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「明日からの説明は以上で終わりです。机の上に置いてある花の種と折り紙の花は、この学校のお兄さん、お姉さんからのお祝いですので、家に持って帰って下さいね。
では、また明日元気に会いましょう!さようなら。」
「さようなら」
先生に挨拶を返すと、皆は廊下で待っている両親へ向かったり、友達と話したり各々自由に行動を始めた。
僕も出かけに渡された折り畳みリュックをポケットから取り出して、机の上に置いてあった花の種と折り紙をリュックにしまうと、廊下に待っているだろう両親とコンちゃんを探しに出た。
「坊ちゃん。お疲れさまでした~。ばっちり坊ちゃんの雄姿、撮影しておきましたよ。」
「コンちゃん!ありがとう。」
廊下に出てすぐに、僕はコンちゃんに呼ばれ、迷うことなくコンちゃんと合流することができた。
コンちゃんの周りを見るけど、一緒に来たはずの両親の姿が見えない。
「詩音さんと司さんなら学校についての説明を受けた後、外で待ってますよー。」
僕がきょろきょろと両親を探していたのに気が付いたコンちゃんは、安心させるように伝えて僕に手を差し出してきた。
「では、行きましょうか!」
「ありがとう、コンちゃん。」
僕はコンちゃんの手を取ると、一緒に両親が待っている外へと向かおうとした。
「・・・いで。」
「ん?」
僕は微かに聞こえた声に、思わず立ち止まり周りを見渡した。
「坊ちゃん?どうかしました?」
歩き出してすぐに立ち止まって、周りをキョロキョロとしていた僕にコンちゃんは不思議そうに聞いてきた。
コンちゃんが聞こえてないから・・・多分、気のせいだね。
「・・・ん~ん。気のせいだったみたい。」
僕は、コンちゃんと一緒に今度こそ外で待つ両親元へと歩き出した。
「いかないで。」
そう、先程よりもはっきりと聞こえてきた声を無視しながら・・・。




