プロローグ 有砂と佑紀
処女作です。文才がないですが、頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします!
兄妹である有砂と佑紀は、珍しく休日に二人で、ピクニックへと家から歩いていける距離にある、川原へと来ていた。
そんな二人が、お弁当も食べ終わり佑紀は「暇だ」などと言って、寝っ転がって約30分。有砂はそんな兄を横に「Alice in wonderland」を原文で読んでいた。
「はあ、私にもアリスみたいなシュチエーションあったらいいのに…。」と、いかにも退屈ですとばかりに、有砂は呟いた。
「ないない、そんな夢のような話あるわけないじゃないか」と、気怠そうに佑紀はそれに返した。
「私だって仮にも女の子よ!あんなことやこんなこと、してみたいの!」食ってかかるように有砂は佑紀に返すが、佑紀は2歳下の妹に対し、
「流石、お子ちゃまの言うことは違いますなぁw」と、小馬鹿にするように体を起こしつつ返した。
「うわぁ、お兄ちゃん、ひどい、ばか、ろくでなし!なに、夢見ちゃいけないの?」
言いすぎかとも思えるあ有砂の言動だが、それに対し佑紀は心の中で有砂に対する的確な評価をつけつつも、
「(まあ、今日も元気に絶賛厨二病だな、こりゃ)勝手に言ってろw」と返すのだった。
一度は、起きて妹の言うことに耳を貸すも、佑紀はまたそっぽを向いて寝転がる。やがて、いびきをかいて有砂を相手にしてやるかと言わんばかりに狸寝入りを決め込んだのだった。
そんな相手にすらせず馬鹿にしてくる兄の様子に怒りを覚えた有砂は怒り心頭でブルーシートから立ち上がり、声を震わせつつ捨て台詞を吐いた。
「なによ、お兄ちゃん、勝手に言いやがって!私だってアリスと同じようなシュチエーションに遭遇しちゃうんだから!」
その後、彼女は兄を置いて一人で川原から離れて草むらをズカズカと進んでいった。
その後、佑紀はため息をつきながら、
「やれやれ、これだからなあ、中一は…ま、そのうち戻ってくるかな」
と、言ってまた寝始めた。