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「僕がいるべき人じゃない?」

「ええ。あなたはタイムハーフなの。お父さんが未来人。母親は私達でいうこの時間にいる。本来、生まれるはずじゃない人が生まれた。それによって未来が変わる。普通の人の中でタイムトラベラーが現実にいると知っていた人はいる。でも、未来を変えなければいいと言われて認められていた。それがあなたの母親の一件で…」


 美麗はそこで黙ってしまった。

 僕は驚かずにはいられなかった。


自分の存在がタイムトラベラーを追い詰めていたなんて…

 それなら、美麗が危険人物と言われ苦労していることは、ほんの少しでも僕のせいなんじゃないのだろうか。

 

「それが原因で?狙われているのか?」

「それは、違う。私達はそのことを隠した。だから、TTTOの人以外はほとんど知らないと思う。その後に大きな事件があって…」


 美麗は少しの間黙りこんだ。


「地球が今、燃料がなくて他の星から得ているのは、知っているよね?」

「うん」


 美麗は僕を見ている筈なのに、何か違うものを見ているように遠い目をしている。


「私達TTOはまだ燃料があった時代に戻り、未来を良く変えなければいけないと思った、でも燃料は結局どうにもならないし、未来を変えてしまった。」

 美麗の声はどこかもの悲しい。

その雰囲気に感傷的な気持ちになった。


「未来を変える?」

「そう。例えば、二人が道で偶然会ったのをきっかけに友達になる筈だったのをもし、私達TTOが話しかけてしまったら二人は会わなくなり未来が変わる。そうやって過去を変え、その先の未来も変えてしまった。」

「でも、TTOは一般的に知らない人が多いよな。なぜだ?そんな大きな事件があったのに…」

「みんな怖いのよ。へたをしたら、TTOが未来をどうにでも出来る、ヘタなことをしたら大変になると…」

「だから、周りの人に言わなかったわけか…」

「そう。でも、私達にも大きな欠点があることを知らない…」

「欠点?」


 僕がそう言うと、美麗は生気が感じられない声で、言った。


「Time Limit」


 その意味がわからなかったが、何かとても重要な意味があるように感じた…

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