価値観はまるで正反対であろう。
人の血を流すだけが兵器なのか__
武力と暴力の象徴だが、時に愛する者を一切守りはしないのだろうか__
いや、そういった疑問や思想を隠し持つ私こそが、最も狂気に近づいた人間なのだろう。
無論、それ等の危険思想、戦争論、暴力論を無謀に唱えて生きられる程、この世界は甘くない。
しかし__
これだけ世に蔓延る紛争、虐殺、圧政__
それ等を根絶しようものなら、誰もがその疑問と理論を保持し、掲げ、訴えなければ、一向に前へ進めはしない。
兵器を持たざる者と、持たざるを得ない者__
彼等の価値観の対立と蟠りは、永久に平行線を辿るだろう。そして過ちを繰り返し殺し合う。
__だから私は、人を【兵器】へと変えた。
物理的な鋼鉄を埋めた訳では無い。
科学技術の極限なる進化という恩恵に肖り、その構成粒子を生み出した。
それを《ナノマシン》と名付けよう__
そして、それを人体に植え付けよう、戦わざる者も、戦火に見を動じる者も。
同じ人間に【破壊兵器】を身に染み込ませよう。
武力や暴力、軍事兵器など他人事ではない。
それは、人体に植え付けられてこそ自覚する。
それを人類の見に宿し、宿りし本人に気づかせる【破壊兵器】、私はこう名付けよう。
《GuiltySword》【有罪の剣】__
その略称として、《ギルソード》と___
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※アルスダート=ギルソード教授の手記。
『生体兵器の新定義』より。
マリューレイズ軍本部 機密書庫 保管___




