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118 インターバル再び (改訂-5)

【インターバル再び】をお送りします。


今回はアガサ・クリスティの古典作品と、うる星やつらのドタバタのオマージュ回です。


宜しくお願いします。

 籠目……籠目……


 籠の中の鳥は……


 いついつ出会う……


「……呑気にこんな何処にいて大丈夫ですかね? 」



 メイデルは鳥籠の中にいるインコに餌をあげていた。話しは敵の第四波が来る五日前まで遡る。



「のんびり出来るのは、もう今だけだろうから良いのではないですか〜」

 晴明は絵に描いて呑気だった。

 一行は、ヴァイアの街から二十五デル南にあるピーマの村に来ていた。ここは砂漠の湖にある小さな島にある貴族の避暑地として有名な場所で、村といってもコテージの宿泊施設と数軒の管理者用の建物があるだけで、バカンスシーズン以外普段は人は居ない。今回はビリー、メイデル、ジャンヌ、ライラ、サーシャ、晴明の六人でリフレッシュに来ていた。

 ヒロトは作戦立案が忙しく、マーリンはそのヒロトに付き合い、九郎とウィリアムは作戦中だし、武蔵と総司は騎士団の訓練に立ち合っていた。



「武蔵のおっさんや、ヒロトも来ればよかっただに〜ヒロトはかなりヤバいぜよ〜」



 ビリーはしみじみ言う。連日のドタバタ業務、敵の波状攻撃、癖のある召喚者達などなど、今やヒロトは歩くストレスの塊だった。




「だけど、ライラのパパも、こんな避暑地に招待してくれるなんて、素敵よね〜。」

 ジャンヌがナツメヤシの実のドライフルーツを口に放り込む。



「あのクソ親父め、こんな避暑地を隠してやがった……何処ぞの女でも連れ込んでやがるのかな〜」

 ライラは日焼けをする為に、寝返りをうつ。ビキニ水着が眩しい。



「……なんとも〜見事な眺めだなや〜」

 ビリーはライラとサーシャの見事なプロポーションに釘付けだ。メイデルが冷たい視線を投げかける。温泉宿での一件を全く反省していない。



「そろそろ、食事にしませんか? コテージに用意されているとかなんとか」

 晴明とジャンヌが先にコテージのダイニングに向かう。



「美女達と美味しい食事〜極楽極楽!! 」

 ビリーも二人の後をおってダイニングに向かう。

 ダイニングには豪華な食事が並んでいる。今朝、街からカルミナ団長が手配してくれたシェフが用意してくれた。沢山の新鮮な食材が並ぶ。



「旨!! これ旨! 」

 ビリーはガツガツとステーキ肉にかぶりつく。湖で取れた蟹料理も絶品だ。



「隊長、もう少しゆっくり食べて下さい」

 メイデルはそう言いながらステーキにナイフを入れる。流石に貴族だけあって所作が綺麗だ。



「……うっ! ……」

 うめき声をあげて、いきなりジャンヌがサラダの皿に顔を突っ込んだ。



「ジャンヌ?!! 」

 皆が駆け寄り、メイデルがジャンヌを抱き起こして、脈をとる……口から血が出ている。



「……しし死んでる……」



「そ、そんな……馬鹿な……毒? 」

 晴明が皿を調べると、毒が入っていた。


 

 テーブルの上に置かれている六体の小鳥の人形の一体の首が捻じ切られていた。



……夜明けの晩に……



…….鶴と亀がす〜べった……



◆◇◆



 リビングで、この事態の整理を行う。何が起こっているのか?


