145 大聖堂 (改訂-5)
【大聖堂】をお送りします。
宜しくお願いします。
虚なる神
レベル: ???
神霊力: ???
動力: 魔導縮退炉八基
存在定義: 霊体、生命、魔導機械のハイブリット存在
ヒロトは量子電脳AIアップルシードを使って、虚なる神のデータを暴いて行く。だが知れば知るほど絶望感が湧いてくる。
(……縮退炉が八基だと? 各魔神が持つ縮退炉を全て直列しているのか? そしてこの身体を構成しているものが、入れ替わり続けている……霊体になったり、生命体だったり、魔導機械の様な反応も見せる。存在そのものがはっきり固定されていない……だから虚なる神か……)
「……大いなる願いのうちに、我、深き者共の信者にして、汝の敵を屠る者なり! フブルード カルド レウルーラ……」
マーリンの魔法詠唱が始まった。
「……ケルトの神よ、ルーンの輝きよ! 我に力を与えたまえ! 」
アーサー王の神霊力の圧力がエクスカリバーに圧縮されていく。
「エクスカリバーよ! その神気を解き放て!! 封神鳳凰旋風断!!!! 」
エクスカリバーで凝縮された神霊力が一気に解放され、虚なる神に叩き込む!
「……グラン バングラ ストア! 深外宇宙神召喚 !!!」
巨大な魔法陣が虚なる神の足元と天空に展開される。上下の魔法陣から何かが虚なる神に向かって這い出て来る!
「神には神だ!! 遥か外宇宙を支配する深き者共の異世界神を召喚した! 殺し合え! 」
この世のものとは思えない恐怖を凝縮した存在が、虚なる神に襲いかかる! 必死にもがくが、虚なる神の身体が溶け崩れ始めた。
「凄い! なんだありゃ! 」
九郎は大はしゃぎで喜んでいるが、ヒロトの顔は厳しいままだ。晴明と共に、魔法的な防御陣地を構築していく。
(奴の防御を崩す為の策が必要だ……)
「……エレクトラ陛下、聞こえますか? 」
◆◇◆
アヴァロンの艦橋でエレクトラはヒロトからの魔導術式データを受け取った。
「クレオパトラ陛下、ナターシャ殿下、リプリス、ヴァルフ!! すぐに甲板においで下さい。ヒロトから受け取った魔導術式にて多重構造錬成魔法を行います」
そう言いながらエレクトラも甲板に急ぐ。かなり複雑な錬成陣だが、この五人なら何とかなる筈だ。
「エレクトラ! ヒロトからか? 」
「はい。クレオパトラ陛下、特殊な弾丸を錬成します! 」
◆◇◆
虚なる神を異界の神が包み込む様に取り巻いた。喰らおうと言うのか?
その瞬間、内側から強烈な光が漏れ出す!すると一気に異界の神の身体が引き裂かれ、炸裂した!
炸裂と同時に分子分解されこの世のから消滅してゆく。
「……なんだあの剣は? 日の本の太刀か?」
九郎の時代よりも後のものか?
「……あれは【妖刀村雨】か? なぜ奴が持っている? 」
武蔵はあれに似た物を一度見た事があった。たしか柳生の里に……
「ブルベ ユラ ユラト ブルベ……アラダマ キヨエラ ……」
晴明が言霊を詠唱する。ほのかに左手が輝き始める。
「うんな事言っててもらちがあかねーよ! 」
九郎が跳躍し、虚なる神の頭上から一撃を叩き込む! が神は村雨でその攻撃を受けた!
「有象無象の分際で……貴様ら如きは此奴らで十分だ」
神の翼から白い靄が溢れだし、人型の存在を創り出す。
「何だあれは? 」
「我の可愛い天使達だよ」
白い靄の頭には光の輪が発現し、翼を広げる。全部で八体! 小次郎と総司が真っ先に天使に向かって走る。
「フライブ ブルベ ! 式神の王よ! 顕現せよ! 」
晴明の目の前に現れた魔法陣の中から、ゆっくりと黒い狩衣を纏った式神が現れる。その顔には五芒星が紫の輝きを放つ。式神の王が両手を広げると、あたりの地面から無数の式神が湧き出してくる。
「行け!! 天使共を攻撃せよ! 」
晴明がみぎてを振るうと、一斉に式神が天使に襲いかかった。
ジャンヌが浮かび上がり、神霊力を高めてゆく。合わせた両手からほのかに輝きが増していく。
「我らの聖なる家に灯りを! 魂の安らぎを! 全ての災厄から汝の子達を護りたまえ! 聖盾家護衛壁 !! 必ず全員帰還させてみせる! 」
白銀の柱が無数に立ち上り、ドームを形成する。巨大な大聖堂が現れた。そこから発せられる神気が、パーティに聖なる加護を与え、回復と防御、そして身体強化が付与されていく。さらにジャンヌは祈りを強く捧げていく。
「下郎どもが! 」
虚なる神が両手を広げ、六枚の翼をはためかすと、衝撃波が一気に広がった! あたりを爆風が襲う!
「ぐぅっううう!! たたえろ! 」
ヒロトは衝撃に耐えながらも術式を構築していた。
【大聖堂】をお送りしました。
(映画 エヴァンゲリヲン3 を観ながら)




