115 砂塵攻防 参 (改訂-5)
【砂塵攻防 参】をお送りします。
宜しくお願いします!
一斉に魔獣の進軍が始まった。
大地に激震が広がる。
さらに、それに合わせる別の存在も……
幕舎にピン留めされた戦術モニターには、高速で近づく集団がとらえられた。
「空から高速で近づく集団!! これは? ワイバーンが四十体……それに、これは……ドラゴン??!! ドラゴンが三体?! 」
マーリンは各軍に警戒を叫んだ! 空と地上からの同時攻撃!! さらに地下からも幾らか入られている。
「晴明!! もう一度、結界じゃ! 」
「もうやってます!! 」
すでに、晴明が再結界術を完成させ、発動させた。再度、ヴァイアの街を五芒星が包み込む。
ビリーも高速で近づくドラゴンとワイバーンの群れを認識した。メイデルは銃士隊に即指示を出す。
「ライフル隊は上空を警戒、M2重機関銃は魔獣の進行を食い止めろ!! 」
既に、ビリーはバレットM82対物ライフルで照準をつけていた。
ズガガガガガガンンンンンンン!!!
一発で、ニ体のワイバーンの羽が炸裂した! そして、どんどん打ち込んで行く。凄じい射撃能力だ。ワイバーンを二十体以上撃ち落としたが、ドラゴンと十数匹のワイバーンが街に入ってしまった。晴明の結界をドラゴンが強引に打ち破り入ってくる。
「メイデル! ここはたのんだ!! おら行ってくるだよ〜」
そう言ってバレットM82を担いで、城壁を町側へ飛び降りた。そこへ九郎が合流してくる。総司はルナール、ジレと共に魔獣に対応していた。見事に戦力を分散させられている。
◆◇◆
「エレクトラ! ジャンヌ! 奴らはここへ来る気じゃ! 覚悟せい!」
クレオパトラは既にここへ敵が向かっている事を感知していた。コブラの意匠が施されたスタッフを手にして、幕舎から出る。
北の空から侵入しようとする敵を銃士隊が応戦しているのが見える。
「あれはドラゴン!! 」
エレクトラも銀色の鎧に身を包み、腰に剣を下げている。三人の他には聖堂騎士団から選抜された親衛隊が周囲をガードする。
その正面から近づく闇を纏った様な存在があった。気配そのものから闇が滲み出ている。体力の落ちている者なら見ただけで心臓発作を起こしそうだ。
「皆さんお揃いで……ではその首を頂くとしましょうか」
聖職者の格好をした男が、お茶にでも誘う様に近づいてくる。首からは逆十字のペンダントが光る。
「……貴様など、呼んだ覚えはない。手間をかけたな。お引き取り願おう! 」
クレオパトラがスタッフを男に翳すと、ファイヤーボールの炎が噴き出した!
「無詠唱だと? 」
男は印を両手で組んで、魔法障壁で防御する。そこへ親衛騎士団が男に斬りかかって行く。
だが男はその無数の刃を障壁で全て防ぎ、全員を跳ね飛ばした。その瞬間、騎士達の首が全て飛ぶ!
「幻魔球に触れた者は、無駄な命を散らすだけだ……?! 貴様がジル・ド・レの女か?! 」
ジャンヌは既に天使を憑依させて、その神霊力を臨界点まで膨れ上がられせいた。
「さっさと退場しろって、言ってんのよ!! 神門解錠!!!! 」
男の真後ろに巨大な門が現れた。ゆっくり開く扉の中から強烈な光が男に浴びせられる。
だが、その神門はジャンヌの意思に反して、ゆっくりと閉じ始める。
「なんで?!! 」
「我に主の力は通用せん……我こそ主に愛された存在であるからな! 」
これ以上ない邪悪な笑みを男はジャンヌに向ける。
「……あんた……何なの?! 」
「我は神の欺瞞を暴く者、神に救いを与える者」
「寝言は、寝てから言え!! 」
ヒロトの火炎魔法剣に男は頭頂から股間まで真っ二つにされた。
だが、切り口がすぐに塞がっていく。
「奇人変人ばっかりか?! 」
「……小太郎め、失敗したな」
ラスプーチンは外道印を結び、掌をエレクトラに翳す。
そのエレクトラを横から武蔵が引き倒してラスプーチンの攻撃をかわす! 地面には逆十字の巨大な焼き後が残った。そして天空から巨大な影が舞い降りた。
「ドラゴン!! 」
いつのまにか巨大な真紅のドラゴンが上空にまで近づいていた。その背中に素早くラスプーチンが乗り移る。その巨大なレッドドラゴンが天に舞い上がり、その巨大な翼をはためかせ、その場に滞空しドラゴンの魔力が膨れ上がった。
「やばい!! 皆んな俺の後ろに集まれ!! 」
レッドドラゴンの顎が大きく開かれ、魔力が集約されて行く。一気に巨大な魔力の付与されたファイヤーブレスが地上に撒き散らされた! 近くの幕舎が火炎攻撃で爆発して行く。ヒロトは障壁で必死に耐えた。
「……ほう。耐えよったか?! その力、死して転生者になるに相応しい」
「……そんな余裕で大丈夫か? 」
次の瞬間、ドラゴンの胴体を強烈な衝撃が貫通した!
【砂塵攻防 参】をお送りしました。
凄じい攻防が続きます。
(映画 RECを観ながら)




