表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

42/105

春乃坂ゴルフクラブ②

 春乃坂ゴルフクラブの一番ホールは、395ヤードのパー4。


 ティーグランドのすぐ先から10メートルほど打ち下ろしており、250ヤード先の両サイドにはクロスバンカー(コースの途中にあるバンカーでフェアウェイバンカーともいう)がある。

 そこからグリーンまではフラットであるが、手前と左にはガードバンカー(グリーンを守るように囲うバンカー)が効いており、グリーンオンさせるにはキャリーで直接狙うしか方法はない。

 

 ティーショットである程度の距離を出し、二打目で少しでもロフトのあるクラブでグリーンを狙いたいところだが……。



「それじゃあ、私からいくわね。次がスズカ、リオ、ルリの順番だから、よく見ておくのよ」


「「「はい」」」


 ここで、まず最初にティーショットを打つのは、実力者でもある城野真理香だ。


 アマチュアである瑠利へのお手本というわけだが、彼女の打った打球はバンカーとバンカーの間。狭いフェヤーウェイのど真ん中だった。


「凄い」


 瑠利はその正確なショットに、目を見張る。

 単純計算で飛距離も270ヤードほど出ており、豪快な一打となった。


 続く涼花と里桜も若干飛距離は落としたものの、そう変わらぬ位置だ。


 そんなプロたちに混ざって自分がプレーしていることに、瑠利は改めて気を引き締める。


 彼女にとって、ここのコースは2年ぶり。

 中学一年生の時、両親に連れてきて貰って以来だった。

 その時はまだ体も小さく、飛距離もまだまだ。

 スコアーも92と崩れてしまい、大泣きした記憶がある。


 あれから身体も大きくなり、自信を持てるまで飛距離も伸びた。

 今度こその気持ちであり、この機会に嫌な思い出を払拭しておきたい。


「よしっ」


 一言そう呟き、プロたちに向かって「お願いします」と、頭を下げる。


 そうして、迷いなく振り抜いたドライバーに弾かれたボールは高々と上がり、バンカー手前辺りのフェヤウェイど真中にドスンっと落ちた。

 ほとんどランが出なかったのは角度の問題だろう。ボールは低い打球程転がるのが当然で、高い球は転がりが少ない。

 ただ、それでも240ヤード出ていれば十分だった。


「グッショッ。いい球ね」


「ありがとうございます」


 プロたち三人の球からは置いて行かれたが、それでも出だしとしては幸先のいいショットであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