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歩きスマホ

作者:

初投稿です。

いろいろなジャンルを書いていきたいので

アドバイス貰えると嬉しいです。

「しかし歩きスマホが増えたなー」

街中を歩いてるとそこら中にスマホを操作しながら歩く人が目立つ

最近流行りのミニモンというアプリのようだ

全く興味のない自分にとって事故などが増えたり迷惑でしかないアプリだ

隣で歩いてる彼女ですらデート中だというのに携帯とにらめっこしながら歩いてる

「薫さんよ、その調子で携帯とにらめっこを続けるというなら俺はいい加減帰るぞ」

「あーごめんって!今近くにレアなモンスターがいるみたいだから目が離せないの!もう少しだけだから!ね?」

アプリに嫉妬なんかしちゃってる自分も情けない

「達也もいい加減諦めてこのアプリとって一緒にやろうよー!やり方とか教えるからさー」


そんな感じで15分ほどミニモンについて熱く語られた俺は仕方なくインストールすることにした

このアプリをとるだけでデートの再開ができるなら安いモンだ

「ほらとったぞ。これでいいんだろ」

「おーさすが達也!それでこそ我が彼氏というものだ」

こんなことで喜んでくれるなんて単純な彼女を持って俺は幸せだよと言おうと思ったが止めておいた

「これで私たちも今流行りのミニモンカップルだね!いっぱい歩き回って2人でマスターになるのだ!」

「おー頑張ってくれ応援している」

「なにその言い方!達也も頑張るの!」

こうして2人でミニモンマスターを目指す(デート)が始まったのだ

「早速レッツゴー!と言いたいところだけどもちょっとトイレ行ってくるからここで待ってて。すぐ戻るからー」

そういってトイレに行く時でさえ携帯を見ながら入っていく彼女を見送った

「ちょっとどんなもんかやってみるか」

ミニモンを起動し早速マップが表示された携帯を見て初プレイの俺でも少し違和感があるのがわかった

彼女のやってるところを見ているから違いに気付けたのだ

「何だこのドクロマーク....こんなの見たことないぞ」

位置的に公園の正面にある道路に謎のドクロマークが出ている

「お待たせしました!早速ミニモン集めの旅に出ますか!」

とりあえずこのことを満面の笑みで戻ってきた彼女に聞いてみることにした

「なぁ俺の画面ドクロマークでてんだけどこれはなに?」

自分の携帯を彼女に渡しよく見てもらった

首を傾げてるのを見て彼女にもよくわからないということはすぐにわかった

「こんなマークなんてないはずだよ?間違って違うアプリでもとったんじゃない?」

「んな馬鹿な。このアプリは薫が俺の携帯を操作してとったんじゃないか」

「だよねー。ミニモンで間違いはないと思うんだけど...このマークの意味はなんだろう?」

と2人で首を傾げてるときだった

突然目の前の道路で物凄い衝突音が聞こえた

すぐに駆け寄って見てみたが医療の知識が全くなくても助かる可能性がないのがわかるくらい血だらけの子供が倒れていた

どうやら轢き逃げのようだ

「救急車...急いで救急車と警察呼ばなきゃ」

俺はすぐに電話しようと携帯の画面を見てみるとあることに気付いてしまった

「ドクロマークが消えてる...」

今轢き逃げがあった場所に出ていたはずのドクロマークが消えてる

「なんだよこれ....いやそんなことより急いで救急車呼ばないと。薫は警察に電話してくれ」


すぐに警察と救急車は来てくれたが即死だったようだ

日本の警察も優秀なようで犯人もすぐに捕まった

どうやら警察の会話を聞く限り事故の原因は子供も歩きスマホ、車の方も携帯を見ながらの運転だったようだ

「ほら薫、ミニモンって危ないだけだからやめよう。」

そう言い聞かせようとしてあることを思い出した

「あのマーク....」

俺は携帯を取り出しミニモンを起動してみた

やはり目の前の道路にあったはずのあのドクロマークは消えていた

都市伝説などの類いは全く信じない方だがどうしてもあのドクロマークと今の事故が関係ないようには思えなかった


「とりあえず今日はこんなこともあったし買い物はまた今度にして家に帰ろうか」

「そうだね...また今度服買いに行くの付き合ってね!」

「それくらいお安い御用だ。とりあえず歩きスマホしないように見張るから家まで送るよ」

「もーそんなことしないってば!」


