メッセージ
「やあ。」
いきなり声をかけられ、驚いて振り替えった。
「あ…高木か…」
「駿平でいいさ…」
「ああ。そうだな…」
自分が喋ってから相手が返事をするまでの 沈黙がきまづい。
いきなり駿平が笑い出した。
「あはははは…随分他人行儀だな。健太や龍とは普通に話してるのによ。」
「あ…ゴメン、あんまり話したことなかったからさ…」
僕は上履きに履き替えようと腕時計式機器をかざした。
扉が左右に開き靴を投げ込んだ。
「ピピピピピ」
いきなり小型媒体が鳴り出す。
「悪い。」
「俺は大丈夫だけど、音が出るようにしてると取り上げられるぜ?」
「そうだな…気をつける。」
着信を確認すると美麗からのようだ。
後で確認しておこう。
そう思い、そのままポケットに戻した。
それから、駿平と一年の教室まで並んでゆっくりと歩いた。
「じゃ、またな」
「ああ。また。」
僕達はありきたりな言葉を交すと、それぞれの教室に入っていった。
荷物を机の上に放り投げると、そのままトイレに直行した。
個室に閉じこもりポケットから小型媒体を取り出し、メッセージを確認する。
「心配しないで。取り合えずは大丈夫だと思う。学校内では何かしてくることはないと思うから。」
学校内では…その一言が不安ではあったが、美麗の考えは信用出来る気がした。
僕は走って教室に戻った。
そこにはまだ誰もいない。
美麗もまだ来ていないのかもしれない。
僕は窓を開け、そよ風に散る桜の花を長い間見つめていた。
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