【プロットタイプ】汝は狂人なりや?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
本当の気狂いって自覚がないんですよ。
だから其れを誇示したり、アピールもしませんよ。
ネットで見られる狂人は本当の狂人ではなく、現実世界で見られる狂人こそが狂人なのだ。
ふとそんな事を、瞳孔を鋭くさせ、延々と少女漫画の話をし続ける此奴を見て思った。
目の前に座る同居人は日々の週間である珈琲を嗜んでいるせいか、目がギラギラしている。競馬場で賭けた馬が捲って来た様な、パチンコでエフェクトを見た時の様な、兎に角、脳が焼けているのだろう。
「そーねー瑠衣たん。少女漫画では親が再婚して義理の兄妹になってっ言うのが鉄板ネタなんだけどさぁ。其れでその弟が不良チャンなら可愛い可愛い我らが主人公チャンが夜お迎え行くのー。
これって全国共通認識なんだなぁ〜ってぇ!!」
カフェインの興奮作用のせいか、何時もよりハイになっている様だ。そうして酔ったままに、ちびちびとケーキにフォークを突き刺す。
今の口調から、恐らく理性のネジ一本を保つだけで完全に堕ち切ってはいない。其れが外れてら、きっと所構わず叫んで暴れ始めるだろう。
そしてその要となるネジ一本は、『狂っている』という自覚があるからこそ、大人しくして居られる。本当の狂人は自らが狂っているかも分からない。自覚がある狂人は狂人では無い。
「鏡花、不良が不良らしく振る舞うのは、自分の力の誇示の為だろう。ならば狂人が狂人らしく振る舞うのも」
「狂人である為の誇示だよ。だから本当の狂人は、わざわざ『私は狂人です』なんてアピールはしないものだよ。だって自覚がないんだもの。指摘されて気付くものだもの」
先が丸くなった扇形。其れが四切りのバウムクーヘンの様な形に変化していた。一口分掬い上げると、俺の口元まで近付ける。
「かなりマイルドな表現だけど、本当の狂人はこの行為を写真に撮ってネットで上げたりはしないもんだよ。見て、注目して欲しいから上げるんだ。
自覚ある狂人と、自覚のない狂人は天と地程の差があって、後者の方がイカれているのだからね」
オマケ
今日も三人で配信を行っていると、つらつらとコメ欄が並ぶ。
今日もやって参りました〜。何が起きた!? やばたにえん!! 今日も元気に、ヘリオガバルス!! そして楽しく『仏様も聞いてる』!!。
そっそっそっ。あんさぁ、ぐう聖のみんな聞いて欲しいんよぉ。 少女漫画って星の数ほどあるけど、再婚相手の連れ子が不良の場合って、必ず主人公チャンがお迎え行くじゃん? あれ鉄板ネタだよね〜。
私はキーボードバンバン叩きながら、やだぁもぉ『食パン咥えて走っていたら、曲がり角でぶつかった!!』ってオチやんって。んっはっはっはっ!!
鏡花は今、珈琲を二杯ほど飲んで配信してます。
ちょっとね、ぐう聖の方のコメントで『酔っ払った状態のキョーカの配信が見たいです』ってコメントが結構……三十人位から来てて、其れを見た鏡花が嬉々として珈琲しばいてます。泥酔状態です。
私は止めないので、一緒に居る瑠衣が目くじら立てて睨んでます。
水でも飲んでろ。へべれけ野郎。頭から水掛けられてぇか?
あともって三分かなぁ!! あははははは!!
あ、『仏さまも聞いてる』に度々登場する『ぐう聖』というのはリスナーの事。
まともに聞く人はぐう聖しかいない。という意味。
あと『仏様』との兼ね合いで。
ネットでは、狂人のガチモンもニセモンも両方いると思うけれど、現実でいるのってガチモンだけじゃない?
という個人の感想。
現実での狂人って“自分に対して”実害があるじゃないですか。サツ呼ばれたり、危ない人に喧嘩吹っかけられたり。
ネットって確かにレスバとか、誹謗中傷とかあるけど、実害に及ぶまでの手順がめっちゃ手間掛かるんですよ。
この実害って、開示請求の手間とか、サツ呼ばれるとか、殴られるとかそういうの。
だから第三者が面白がれる訳で。
『画面越しに見てりゃーおもしれーんだけど』って。
まぁそれを利用してぶっ飛んだ企画とか、炎上商法とか、承認欲求満たしたりとかする訳で。
つまり、人から注目される為に狂人“振る”ことはある。
でもそれは狂人だと“自覚”してないと出来ないよね?
そんな自覚ある人が、マジモンの狂人なのか。
という疑問。
鏡花も其れを利用して、自覚ある狂人としてラジオでも振舞ってるんですが。