「……この島は明日の昼まで、船は来ないですから、この島には我々だけの筈……我々以外にも誰かがいるのでしょうか? 」

 料理を用意したシェフ達はいつのまにか居なくなっていた。晴明は式を飛ばして、コテージの周りを警戒させ、さらに他の人間がいるかを探索させた。しかし結果はこの面子以外は誰も居ない。



「何でこんな事になったの? あ〜あ! 帰りたい」

 サーシャが情緒不安定になっている。



「……ライラは何処? 」

 そう言えば先ほどから姿が見えない。迂闊だったとビリーは後悔した。



「?!! ライラ? ビリー隊長! 」



 ビリーとメイデルは、直ぐに行動に移る。ライラを探して辺りを捜索し、ニ階に上がる。すると下の階からサーシャの悲鳴が聞こえてきた! 慌てて一階に階段を駆け降りると、悲鳴は地下から聞こえる。

 地下への階段を降りたその場所にライラが血まみれで倒れていた。



「……死んでます……頸動脈を切られてる……」



「そんな……どうなってるだよ〜」

 流石のビリーも気が動転した。

 

 ダイニングテーブルに置かれた小鳥の人形の首が更に一体捻じ切られている。



……後ろの正面だ〜ぁれ?



◆◇◆



 メイデルは泣きじゃくっていたが、少し落ち着きを取り戻したので、湯船に浸かるといって、風呂に入った。サーシャが付き添ってくれている。



「……?! 」



 何処からか音楽が聴こえてくる。


 オルゴール?


 ビリーはニ階のテラスのある角部屋から聴こえるオルゴールに導かれて、その部屋の前まで来た。鍵はあいている。リボルバーを構え、中に踏み込んだ。

 中に入ると、ベットの上で、刃物に心臓を貫かれた晴明が倒れていた。



「……なんなんだ……誰がこんな……」

 ビリーはパニックに陥った。

 すると今度は反対側の部屋から叫び声がした。



「……メイデル?!! 」

 飛ぶ様に走り、その部屋に駆け込んだ。

 壁には、張り付けにされたサーシャの死体がぶら下がり、風呂場から赤く染まった水が溢れて流れ出している……



「……まさか……嘘だろ? ……」

 恐る恐る風呂場に入ったビリーは、血塗れでバスタブに倒れたメイデルを目撃した瞬間……壊れた……



「うっぅぅぅううううわああああ!!!! 」



 六体あった小鳥の人形の内、五体の首が捻じ切られている。次は……



籠目、籠目……


籠の中の鳥は……




◆◇◆





「で? なぜそうなったの? 」

 エレクトラが皆の顔を順番に見つめながら問いただす。

 ここは聖堂教団の治療院のエントランスで、ビリーが入院している。



「……ビリーの女癖を治そうと……いわゆるショック療法だったんです……」

 ジャンヌが情けない顔で答える。



「……最初は悪ふざけのつもりだったのですが〜」

 晴明も珍しくへこんでいる。



「……それで仮死状態になる秘薬まで使ったの? 」

 エレクトラは大きなため息をついた。



「……まさか、こんな事になるなんて、思わなかったんだ! 」

 ライラも、いつもの覇気が無い。



「……ビリーさん……壊れてしまって……」

 サーシャは今朝から泣いてばかりだ。

 するとビリーの部屋から看護婦の叫び声がした!!



「隊長!! 」

 あわてて、泣き顔のメイデルが扉を開けて中に飛び込む!

 皆んなも中になだれ込んだ。






「お姉ちゃん〜住所教えてよ〜。ちょっとぐら、いいだよね〜。いいお尻! 」


「いや〜ん! へんな何処触らないで〜」


「いやよ、いやよも好きの内だなや〜。」


「いや〜ん!! 」


 ビリーは看護の修道女二人を追い回していた……

 


 デレデレした顔のビリー……



 輝き出すメイデルの右手……



 脱兎の如く逃げだす皆んな!


 

「……こ、この大馬鹿エロ野郎!!!!! 」



 ドッカカンンンンンンンンン!!!!!!



 大炸裂した!



 「……三度目は悲劇……四度目は……うっ! 」


 ジャンヌもぶっ倒れる羽目になった。




【インターバル再び】をお送りしました。

何とか纏まりました。

(映画 そして誰も居なくなった1945年版をみながら)


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