戦う ~渡辺 進side①~
作者「これは裏設定なんですけど、進はとあるTCGの、学生にしてはガチ勢であり、オリジナルデッキでかなりいい線まで行く実力者ですが、未だにシャッフルを上手く出来ないので、スマホ版の大会にしか参加しません。」
【渡辺 進】
「ミスターY、と言っていた。」
ミスターY………って誰?
つまり、この人は僕をそいつの所まで連れて行って、カードゲームで戦わせるってこと?
「その人とカードゲームをするとして、負けたらどうなんの? 勝ったらちゃんと帰してくれる?」
「……いや、それは俺にも分からない。だが、これだけは言える。お前はあいつには絶対勝てない……と。」
「……huh?」
じゃあさっき言ってた”お前は上手そうだな”って、それでも勝てない前提なら、誰でも良かったのでは……?
それともアレ? 少しは良い感じに楽しみたいとか?
「いや、ちょっと……勝てない勝負に突っ込む程馬鹿じゃないし……」
「……じゃあお前を力づくで生け捕りにする!」
(シュン!)
「……え、いや、ちょ!?」
姿が見えなくなった!? それにすごい風……
そんな速い速度で動けるの!?
(ドッ!)
「痛……え!?」
僕の腹が……すごい後ろに伸びてる?
「な、何!? 完璧にみぞおちを当てたはず……!?」
これは……僕のギャグ小説の特性が守ってくれた……のかな?
そして、後ろに伸びた腹はすぐに元に戻った。
よし、今彼は僕のすぐ近くにいる。この隙に攻撃を……
(シュン!)
!? また消えた!?
もしかして……背後に?
そう思って振り返っても……
「い、いない!?」
「ふぅん!」
……急に目の前に!?
「うっ!?」
まずい、顎をアッパーされた……え!?
「なっ、そのままブリッジしただと!?」
なんかブリッジしてしまった。
このまま足で攻撃を……
って思ったけど僕はそんな事できるような柔らかさはない。
「……ん!? あ!?」
マズイ、腰が……
僕はそのまま仰向けに倒れた。
「……なんとかなったな。」
動けなさそうな僕に、彼……清水が近づいてくる。
彼が僕の近くに来る。
……今だ!
「はあっ!」
「なっ!?」
彼が隙を晒した瞬間に、昨日無詠唱で出来るようになった《コオリマシンガン》を胸に打ち続けた。
見事に全弾命中……したのは良いんだけど……
「ビックリしたが……この程度か。」
勢いで放った氷の弾は、ダメージをほとんど与えられず砕けて水となり、彼の服が濡れた。
「ふ、ふん。抵抗するな…………うっ!? つ、冷た!?」
……あ。水となった氷はとても冷たく、彼の体に干渉したらしい。
(ブルブルブルブルブルブル!)
彼がぷるぷる震えている、それ程冷たいらしい。
「さ、さっきの腹の仕様といい、ブリッジといい、まさかさては……ギャグ系か。」
清水に僕の能力がバレた。
とはいえ、彼は震えが止まらず動けていないので、これでもう大丈夫……なはず。
「な、ならば……こちらもギャグに対処するまで!」
そう言って清水は上の服を丸々脱いだ。
意外にも筋肉がない。僕の腹を後ろに伸ばしたあのパワーはどこから出たんだろう。
「は、はぁ!」
(ピューン!)
清水は……空を飛んだ……!?
なるほど、僕にブリッジをさせた攻撃は、一度空に移動してから攻撃したんだ……多分。
でも寒さが残ってるからか、動きが鈍い。
「《暗闇の殺戮》。」
(モワアアアアアアア……)
彼が技を唱えた途端、辺りが真っ暗になり、彼の姿が……全く見えない!?
その瞬間……
「ふうっ!」
(チーン♪)
「うっ!?」
とんでもなく痛い……!
僕達の急所中の急所であるち〇こを殴ってきた。
「で、デカッ!?」
彼が何か驚いているが、痛み感じている僕には聞こえない。
僕は痛みに耐えられず、床で這いつくばる。
「お、俺の勝ちだ。」
(トン!)
「うっ」
まずい、首の裏は……
「よし、あとはこいつをミスターYの所まで運ぶだけか。」
こうして、僕は意識を失った。
清水との戦いに敗北した進。これからどうなる……?
一方で進からの連絡を待つ桐島に、何者かが奇襲をした。
一体何が起こったのか!?
次回『戦う ~桐島 剛side①~』
つづく!




