第25話くらいまでのダイジェスト※なんとなくわかればいい方用
ああ! 今夜はなんか珍しい流星群の日!
とあるワーカーホリックの日本人女はベランダに出ました。
「ヒヒーン(うちの神の神殿石像壊されるとかありえねえよなあ。まあオレ? 神がやれないことをしてやれる優秀な相棒ですけど? オレってマジイケペガサス)」
ひゅるるるるるーん。
お空から落下する神アイテム『見守り星』
「はっ? ま、あぎゃらびばあああ!?」
ベランダに出た女、大当たり!
ショッキングピンクのペガサスが落とした星が激突。
殺されました。
「ごめんね!(思ってない)(僕のペガサスよくやった!) きみには僕がはじめて創造した(けど捨てた)世界に永遠に(僕が戻りたくなるまで)いてもらわなきゃいけないんだ!(もちろん奇跡的にいい感じになったらすぐ僕の世界にするけど!)(この女? たかが人間でしょ? ポイだよポイ)」
「そうなんですかー(こいつ、絶対嘘泣きだろ。G沢妹(ふええ腹黒嫌な女)系だわ。そう簡単に二度もやられるわけねえだろこのドクズ神が!)」
たかが人間。
理想だけが高く自分は最高の神だと自負する神は、女を完全に舐めていました。
神の相棒ショッキングピンクのペガサスも、普通に女を舐めてガトーショコラを食ってました。
「ありがとう神さまくん(殺人犯のドクズ神が! 復讐してやるからな!)」
「頑張ってね(美少女にしたし一回くらいはそのうち抱いてやろ。僕好みの高身長美女になれば三回は抱いてやったのに。ま、所詮他の神が創造した世界の人間だしね)」
「ヒヒーン(オレに会えなくなっても泣くなよベイベー?)」
ペガサス野郎も絶対許さねえからな!
あばよ!
そうしてやって来ました異世界!
ジェフクタール!
「はじめまして。私の女神」
神には相棒が必要。
女神になった女は己の理想と夢と現実と萌えをめいっぱい詰め込んだ相棒を創造していました。
「よくやりましたねフク」
「やってやったぜ!」
これから先の終わりがない永遠に続く人生、女神生は恋人兼秘書くんと二人三脚です。
女神の名はフク。
秘書の名はルジェタ。
二人合わせてジェフクタール!
「理想の男を手に入れてしまった件」
女神フクは狂喜乱舞。
世界中に花を降らせてしまいました。
「ジェフクタール人の欠損した手足なども元どおりになったようです」
理想のイケメン秘書に狂喜乱舞した女神が降らせた色とりどりの花には、とんでもない治癒などの効果がありました。
「ジェフクタールは、神の影響がある世界です。まずは女神の身体に慣れましょう」
「毎日花を降らせるわけにはいかないよね」
「神界に時間の概念はありません。ゆっくりでいいんですよ」
キャッキャ!
女神は精神的な修行を開始しました。
ジェフクタールは女神が狂喜乱舞すれば奇跡が起こり、女神が怒ればヤバい天変地異が起きる世界なのです。
ジェフクタール人の精神にも、その影響はあります。
「永遠に楽しく生きてやる!」
目指せ!
ノーストレスハッピー女神ライフ!
というわけで!
「わたしの人生にはぬいが必要不可欠」
「私はフクのぬいが欲しいです」
女神の神界に仲間が増えました。
「ぬぬー」
「フクー」
秘書ぬいくんとフクぬいです。
「――」
神界にはお喋り出来ない妖精さんもいます。
火水風土光闇。
各属性の妖精さんたちです。
「ああああ! 元日本人の人生観その他もろもろがわたしの邪魔をするうううう!」
問題発生!
異世界ジェフクタールと地球はまったく違う世界なのに、元日本人の女神はつい同じように考えてしまうのです。
「ぐおおおおお!」
苦悩苦悩苦悩苦悩。
悩んで悩んで、女神フクはようやく吹っ切れました!
