裏切る
作者「そろそろ1章が終わりそうです。あとは進に何があったのかの回想、そして章のタイトルにある『22番の最期』を回収して、そして2章が始まることを示唆するセリフとかがあって終わりです。多分。」
【赤根 圭】
キリシマとの戦い最中、さっきまでずっとこちらを見ていた仮面の男が、自分が戦うと名乗り出ていた。
「いやでも、お前の能力って・・・」
「大丈夫だよ・・・!そっちから貰った氷の魔法もあるしさ・・・!」
仮面の男はキリシマの言葉を遮るように、裏声で言った。
…………………………ん?
俺は仮面の男を凝視した。
平均より高めだけど高身長とも言えない身長。
ウルフカットをそのまま伸ばしたような、やや長めの髪。
そして何かをごまかしたりする時は裏声を使う…
………………進!?
……………いや、待て。性格が違いすぎる。
普段会話が苦手で自分からはほとんど話しかけないのに、こいつは堂々と話しかけている。
しかも、仲がいいかのように会話ができている。進は親でさえまともに会話を長くできない奴だ。
そして、自ら戦いを申し出ること…俺の知っている進じゃない…!
「まあそこまで戦いたいなら、戦えば良い。だが、死ぬなよ。」
キリシマが仮面の男の戦いを許可したのと同時に、仮面の男が全く杖っぽくない木の棒を取り出した。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
ピコンッ!(31番脱落)
「《ファイヤーボール》!」
洞窟の涼しい冷気が漂う中、誰かが脱落した通知を合図に戦いが始まった。
最初に動いたのは大西だ。火の球が仮面の男に向かって飛ぶ。
「カミヨコノバショヲツヨイフブキデミエナクシテクダサイ!」
仮面の男は高速で何かを唱え、そして木の棒を前に突き出した。
「《コオリブリザード》!」
その言葉と同時に、大量の雪が発生し、洞窟の中で白銀の風が吹き荒れ始めた。
いくら雪を解かす炎とはいえ、あまりにも多い大量の雪には勝てず、《ファイヤーボール》が消滅した。
…というか考えてみれば氷の魔法で雪?それは向こうの小説の設定が氷≒雪なんだろうからどうでもいいとして……
…前が見えない!
吹雪は勢いを増し、刃のように俺の肌を襲う。寒いし、痛い!
「おい、制御できてないぞ!」
「「「「「「うわあああ!」」」」」」
仮面の男が放った吹雪は、俺と大西だけでなく後ろにいたキリシマ達を巻き添えにした。
コントロールが出来てないのか…?
…そう思っていた。
【桐島 剛】
「いや…これで良いんだ。」
「・・・は?」
おい、進? 何言ってんだ?
「・・・まじでごめん。」
ビュウウウウウウウウウウウウ!!
更に吹雪が強まったのか!?何考えて…!
【赤根 圭】
吹雪が更に強くなった!?このままじゃまずい…!
ガシッ! キュ!
……!?
吹雪の中から誰かが俺を担ぎ上げた…!?
一体、誰が…!?
「いやーごめん圭。こんなことして。一旦ここから逃げよう!」
……………………その声は!?
………まさか!?
進!?
吹雪から逃れ、視界が開けたとき…
俺を無理やり担ぎ、大西の手首を引っ張りながら猛スピードで走る、さっきの仮面の男……
進がいた。
…進!進ぅ!
なんか足がめっちゃ高速で回転してるのがすごい気になるけど、再会できて嬉しいぜ…!
桐島達を裏切る形で、圭と再会した進。バトルロワイアルが始まってから、進に何があったのか!?何故普通に会話ができるのか!?何故仮面をつけているのか!?
次回『語る①』
つづく!




