出会う
作者「現在、この小説が読みやすくなるよう改訂を定期的に行っています。改訂が終わり次第お知らせします。」
【渡辺 進】
……ん? ここは……?
意識を失っていた僕は、目を開けると知らない天井を見上げていた。
とりあえず……起き上がろう……
……!?
体が……動かない……痛い……!?
これは……筋肉痛?
よくよく思えば、あれほど動いたのは初めてだ。
筋肉痛だけで見たら、今までのどの痛みよりも強烈だ。
……仮面がない!?
どこかに落とした!?
……今は一旦おいておこう。
幸い首は動かせるので、周囲を見渡す。
そこには、壁にびっしり紙が貼られていて、
更に見回すと……誰かがパソコンに向かって夢中になっている。
…………!?!? え、パソコン!?
バトロワが始まった時、みんな携帯電話しかない状態で、他の持ち物は既に没収されたはず……!?
「あっ……」
声が出た途端、パソコンを使っていた人が凄い速度でこちらを見てきた。
眼鏡をかけたマッシュっぽい髪型の男だった。
「あ………え、あ………!?」
向こう側も戸惑っている。
“誰だ?” なんて言う余裕もないくらいに。
……襲ってこない。今筋肉痛の僕を殺せる絶好のチャンスなのに。
「だ、誰……だ……!?こ、この仮面は……?」
……あ、勇気の仮面だ。
こいつに回収されている。
取り戻さないと、まともに話し合える自信がない。
「じ、自分に……仮面つ、つけて……」
「し、信用でき……できるか!つ、つけてくれってことは、この仮面をつけ、つけたら、何か強力な力を得るとか、か?」
……かもね。
“物理的”ではないまた別の意味で強くなれるね。
僕がまるで図星かのような反応をしていたのか、
男は何も言わずに勇気の仮面をつけた。
「なっ……!?こ、これは!?なんだこの背中を押してくれるような感触は……!?」
「そ、それは……勇気の、仮面……で、です。」
「……へぇ。で?お前誰? 何でここが分かった?」
「え、あ、僕は……」
「……ほら。」
男は仮面を外して、僕の頭に取り付けた。
「………何でここがって……僕だって分かんないよ。戦って、吹き飛ばされたと思ったら、気がついたらここに来てたし。てか、そっちこそ誰?」
「……あー、なるほど。そういうこと……僕は、長谷川 凌久。僕には戦う力が今はないから……信じてくれ。」
え?勇気の仮面なしで普通に喋ってる……?
……僕と違って、慣れたら普通に喋れるって感じかな?
……慣れんの早。
「僕は渡辺 進。 ……ハッキリ言うけど、僕は君を信用してない。だからさ、信用できるような証拠はない? あったら見せて。」
「……わ、分かった。僕だってお前の事信用してないけど……これ見てくれ。」
そう言って男……
長谷川がパソコンを見せる。
……長谷川ってこの漢字しかないでしょ多分。
……!?
「え、異世界……ネットシステム……!?」
「僕の小説は『【安価】剣作り大会で優勝したワイが《創作スキル》で武器作るスレ』って言う奴で、過去の転生者が残した“異世界ネットシステム”でその異世界ではネットが使えるようになるんだけど、ソノイセカイデクラシテタイナカグラシノシュジンコウガウマレツキデモッテタクリエイトスキルデブキヲツクルシゴトヲシテタラスベテノクニデオコナワレルケンヅクリタイカイニショウタイサレテソノシュジンコウガソノタイカイニデルンダケド、ドュフw、ソノタイカイデミゴトユウショウシテタイキンガテニハイッタンダケドミンナノタメニナリツツタノシミニツカイタイッテカンガエタシュジンコウガネットデスレヲタテテブキヲツクロウッテナッテ、ドュフw、マアクリエイトスキルッテイッテモソノツクルタメノソザイガヒツヨウナンダケドソレヲタイキンデカエルヨウニシツツスレヲタテテ、ドュフw、ソレデソレデ……」
「ちょ、もういいよ分かったから、うん!」
……長スギィ!!
一旦整理しよう。
とりあえずこいつは《創作スキル》を持ってて、でもそのスキルを使うには、創る為の素材が必要で……?
それで“異世界ネットシステム”ていうのが使える……ってことで良いのかな?
……異世界ネットシステムって“主人公の能力”って言えるのか?どっちかっていうと、その小説に出てくる"過去の転生者"の能力だと思うけど……まぁ、使える能力の基準は分かんないからなんとも言えない。
「これで信じてくれるか……分かんないけどまぁ信じてくれ。」
……まだ信じきれない。
でも、長谷川が僕のことを信用し始めているのは伝わってきた……気がする。
「で、お前は? 目的とか何があったのかとか全部話してくれ。」
「……さっきまで“仲間”と一緒に戦ってたんだけど、色々あって僕が吐いた瞬間急に箱形の壁ができて、僕を守ってくれるのかと思ったら、敵の攻撃で壁ごと吹っ飛ばされて、気付けばここにいた。
目的は……生き残ってバトロワで死んだ友達を生き返らせること。 ……こんな感じで良い?」
あの後大西はどうなっただろうか?
……長谷川は最初驚いた顔をしていたが、次第に疑問が湧いたような顔になっていた。
「……質問して良い?」
「え、何?」
「バトロワの報酬って、“現実世界の賞金”と“その人が今一番欲しいもの”のはずだけど、なんで生き残ったらその友達が生き返るって思ってんの|? “その人が今一番欲しいもの”って書いてあって、それで人を生き返らせてくれるとは考えにくいんだけど…」
長谷川 凌久と出会った進。
“その人が今一番欲しいもの”で圭を生き返らせれると思っていることを指摘された進。
それに対して進は反論する……!?
次回『立てる』
つづく!