「神の存在証明も出来ない地球を参考にしてどうする! ここはジェフクタール! 魔法と魔物の世界! 神さまくんが夢と理想だけで創造した種族たちが暮らす世界! 神運営にわたしはなる!」
「はい。フクは日本人的な神の考え方をしてしまいますからね。ゲームの運営気分の方がフクらしく出来ますよ」
ジェフクタールじゃディーゼル車すら永遠に出来ねえわ。ペッ。
「女神の使いの一族がいる。創造しよう!」
ていっ!
「カノン族! 額に楕円形の神石がある女神の使いの一族! 不老不死の結婚も恋愛もしない一族! 別名わたしのスーパー派遣社員だ!」
あとオタク。
パチパチパチ!
拍手!
【今わかっているジェフクタールの情報を女神フクさまの使いフクエルが教えよう!】
さらに新たな仲間。
身長八センチ! 永遠神界暮らしの大天使フクエル裁判チョー。
ジェフクタール人向けの動画担当です。
【ジェフクタールは神がはじめて創造した世界なんだ! 神がはじめて創造した世界は永久不滅! 絶対に消滅しない世界なんだよ!】
だから神は一度世界が嫌になって去っても、いつか戻って来るんです。
新たに創造をした他の世界がまた上手くいかずに消滅すると、神は出戻ります。
んなことさせねーよと女神は対策済みです。
【それでね、神の理想と夢で創造されたジェフクタール人はぶっちゃけ歪んでいるんだ! ジェフクタール人は同族を絶対に裏切らない! 病気は軽ーい風邪くらい! 食べ物の栄養素なんて気にしなくてもいい! ただ食べればいいんだ!】
そんなジェフクタール人。
どう歪んでいるかというと。
【敵認定した他族には無慈悲! 残酷! 虐殺拷問! 平気でしちゃうんだ!】
他にも種族ごとに歪みがあったりします。
【原因元凶は神だけど、この歪みのせいで人族と獣人族は先祖代々、酷い戦争をしていたんだよ!】
これが神さまくんがこの世界から去った原因のひとつです。
【人族と獣人族は神の被害者でもあるんだ! だってあの神はずーっと思っていたからね! こいつらさえいなければ、上手くいく世界のはずなのにって!】
この神の影響があるジェフクタールで――!
そりゃあ、お互いに排除しようとしますわ。
戦争が終わるわけがない状況だったんです。
【言葉が通じないのも駄目だった! 言葉も通じない多種族が仲良く暮らす世界! それが神の理想の世界! 言葉が通じないから余計に酷くなってもいたんだよ!】
なので、女神は早々に翻訳の魔道具をバラまいたのです。
【いろいろあったけど人族と獣人族はメンタルケアをして今は仲良しだよ!】
本当に仲良し(意味深)です。
【判決! 神とペガサス野郎は有罪! 永久不滅の罪囚とする! 冥界へ連行せよ! 永遠にその罪を償え!】
ジェフクタールの冥界担当はルジェタ。
女神の秘書くんルジェタさんです。
その本性はR−18グロヤンデレ系の女神に一途で健気なポーカーフェイスの、ガチで優秀な秘書くんなのです。
ショッキングピンクのペガサス野郎とは違うのだよ。
「ふふんふーん」
女神たちは時間の概念がない神界でゆっくりと、どんどん準備を進めます。
「さて、ジェフクタールの新運営になった女神は各種族へのお詫びの品を考えなきゃ」
「前運営は本当に酷い運営でした」
てなわけで!
女神はジェフクタールのみんなに、新規ログインボーナスという名のお詫びのプレゼントを配ることにしました。
「フクは永遠に楽しく私と生きましょう」
「ちょっとヤンデレ出てるよ。しまって」
ジェフクタールの生活の質よ。
爆速で上がるのだ。
伏線とかほぼ無視なんとなくダイジェスト
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