戦う ~桐島 剛Side③~
作者「バトルロワイヤルとはいえやってることはサバイバルでもあるので、食料とかどうしたらいいんだろう?といった疑問が自分でも浮かんできました。なのでそれは、この作品の特徴でもある『自分の小説の能力や特性』という観点を生かして結論を導きました。かなり無理やりだとは思ってます。」
【桐島 剛】
「……ここは、どこだ? 俺は……あの時気絶して……」
「あ、おじさん!」
「は、ハルヤ……?」
周囲は暗く静かで、少し溶けた木の匂いがする。
何もない空間……いや、まるで大木の中にいるような感じだ。
「おじさん、ここはおれがみつけた”ひみつきち”だよ。ここはだれにもきづかれないからだいじょうぶだ! それよりおじさんだいじょうぶなのか? ぜんぜんおきなかったけど?」
「……!? どんぐらい経った!?というか……あそこからこの秘密基地までどれくらい歩いた!?」
進……なかなか来なくて待ってるんじゃないか……?
「え、うーんと……ずっと!でもゆうがたにはなってないからだいじょうぶだぜ!」
そう言われても全然分かんないな……
「ふぁ、うーん……」
「あ、花子もおきた! おはよう花子!」
「んー、晴や? おはよう……ふわああああ!」
可愛いな。……俺はもしかしたらロ〇コンかもしれない。
「ふぇ!? あ、そっか、わたしをもとにもどすのにきょうりょくしてくれたおじさん……お、おはようございます!……わたしのかおになんかついてますか?」
「い、いや大丈夫だ。」
少し凝視しすぎたか……
俺は男だ、〇欲がある。だがその矛先が少女に向いてる……本当に俺はおじさんかもしれない……
(ぐうううぅぅぅ……)
「ふあぁ、あ、ごめんなさい!」
「そっか、花子はちゃんとはらがへるんだ。じゃあおれごはんとってくる!」
そういってハルヤは立ち上がって……
(スン……)
……消えた!?
ハルヤが壁に手を当てた途端、瞬間移動をしたかのように消えた。
ここは出入口がない密閉空間だ。俺はその能力でここに……?
「おじさんはおなかへるんですか?」
「……あぁ、俺は減らない。」
これは、初日ですぐに分かったことだった。
俺の小説『異世界に転生した俺は王道展開で行きたい』の主人公(王山 通)は、一切腹が減らない。
これは、俺が描写するのを面倒臭がったというのもあるが……これは”主人公がラスボスとなんかしらの関係がある”という王道展開の伏線ではあるんだが……
まさかこの設定が、こんな形で役に立つとはな……
俺は腹が減らないし、水も必要としない。
「そうなんですか、晴やといっしょですね。晴やはRPGゲームあるあるをえがいた、いせかいさくひんをかいてて、セーブポイントをつくれたり、なんねんたってもおなかすかなくて、たべものはHPやMPをかいふくするアイテムというあつかいにすぎません。」
なるほど、さっき壁に触れて消えたのはRPGゲームによくある移動場面……ん?
「ちょと待てちょと待てちょと待て、今セーブポイントを作れるって言ったか?」
「はい、もしかんぜんにしんでもセーブポイントからコンティニューできるともかんがえてます。まだ晴やは1かいもしんでないので、わかりませんが……」
……晴やは決して死なない奴なのかもしれない。
相手にするのは危険だ。今はもう仲間同然だが、このバトルロワイヤルで生き残れるのは2人だけ。
いつかは牙を向けなきゃいけなくなるかもな……そんなことは考えたくないが。
「ただいま! きのみ、たくさんとってきたぜ!」
「ありがとう!」
木の実だけで満足できるんだろうか……
「それよりおじさん、さっきおじさんをここまではこぶあいだ、すごいでんわかかってたよ?」
「……は?」
まさか、進か?
「……83ばんってかいてあったけど、しりあい?」
「……は、83番……”は” ”ち” ”じ” ”ゅ” ”う” ”さ” ”ん” ”ば” ”ん”!?」
「うえぇ!?そ、そんなめっちゃだいじなひとだったのか!?」
「……ハルヤ、すぐに俺をここから出してくれ!」
83番……それは……
修也の番号だ……
俺が気絶してる間に、何かが起こっている……
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(~時は、数時間前~)
【井東 壮真】
「……へえ、優秀なスキルだね。じゃあまずは君から!」
「……《ファイヤーサークル》!」
真っ先に狙われた大西さんは、咄嗟に炎の円を作り、攻撃した。
「無駄だよ~」
(シュン。)
……最小限の動きで回避した!?
驚いてる場合じゃない、こっちも加勢しないと!
「神よ、この矢に酸素を極限まで貯め、そして矢を温めてくだされ! 《ホノオアロー》!」
桐島さんからの炎魔法で、どうにか……!
(シュン。)
「だから無駄だって~」
「まだだ! 神よ、鉄パイプのような、長い棒を作って下され! 《ホノオパイプ》! やぁぁぁ!」
炎で出来たパイプを僕は投げた。
(シュン。)
「同じことしてない?学ばないの?猿なの?」
「こんな時、桐島さんが居てくれたら……」
「……なんで出ないの?」
相上さんが桐島さんに電話してるけど……なかなか出ないらしい。
もしかして爆発によって……!?
……もう桐島さんに頼れないかもしれない、僕ら3人で何とかここを切り抜けたい……!
いや、切り抜けて見せる!モブみたいな立ち位置の足手まといにはならない!
「桐島を呼び出そうとしてるの?あいつを殺したいのは事実だけど、今来られると負けるかもだから……」
「マズい、何か攻撃が……!?」
「試しに使ってみようかな、《エル・パラライズ》!」
「……!?ぐううああ!?」
「相上さん!?」
なんでこいつが毒島さんの能力を……!?
毒島さんは桐島さんの傍で消えたから、あいつには殺されてないはず……!?
「散々攻撃させて能力も分かってきたから、今度はこっちの番だね。《エル・パワー・バフ》!」
毒島の能力をも使える麻生に、3人は勝つことは出来るのか!?
3人で勝つ?桐島が来るまで持ちこたえる?それとも……?
一方で……進はミスターYとカードで対峙する!
彼の考えた初回のデッキは、どこまで通用するのか!?
次回『 戦う ~渡辺 進side④~』
つづく!




