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勘違いと、仁乃  作者: ずぃん
2/2

入学式 (朝からハイテンション妹)

「グッモーニン!ヒサ!そろそろゲットアップしろよ!」

「イエ―、サンキュー!マイシスター」


葉音はのがパチーンとウインクして部屋を出て行った。

たぶん、あいつ昨日観た洋画に影響されてるわ。

そんな事思いながら時計を見ると

時計の針が7時を指していた。


「んぁ、眠た。」


今日から東京の高校に行くことになったんやったか。

怖がられたりしたらいいやし

大阪弁を出さんようにせんとな。

とか考えながら支度をして、外国人かぶれの妹を躱しながら

家を出た。


葉音のやつ、朝から狂ってやがるぜ。


------------------------


すこし、迷いながらも俺がこれから通う

山之中高等学校やまのなかこうとうがっこうにたどり着いた。

ちょっと迷ったのも、名前の通り山の中にあるからなんやんなあ。


きれいな桜を眺めながら、体育館を探してたら

ショートカットのかわいい子がこっち向かって歩いてきた。


「すいません。体育館がどこにあるかわかりますか?」


かわいい子やなあ。

でも体育館、目の前にあるんやけど……。


「ええと、あれちゃいま……じゃなくて、あれだと思ふ」


そういって目の前の建物を指さした。

なんか語尾が、古文みたいになったけどセーフやろ。

あぶねえ、早くも大阪弁が出てもうた。


「ありがと!いつも迷っちゃうんだよね。へへ」


その女の子がはにかむ。

おい、なんやこの子。かわいいな。

体育館を探してたんやったら、この子も新入生の1人かな?


「そうなんだ……君も1年生なの?」

「そうだよ!あ、君も1年生?私は谷町たにまち 仁乃にのって言うんだ!」

「うん、俺は……」


『新入生のみなさんは、体育館に集合してください。』


自分の自己紹介をしようとしたら、放送が流れた。


「ごめん!私行かなきゃダメなとこがあるだったよ。また、あとで会お!」


そう言って、タッタッタッタッタと軽快に走り去ってしまった。


仁乃ちゃんか……かわいい子やった……。



入学式は特にトラブルもなく終わり、

そのあとに、クラス発表があった。

俺は1年1組。


自分のクラスに移動中

ネットで見つけた、どことなくうさんくさい標準語講座をみていたら

気が付かないうちに周りに人がいなくなっていた。

時間停止系の異能力に目覚めたかと思うくらい静かでびっくりしたぜ。


急いでクラスに向かった。

1組……1……あ、あった。

急いで中に入ると、


「天美か、はやく席につけよー」


と、担任らしき人が席に着くよう促した。


周りを見渡すと、全員そろって……なかった。

ん?俺より遅いやつがいたんか。

そう感心していたら、ガラガラッと勢いよく引き戸が開いた。


「遅れてすみません!」

「みんな揃ってるから、早く、席に着けよー」

「はい!!」


遅れて入ってきたのは、入学式前に会ったかわいい子だった。

その子は、こっちを向いてにこりと微笑んだ。


あ、これは脈ありだな。

ここまで、読んでいただきありがとうございます。

感想などを書いていただくととっても嬉しいです。


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