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  作者: ハミル
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④ パツン

東京でハンドモデルの仕事をしていたが、事務所の人間のツテで化粧品会社への就職の話しの紹介を受けた

大幅増の安定した給料を受け取れる

前のめりに話を聞いた

勤務地は大阪だった


関東圏にしか住んだことがない私にとって関西は恐怖だった

言葉の違いや東京人は嫌われるのだろうという偏見が私の脳内を跋扈した


「今はもうそんな時代じゃないから」


事務所の人間の心許ない後押しを受けて決意した


11月からの勤務が始まる前に通天閣に来た

その帰りに寄った飲食店で彼と出会った

新たな街と出会いに心がざわついた

37にして新世界に立った


・・・・


家に帰ろうと徒歩で今宮駅方面に向かう


家のそばに来ると小さな理髪店の前を過ぎる

引越して間もない頃、毛先が気になって美容室を探したが慣れない土地の不安からなかなか決めることができなかった

家のすぐ近くの理髪店は暖かい雰囲気で店構えを眺めるだけで心が整った

つられるように足が導いた


女の私にとって理髪店の空間も新世界だった

店内の設備や匂いはやはり男性的な重厚感があって、その落ち着きの備えは私自身にも落ち着きをもたらした

前髪を揃えてもらった

毛先を整えるくらいのカットで、主人は300円でいいと言ってくれた

「また、おいで」

その気さくな人柄に私は、

大阪が私を受け入れてくれたように錯覚した


(来週土曜日の午後に行きます)


小さな理髪店を通り過ぎながら

予約のメッセージを送信した


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