罵倒する
作者「多分この回含め、後4話で1章が終わります。1章終わったらしばらく休みます。」
【赤根 圭】
進から話を聞いた後、今度は俺が、この二日間で俺たちに起きたことを話した。
進は最初、いつも通りの、興味あるのかないのか分からないような態度で聞いていたが、俺の残機が残り1しかないって言った瞬間、とても驚いていた
…てか驚かなかったら俺は進にイラついてたと思う。
「そんなことが・・・。じゃあ、それ以上 《ワンパンブレイク》は使わない方が良いじゃん。ま、まぁそのドラゴンより硬い敵が来ない限りは、基本殴っても倒せると思うよ。」
「うん。てか進、今更だけどここからは俺たち3人で動かないか?」
「当たり前だよ。そのつもりで裏切ったし・・・」
…いやサラっと言うなよ。次キリシマに会ったらすぐ命狙われると思うぞそれ。しかも全然裏切ったことに対して心痛んでなさそうだし。
「じゃあ、これからよろし・・・」
「ちょっと待ってください先輩!」
突然大西が声を上げた。
「先輩、こんな人足手まといになるだけですよ!この人はその仮面がなきゃまともに動けないし、氷魔法ぐらい私にも出来ます!それに、先輩も分かってるでしょ!?この人が、人を上から目線で見てて、その上何かブツブツ言ってるくせに、いざ話しかけたら気持ち悪いくらいに"自分はあなたより格下です。"て態度でごまかすような人だって!そんな人と一緒に行動なんてしたくないです!」
大西が進を罵倒するような形で、俺に問い詰めた。
…大西が進を嫌う理由は他にもある。
でも、俺は知っている。
進は、立ち直りが少し早くて、冷静で、いざって時に力を発揮できる奴だって。
そんな強みを、ビビりな所や、ヘタレな所で隠してきたけど、今は仮面がなんとかしてくれる。
それに進は、俺と9歳の時から仲良くしてくれた、数少ない友達だ!
悪いが大西、俺はお前と進だったら、進を選びたい。
「まぁでも、数は多い方が良いし、進は今"勇気の仮面"で積極的に動けるから、良い感じに動いてくれるって俺は思うよ?」
「でも・・・!」
「こんなところにいたのか、進。」
「なんで、なんで裏切ったんですか!?この2日間で僕にしてくれた優しさは演技だったんですか!?」
声がして、俺たちは振り返った。
そこには…キリシマとドクジマ、そしてキリシマの仲間が4人いた。
「なぁ進、教えてくれ。なんで裏切ったんだ?」
「・・・前に言ったよね?僕の友達を見つけて仲間にしてほしいって。それが圭だよ。」
進が説明している……その声は妙に静かで暗い声だった。
「でもさ、毒島くん。君が圭に殺されたから、怒ってるんでしょ?まぁ、みんな僕の友達が圭だって知らなかったとはいえ、みんな圭を殺そうとした。それで、僕はもう仲間としていられないって思ってさ。だから裏切ったんだ。」
声が暗い…もしかして進は、裏切ったことを本気で悪いと思ってる?
「それは・・・悪かった。だが、風真の気持ちはよく分かる。一度自分を殺した相手だぜ?」
「そ、そうですよ渡辺さん!まさか初日で殺してきた男が渡辺さんの友達だったって偶然、普通起こるわけないじゃないですか!」
「でも、そっちはすぐに圭を殺したいって思うんだよね?じゃあ無理だよ。仲間にまたなるとか。」
「・・・もしそれだけなら、俺は風真を意地でも説得して、圭たち含めまた仲間にしようとしてたな。」
…それだけなら?
「だが、俺もお前をもう一度仲間にする気は・・・今はない。俺は今怒ってるんだ。何故だか分かるか?さっきのお前の攻撃で、3人死んだんだぞ?それも、ただ圭たちを逃がすためとはいえ周りを見ず大胆にやった攻撃で。残機がまだ残ってたから生きているとは思うが、あまりにも酷いぞ。」
「・・・え? そうだった・・・の?」
「あぁ、だから今ここで・・・お前を一度殺す。そして、死ぬ怖さを理解させてから、もう一度俺と手を組んでもらう!」
…戦いが始まる!
「頼むぞ、風真!」
「はい!《エックス・エル・パワー・バフ》!《エックス・エル・スピード・バフ》!《エックス・エル・オート・リカバリー》!」
ドクジマがキリシマにバフをかけた。
…なんだこの力!?今までに感じたことのない殺気が、空気を震わせている…!
これが、バフの真の力…!?
「うおりゃあああああああ!!」
キリシマが声を上げて、進を……
もう切っていた。
嘘だろ!?あんなに離れていたのに!?まるで瞬きよりも速かった…。
「進ううううううううう!!」
俺は咄嗟に叫んだ。
だが、進の身体は…真っ二つになっていた。
進が真っ二つになった!?本当に進は死んだのか!?
死んだことを確信した桐島は、風真に説得し、圭を仲間にしようとするが…もちろん圭は拒否!
次回『発揮する』
つづく!




