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129 ヒロトの苦悩 (改訂-5)

【ヒロトの苦悩】をお送りします。


宜しくお願いします。

【第三部隊】


 エレクトラ・リア・サージェス・アリストラス

 レベル73 女王(クイーン)

 リプリス・カン・ドリーアール

 レベル65 魔法戦士(ルーンファイター)

 ヒロト

 レベル105 魔法剣士(マジックナイトブレード)

 沖田総司

 レベル107 (サムライ)

 宮本武蔵

 レベル119 大剣士(ソードマスター)

 佐々木小次郎

 レベル110 大剣士(ソードマスター)

 源九郎判官義経

 レベル118 大将軍(アークジェネラル)

 ジレ・エレノア

 レベル79 将軍(ジェネラル)



 ヒロト達一行は、グラウス達と同じルートを進んでいる。

グラウス達第一部隊が撃ち漏らした妖魔を狩ながら、後続の補給部隊の為に、等間隔で灯りをともして行く。



「第一部隊が粗方殲滅しているから、拍子抜けですね」

 総司は腕を頭の上で組み、あくびをしている。



「本当だよな〜。ずーっと空の上で出番が無かったから暇だな〜」

 九郎も同じ様に頭の上で腕を組んで、あくびをする。



「……此奴らは、いつもこんな調子か?呑気なものだな?」

 小次郎は二人の後を歩きながら、武蔵に問いただす。



「まあ、大体はこんな感じだ。なぁ、ジレ! 」

 武蔵も眠そうだ。



「いつも私に振らないでくださいよ」

 ジレはいい加減呆れている。



「……ヒロト、この方とどう言う関係なのです?」

 エレクトラが、ヒロトの腕に胸を押しつけながら抱きついて歩くリプリスを見咎める。



「ヒロト様の愛人です! 」

 すかさずリプリスが放り込む。



「違います! 」

 すかさずヒロトが否定する。



「……まさか、この各部隊編成もヒロトが? マーリンやクレオパトラ陛下を遠ざけて……」

 エレクトラは何を想像したのか、引いている。



「ごご誤解です! わざとじゃありません! 」  

 変な汗が噴き出てくる。



「ご主人様〜、私とのひと時を邪魔されたく無かったんですね。嬉しい。昨夜もあんなにね」

 リプリスが更に抱きつく。昨夜は一緒に剣の手入れをしていただけだが……そしてリプリスがハイ・エルフの代表として選ばれた俺の守護者だとも聞いた。ハイ・エルフは自然的に発生した種族ではなく、アリストラス超帝国のバイオテクノロジーによって生み出された実験体で、十人のハイ・エルフが最初に生み出された事。その種の遺伝的な限界が近づいている事。その為に召喚者である俺の血を一族に取り入れたいと考えていると言う事だった。



「ささ最低ですわ! 」

 エレクトラは総司の方へズンズンと歩みを早めて行く。



「エレクトラさん!! 誤解です!! 」

 ヒロトは泣きたくなって来た。



「ヒロトっちはモテモテだね〜。別に否定する必要はないのにな〜」

 九郎は珍しくヒロトを揶揄いにかかる。



「何だよ。九郎だってモテモテだろ? 」

 ウァイアの街の娘達が取り巻いていたのを見た事がある。


「俺っちは静だけが全てだ」



「……静御前か……」



「知ってるのか! 流石だな〜。俺っちは早く現世に戻りたい。戻って弁慶や静に会いたい」



(……知っている……君達の運命を……俺はどうすればいい? 何が正解なのか……この世界なら永遠を生きる事も可能だ……だがそれは呪いに等しい。ただ現世に戻れば過酷な運命が待っている者もいる。九郎やジャンヌ、小次郎もそうだ……それならこの世界で暮らしてもいいのではないか? 例えば、皆が現世に戻って、その運命を俺が事前に知らせたらどうなる? そこで歴史が分岐して、ほかの世界線が生まれるのか? それとも昔読んだSFの本には、歴史その物が、元の歴史に戻ろうとして、死ぬ予定を回避した者を結局は死に追いやる話しがあった……)



「……あ〜ぁ、頭が痛い……」

 答えなんか簡単に出ない。マーリンに逢いたい。



「……ヒロトも悩みが多そうだね……アーサー王に相談して見たら? 」

 九郎もいい事を言う。



「そうだな! あの御仁ならなにか良い答えを貰えるかも知れない……」




◆◇◆




 第二部隊、第三部隊が第十階層の拠点ポイントに到達したのは、それから半日後だった。更に半日後には補給部隊も到達する。


「マーリン……大丈夫? 」

 ヒロトは真っ先にマーリンに逢いに行った。



「ああ、大丈夫じゃ! 皆も合流出来たな」



「これから、次の拠点に向けての打ち合わせをするよ。その前にアーサー王は? 」

 マーリンはヒロトをアーサーがいるテントに案内した。テントと言ってもかなりの広さがある。マーリンにはとても大事な事だと言って外して貰おうとしたが、無理だった。

 自分が抱える事を全て話す事にした。



「……君の思う様にすればよい。君の話しを聞きたいと思う者もいれば、そうでない者もいるだろう。最初に断ってから話せばいい。あとは本人次第だ。それを知ったからと言って潰れる様な者はここには居ないだろう」

 アーサーは今後の編成表を作成していた。



「……直接言い難いなら、手紙を書いたらどうだ? 読むか捨てるかは本人次第だ。ただし、現世に戻ったらその時点で、この世界の、記憶を無くす可能性もある」

 


 


【ヒロトの苦悩】をお送りしました。

ロード・グランデ大迷宮の攻略はこれからです。

(映画 幼女戦記を観ながら)



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