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100 連撃乃華 (改訂-5)

【連撃乃華】をお送りします。


宜しくお願いします。


 矛こそが、


 最強の武器だと誰かが言った。


 呂布は矛を斜め下に構え、武蔵が制空権に入った瞬間、


 強烈な斬撃を放った!


 武蔵はその間合いを正確に見切って、すれ違いざまに、呂布の胴を横殴りに斬る! だが浅い。

 呂布の剣圧の威力で、あと少しの踏み込みが足らない。 呂布の矛を見切った筈の武蔵の肩が裂け、鮮血が飛び散る! 二人の放つ攻撃の衝撃波が周囲に広がってゆく。



「流石だ! 」



 数度の撃ち合いの後、二人は飛びずさる。

 ウィリアムはこの二人の戦いに介入するタイミングを図れずにいた。



「それは俺のセリフだ! こんなに楽しいのは、関羽以来だぞ!! 」

 


 その二人の戦いを尻目に、また魔獣の攻撃が始まった。城壁に妖魔と魔獣が襲いかかる。城壁の上から銃士隊がライフルで応戦しているが、あまりにも敵の数が多い。晴明の式神のおかげで何とかバランスを保っている。



「全騎出撃用意!! 左翼の敵魔獣軍に対し突撃を行う! 」

 特別遊撃連隊副長のジレから激が飛ぶ。各騎士団が出撃し、総力戦が始まった。



「マーリン、戦略・戦術モニターをこの空間にピン留めした。俺が動いてもモニターはこのまま使用できる。代わりに指揮をとってくれ」

 ヒロトが背中に剣を背負う。



「出るのかえ? あの転生者とやる気かえ? 」


「武蔵の邪魔はしないよ。それに無理もしない」


「約束じゃぞ!! 」

 マーリンはヒロトに顔を寄せる。ヒロトもそれに応え、刹那の静寂がおとずれた。




◆◇◆



 

 武蔵と呂布の戦いは永遠と続くかと思われた。流れる様な受け、濁流のような突き、大瀑布の様な上段斬り、数限り無い応酬の中、二人の男は笑っていた。



「ヒロト! 邪魔はするなよ! 」

 いつの間にか近くまで来ていたヒロトに念を押す。



「ああ、おっさんの邪魔はしないよ」

 そう言いながらも、呂布から眼は外さない。

 直ぐに魔法詠唱に入る。



「三千世界の剣王よ、汝の敵を滅ぼす力を授け給え、パルドロス アリアロス バル レトギーヌ 我が剣に宿れ! 」

 ヒロトが一気に利き足を踏み込み、神霊力を魔力に変換して剣に込める! 



雷神覇道彗星斬(エルファシルブレイザー)!!!」



 振り切った刀身から光の筋が右翼の魔獣集団目掛けて走ったその瞬間、莫大な放電が発生し、敵を焼き尽くし大爆発をおこした!! 爆風が戦場全体に広がる!

 


「いっっつつ!! 気を失ってた? 」

 総司が身を起こす。九郎はまだ倒れたままだ。

 ヒロトの魔法剣の爆風で、目が覚めたのだ。



「ウィリアムさん! あれは何なのですか? 」



「奴は呂布と名乗った。おれはよく知らんが……武蔵は良く戦っている」



「呂布!! あの伝説の?! 」



 呂布と武蔵が交差した瞬間、武蔵の刀が折れた。

 それを投げ捨て、小刀を抜く。



「……貴様といい、あの魔法剣を使う小僧といい、お前達は素晴らしい!! 転生して俺と歩まんか? 共に世界を取ろう! 」



「永遠を生きてか? 興味ないな! 」



「……そうか二度は言わん。ただ貴様らとは、完璧な状態で戦いたい。その刀では興が削がれる」

 そう言って呂布は矛を引く。



「ロード・グランデで待っているぞ! まあ、この軍勢を突破出来たらの話しだがな……」

 そう言い残し、踵を返す。置き土産と言わんばかりに、矛を回転させて、竜巻を発生させ総司の連隊に炸裂させた!

 呂布が下がった瞬間、中央の敵軍勢が動き出した。

 魔獣の群れの中に一際禍々しい物が複数いる。



「グレーター・デーモン! 」

 それを視認した瞬間、ヒロトは即、魔法剣を放った!

 蒸発する敵軍勢!

 だが、その穴をすぐに別の軍勢が埋め尽くす。

 その軍勢にヒロトと、武蔵が走る! 呂布との戦いの興奮がまだ冷めない様だ。起き上がった九郎や総司、ウィリアムも続く!

 ヒロトは短い詠唱で、魔剣サザンクロスに魔法をかけ、グレーター・デーモンの大剣の一撃をかわし、左から魔法剣《雷神》で斬り伏せる! インパクトの瞬間、電撃がグレーター・デーモンを襲う!!

 


「皆は一旦戻れ!! 各軍の指揮を! ここは俺と武蔵殿で支える! 」

 そう言いながら、更に二体のデーモンを始末する。

 皆は直ぐに行動に移る。この辺の判断、切り替えは恐ろしく速い! さらにヒロトへ、一体のジェネラル・デーモンが襲いかかる。



「武蔵殿!! 」

 右へ飛びながら、ファイヤーボールの連撃を畳み込み、武蔵とスイッチする。



「おうよ!! 」



 武蔵が、ジェネラル・デーモンの頭頂から股間までを一気に断ち割った!

 その返す刀で、別のグレーター・デーモンの足を切り飛ばし、そのグレーター・デーモンの首をヒロトが断ち切る!

 なんたる連携か!

 二人の連続攻撃が休む事無く繰り出される!



「武蔵とヒロトだけ、前に出すぎじゃ!! 総司の連隊でカバーに回れ! 」


 城壁から敵をかなり駆逐できた。


 だが、状況はまだこれからだった。

 

 

【連撃乃華】をお送りしました。

 これで転生者が出揃いました。

 ありがとうございます。

(映画 機動戦士ガンダム閃光のハサウェイを観ながら)


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