薫を無事家まで送り届け彼氏として最低限の義務を果たした

「俺も早く帰って今日は寝よう...」

事故現場を目撃してしまって薫も表には出してなかったが精神的にきてるはずだ

俺も正直まいってしまっている

ドクロマークと事故の事が頭から離れない


とりあえず帰宅し風呂などを済ませテレビをつけると今日の事故のニュースをやっていた

歩きスマホの危険性をニュースキャスターが伝えてるようだ

「ミニモン...結局あのドクロなんなんだよ」

俺は気になってミニモンを起動してみた

映し出されたマップを見て血の気が引いた

...あのドクロマークが近くに出ているのだ

「まじでなんなんだよ....」

場所的にはそう遠くない

このマークの真相を確かめたい俺はその場所に行ってみることにした


少し歩いてドクロマークの場所に到着した

何もないただの住宅街だ

そこにあったコンビニで立ち読みしながら15分ほど待ってみたが特に何か起こる様子もない

そろそろ帰るかと思った矢先だった

ふと画面を見てみるとドクロマークが消えていた

突然のことに焦りながらもコンビニを出て周囲を見渡してみた

だがやはり特に何か起こったわけでもなさそうだ

少しホッとした俺はとりあえず帰って寝ることにした


次の日の朝

いつものように起き学校に行く支度を済ませテレビを見ながらご飯を食べてるときだった

「家の近くじゃない。物騒ねー」

母が深夜あるマンションの一室で殺人事件が起きたというニュースを見ながらそう言った

「この事件って近くなの?」

「そうよーすぐ近くのコンビニの隣にあるマンションよ。犯人も捕まったらしいから大丈夫よ」

耳を疑った。知りたくなかった。

変な汗が体中の毛穴から吹き出てきた

「あんた凄い汗よ?大丈夫?体調でも悪いの?」

「い、いや大丈夫だよ!ご馳走さまでした!学校行ってくる!」

俺はなにか得体の知れないものから逃げるように家から飛び出した


学校に着くものの全く授業内容が頭に入らないまま時間だけが過ぎていった

ドクロマークが怖くて怖くて仕方がなかった

「...いてる?ちょっと聞いてる!?」

「おお。ごめんごめんボーとしてた」

「もー日曜日買い物付き合うの忘れないでよ!約束だからね?」

「わかったわかった。日曜日だろ。了解した」

「そういえばあれからミニモンやってる?ちょっと調べてみたけどやっぱりドクロマークなんて出ないはずだってー」

「やってないよ。ちょっと気味が悪いから消そうと思って」

「えー。バグかもしれないし1回とりなおせばきっと大丈夫だよ!一緒にやろうよー」

またもや押し負け結局1度アンインストールしてとりなおすことになった


とりなおしてみたらどうやらドクロマークも出ず普通にモンスターが出て捕まえるという普通のアプリになったようだ

「これでミニモンカップル再結成だね!日曜日いっぱい捕まえようね!」

「お前日曜日の本命そっちかよ」


あれから何日か経って何度かミニモンを起動してみたがドクロマークも1度も見ることもなくなり安心していた


約束の日曜日

いつもの公園で集合し早速買い物に向かうことにした


「見てこの服可愛くない?これにしようかなー」

「俺はさっきの服の方が似合ってると思うけどな」

ありがちなカップルの日曜デートだ

ただいつもと違うのが服を見るときもソフトクリームを注文するときも携帯をチラチラ気にしてるくらいだ

「薫...そんなにミニモン気にしても仕方ないだろ」

「さっきからこの辺りに凄いレアなモンスターがいるって出てるんだよ!どうしても捕まえたくて...だから少しだけ携帯を見る許可を!」

「わかったよ...どうせ止めてもチラチラ見るんだろうし。でもちゃんと前を見て歩けよ」

そんな感じで階段を登っているときだった

「あ!いたー!!!絶対捕まえてやる!達也も早く!」

確かに何か出たようだ

周囲の人達が全員携帯を見ながらはしゃいでる

そしてどんどん人が集まってくる

あまり興味のない俺からしたら異常な光景だ

「達也!なにしてんの!早くしないと逃げちゃう!」

「わかったわかった今起動して捕まえますよマスター」

言われるがままミニモンを起動してそのレアモンスターとやらを捕まえることにした

だがミニモンを起動してマップを見た瞬間忘れかけてたあのマークがすぐに目に飛び込んできた


なんでだ?あれはやっぱりバグじゃなかったのか

なんで俺の携帯だけ?なんで?


