珍道中・前編
# 出発
(ラグニアを後にし、次の依頼地へ向かう一行。馬車と徒歩で街道を進む)
レオン: 「次の目的地までは数日かかるな。野営の準備も必要だ」
ミリア: 「ふふん! じゃあ私の探査魔法で安全を確保するよ!」
(ミリアが杖を掲げ、ソナーのような魔法を放つ)
ミリア: 「半径百メートル以内なら生物反応が丸わかり!」
ガロス: 「おーすげぇ!」
アイちゃん: 「感知範囲、二十メートル」
ミリア: 「あっ……(ガーン)」
アイちゃん: 「ただし全方位熱源スキャン有効。範囲二百メートル」
ミリア: 「二百ぅぅぅ!?」
ソフィア: 「二倍じゃなくて二十倍ね……」
エリス: 「ミリア……元気出して」
ガロス: 「まあまあ! 索敵なら俺の勘も負けちゃいねぇ!」
ミリア: 「あんたのとは違うの!」
一同: 「(即答!)」
# 野営・夕暮れ
(森の小さな広場に焚き火。夕飯の準備中)
バルド: 「やれやれ、焚き火の火がありがたいのう」
ソフィア: 「都市とは違って、こういう旅の空気も悪くないわね」
エリス: 「外で食べるご飯は美味しい!」
ミリア: 「……でもなんか悔しい。探査魔法って魔術師の専売特許なのに」
アイちゃん: 「魔術師専売=市場独占。競合出現でシェア減少」
ミリア: 「違うの!!」
ガロス: 「俺は烈愛だぜ! 炎みたいに燃え上がる!」
アイちゃん: 「……亀裂の入った愛、ですか?」
ガロス: 「違ぇよ!!」
バルド: 「わしは敬愛じゃ」
アイちゃん: 「軽い愛ですか?」
バルド: 「ちゃうわい!!」
ソフィア: 「私は博愛かな」
アイちゃん: 「学術的研究対象としての愛?」
ソフィア: 「そういう意味じゃない!」
エリス: 「じゃあ私は恋愛!」
ミリア: 「えっ!? こ、恋っ!?」
レオン: 「(気まずそうに咳払い)」
アイちゃん: 「恋愛=効率に不確定要素。解析不能」
一同: 「解析すんな!!」
# 夜・寝床
(順番に見張りを立てて休む)
レオン: 「……明日は険しい山道に入る。気を引き締めていこう」
ソフィア: 「了解。エリス、準備はいい?」
エリス: 「任せて!」
アイちゃん: 「次章予告。『珍道中・後編』」
ミリア: 「勝手にタイトルつけないで!!」
=== END(前編) ===