組む③
作者「毒島は本来もう少し長く生き残る予定でしたが、読み返してみると思ったよりキャラが立ってなかったので、ここで殺すことにしました。」
【桐島 剛】
「く、風真……!」
風真、あいつ大丈夫なのか!?
俺は追いかけようとしたが……
「待って。あなたが行ったら、ここを守る人が居なくなる!」
「……は、いやでもお前が……」
「……もし私が裏切り者だったどうするの? 渡辺…………の件から少しは学んだらどう?」
「……くっ!」
確かに、奈珠波が裏切り者じゃないという確証がない。本人とはいえ気付かされて良かった。
「ここは彼を信じて、私達は他のみんなを待とう……!」
……毒島も戦えない訳じゃない。
頼む……死ぬなよ……死亡フラグ立たせて悪いが!
【毒島 風真】
「もう逃がさない!」
「それはどうだろうねぇ!」
また煙玉……でも出す前に……!
「突っ込んでも無駄!」
(ボンッ!)
……え!? 自分を巻き添えにして!?
でも位置が分かってるから関係ない!
「コホッコホッ、さぁこれで……」
「《エックス・エル・パラライズ》!」
「……は!?」
よし、やっと捕まった!
とどめだ!
「……私は、私は! ご主人様の力になるんだあぁぁ!!」
「《エック……なっ!?」
これが……《妻の最強パワー》!?
麻痺がもはや効いてない!?
「待っててくださいご主人様ぁ!」
(ドっ! ピューーー)
「……え?な!?」
強力な脚力で跳び上がった!?
追いかけないと……!
「《エックス・エル・スピード……」
「……ふっw」
「……誰だ!?」
誰かが鼻で笑ったのが聞こえた。
「……君の“記憶”を見させてもらったけど、ちょっと君の“おかしさ”に笑っちゃってさw」
「僕が……おかしい……? 何が!?」
木の上に1人の男が居た。
「見たんだよ、君が1人暮らしなこと、痴漢の冤罪で捕まったこと、ケイって人に殺されたこと。」
「……勝手に見ないでくれないかな!」
「じゃあ聞くけど、なんでそんなにケイって人を憎んでんの?」
「……当たり前じゃん! 僕を殺した張本人なんだから!」
「……君が先に襲ったのに?」
「……は?」
「それに、再会した時、戦いたくないっぽい仲間に戦うことを強要したでしょ?」
「きょ、強要って……!そんなつもりは……」
「殺されたっていっても、そっちが先に殺そうとしたんだから、憎む資格ないよね?」
「……うるさいぃ!」
「言い返せないよね?……ていうか、僕は捕まったことに関して、努力すればもうちょっと良い結果になったのにねぇ。痴漢したかの指紋とか検査するのを頼むとかさぁ……確かに今の警察は無能に近いかもしんないけど、人に任せてないで、自分でちゃんと動いたらぁ?動かないからこうなるんだよw」
「……だまれだまれだまれだまれだまれだまれぇ!」
あいつの煽るような声が、耳障りだ!
あいつを殺せば、僕は……!
「《エックス・エル・スピート・バビュ》!」
(シーーーーン)
……おい、何で何も起きないんだ!
「ふっw 噛んでるよw」
「う、うるさい!《エックス・エル・スピード・バフ》!《エックス・エル・フラッフィ》!」
こいつだけは、こいつだけは!
「メンタル弱w」
(ブン!ブン!ブン!)
「はああああああ!」
「何で殴ってくんのかな?イライラしてる?状態異常の力があるのに?」
「《エックス・エル・ポイズン》!」
「……あれあれぇ?毒になってないよ?」
「外した!? え、《エックス・エル・ポイズン》!《エックス・エル・ポイズン》!《エックス・エル・ポイズン》! ……何で当たんないんだよ!」
「ハハッw もはや檻から出たお猿さんみたいだね、バーーーーーカ!」
「……ゔっ!? ブフォエェッー!」
何、この痛み!?
攻撃されてないのに……!?
「……メンタルが規定値まで壊れたみたいだねぇw ちなみに言っとくけど、僕の発言でメンタルが壊れた場合、明日までにちゃんと立ち直らないと死ぬからw それで僕は殺したことになるみたいだしw」
「……は!?」
「ま、立ち直れないだろうからもういいや。 ちなみに、僕の能力の一つに、“殺した人の能力を貰う”っていうのがあるから、もし死んだら僕が貰うね。 それじゃ!」
「ま、待てよ……!」
……!? 足がすくんでる!?
まるで“もうあいつと関わりたくない”と言ってるかのように、前に進むどころか、後ずさりしていく。
「…………ああああああアアアァァァ!」
僕に死が迫ってんのに!
立ち直れる訳ないじゃん…………!
……だったら、僕はあと1日で出来ることをしよう。
あいつの言う通り、僕はおかしいのかもしれない。
だから、バイトとかしてた時も、友達が出来なかったんだと気付かされた。
でも、そんな僕に親しくしてくれたのは……桐島さん達だ。
みんなの輪に入れたのも、大人になって初めてかもしれない。
僕は……桐島さんの役に立ちたい!
だから絶対にご主人様って奴の居場所を特定してやる!
さっきの女が跳び上がったところが跡になっていた。
跡の向きに進むと……違う向きに向いた跡がある。
じゃあこの跡を辿れば、場所が分かるはず!
僕は奴の居場所を特定するため、跡を追うことに決めた。
傷ついたメンタルから立ち直らなければ死んでしまう毒島。
彼の死はそれが理由だろうか?
果たして毒島は、ご主人様の居場所を特定できるのか!?
次回『組む④』
つづく!