一瞬で走馬灯のようにいろいろなことが頭の中を駆け回った


「達也?どうしたの凄い顔して、逃げられた?」

「い、いや今から捕まえるところだよ」


画面を見てみるとプレーヤーとドクロマークはほぼ同じ場所にあった

周囲をキョロキョロしてる俺を見て薫は無邪気に笑っていた


「達也自分がキョロキョロしてもモンスターは見つからないよ画面見なきゃ」

「いやとりあえずここから離れよう。この人混みで携帯開いてたらぶつかったりして危ない」


人混みから離れるため、ドクロマークから離れるために逃げるようにその場を離れた


とりあえず外に出てベンチに2人で座った

「さっきのドクロマーク...」

画面を見てみるとドクロマークが消えていた

嫌な予感がしたのとほぼ同じタイミングで救急車が駐車場に入っていくのが見えた

「薫、少し待ってて、すぐ戻る」

そう言って薫を残し店内に戻っていった


店の中は先程のざわつきがまだ残っていた

ただざわつく理由は変わっていたが

どうやら周囲のひそひそ話を聞く限りレアモンスターが出現したことによって人が集まってきたとき突き飛ばされたか焦って踏み外したかで階段を落ちた人がいるらしい

首が変な方向を向いていたと


ドクロマークの出現と人の死

もう認めるしかなくなった

悪寒と吐き気が襲ってきた


「大丈夫?どうしたの?」

「いや大丈夫だよ。とりあえず今日は帰ろう」


いつもなら家まで送るのが俺の義務とか思っていたが今日は俺は薫をタクシーに放り込み帰路についた


家についた俺はとりあえず部屋に入りベッドに倒れこんだ


「ちょっと母さん達夕飯の買い出しに行ってくるからお留守番よろしくねー」

部屋の外から声がする

どうやら少し眠ってたようだ

「ああわかったよー。」


精神的にまいったのか鏡を見ると見たこともないくらいのクマができていた

「こんなアプリのせいで....」

もう薫に怒られても構わない

こんな思いはもう2度とごめんだ

ミニモンをもう一度アンインストールすることにした


「あれ?携帯どこおいたっけ」

周りを見渡し携帯を探す

と急にポケットの中からバイブがなった

「ああ、ポケットに入れっぱなしだったか」

携帯をとりだし画面を見てみるとミニモンが起動されていた

正常なミニモンならバイブがなると近くにモンスターがいるってことらしい

だが、これは正常じゃない、異常なアプリだ


そして画面を見たことをすぐに後悔した

プレーヤーとドクロマークが完全に重なっていた

「嘘だろ...これってまさか...俺なのか」

今家には自分しかいない

周りの家も十分考えれるがどう見ても自分とドクロが重なっている

「なんなんだよ...もうやめてくれ....」


もし自分じゃなければ家から出ればドクロも離れるはず

家から飛び出し泣きながら走った

自分じゃないことを祈りながら


5分ほど走って画面を見てみる

もう狂いそうだった

ドクロマークは離れていない

自分と重なっている


「もう嫌だぁぁあああああああああ」

俺はまた走り出した

靴も片方脱げたことも気付かず

周りも見ずただがむしゃらに走った

足がもつれ地面に倒れこんだ

何度見てもいくら走っても

ドクロは離れてはくれなかった

「誰か助けて、、」

その瞬間、後ろの方から化け物の断末魔のようなものが聞こえた







ある朝どこにでもあるような家庭の光景

テレビを見ながら朝ごはんをみんなで食べている

ニュースキャスターが歩きスマホの危険性を説明している

どうやら昨日また歩きスマホが原因で事故が起きたようだ

「あらーこの子まだ17歳だって、可哀想に、、真人も歩きスマホとかしないよう気をつけなさいよ!」

「大丈夫だよ俺は。ミニモン興味ないし。じゃあ学校行ってきます!」


「真人ミニモンちゃんとやってる!?」

「あんま開いてないよー」

「だめじゃん!2人でミニモンカップルなろうって言ったでしょ!」

「わかったよちゃんとやるから」


彼女との帰り道言われるがままミニモンを起動しながら歩いてる

「ほらモンスター出たよ!捕まえよー!」

はしゃいでる彼女のために仕方なく画面を見てみる

すると見慣れないマークが出ていた

「なんだこのドクロ...」

読んでいただきありがとうございました

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― 新着の感想 ―
[良い点] やっぱり主人公の考えてる描写とかですかね?内容も、短編として纏ってるし、いいと思います。 あと、ミニモンってポ○モンGOの・・・おっと誰か来たようだ・・・ [気になる点] 最後の二人目の犠…
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