4-11
私は今、何故か道摩法師殿と並んで、帝に意見を出すことになっていた。
おい、私は前線で退魔担当じゃなかったか?
「して、晴明。道摩法師殿の意見どう思う?」
「・・・どうですかな?晴明殿。」
帝はしれっと道摩法師殿の進言に対して、こちらに意見を聞いてくるし!
道摩法師殿の爺様は爺様で、周りの見せ方なのかそれとも本気なのかわからない圧力をかけてくるし!
この帝、自分の考えは無いのか!無能なのか?・・・あ、無能だったわ。
内心不敬罪で打ち首にされてもおかしくない事を考えながら、私は顔に出さず爺様から提案された内容を確認してみる。
本陣は後方というか、都で固定して帝直属の武士達が山の裏から制圧。
直属部隊が制圧までの間は陰陽師と道摩法師達が結界で囲む中、武士達が足止めって・・・。
「正直に言いまして、かなり無謀な策かと。せめて、精鋭を二つに分けて挟み撃ちの方がよいかと・・・。」
「との事だが?道満、いかが申す?」
率直な意見を言った私も大概だけど、この帝そのまま爺様に言うのか・・・というか、これ帝返さない方が早いのでは?
「なるほど。流石は晴明殿。しかし、それでは連携が取れるとは思えませんな。」
「なるほど。道摩法師殿の意見もしかり。」
はて?この爺様に話を併せてみたが、何を企んでるんだろうか?このままでは時間を無駄に使うだけだし。
最終的な議論の結果、最初の案から足止め舞台に私を投入することで決定した。
どうやらこの爺様は私を前線へ送りたかったが、帝が渋ってたみたいだ。
なので、私から進言したらあっさりと決まってしまった。
この帝、本当に無能では?
作戦も決まり、私が前線へと移動を始めようとした所で、式が伝令をもたらしてきた。
「敵軍、結界を突破しこちらへ進行中。なお、道摩法師・陰陽師共に結界を維持できず。兵の被害甚大。」
「これはいけない。晴明殿、早く応援へ。こちらの守りはこの蘆屋道満が固めますので。」
爺様に急かされる形で、準備していた私は本陣を出る事となった。
にやりと笑う爺様に見送られる形で・・・。




