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第163話 エリンシアの異世界講座

 ~第5回 エリンシアの異世界講座~


 ここでは私、エリンシアがこの世界の事について、前世――地球的な感覚で色々と説明していくよ!

 あくまで設定解説、メタ的な要素も含むから注意!

 でも興味無かったり、私のお話が合わなければ飛ばしてもいいよ?


 え、早い?

 いやだってキリが良いし……旅に関する事をこれ以上本文に入れてもぐちゃぐちゃになりそうだし……

 確かに前回から早いけど、後から解説するよりマシかなって……


 だったら最初からそういう体裁で書け?

 知らなーい、知らない知らない、私は知りませーん!


 はい行こう!




「旅」

 まずは旅そのものについてね。

 魔物も亜人も魔法生物も、はたまた普通の動物も沢山うろついてる中を旅するわけですよ。

 そんな危険を冒すだけの価値を見出すからこそ、シーカーっていう人達が居るんだ。


 私も同じ。色んな所に行って、色んな人と出逢って、色んな景色を見る。

 せっかくこんな世界に生まれ変わったなら、出来る限り世界を回って体験したい。

 ただそれだけなんだ。


 まさかこんなに早く出る事になるなんて考えてもいなかったけどね……

 まぁ、ルナと2人きりじゃなくて3人も付いてきてくれるし、結果オーライ?



「馬」

 私達が移動手段に選んだのは、この世界でも特に屈強な馬。

 馬車は大きくて険しい道が通れないし、護る為に離れられないから実は不便なんだ。

 大勢だったらまた別だけどね。でも大勢で旅をするシーカーは少ないらしい。

 つまり大体皆同じってわけ。


 地球の馬も私は関わった事が無いから、正直大きさの違いとかは分からないけど……多分デカい。

 他の違いは足が太くて毛が多いとかかな。


 私なんかには、突然乗れるようになるなんて無理だったよ……



「荷物」

 さっき言ったように大勢じゃないから馬車が使えなくて、当然持てる荷物も少なくなる。

 だから取捨選択が大事。武器、食料、着替え、お金、調理道具、簡易結界、あとは図鑑とか。とにかく色々。


 人の手が入ってない自然だから、食料調達は割と出来ちゃう。私も山でそうして生きてたし。

 その分食料を減らせるけど調味料は絶対必要だね、うん。

 だから何が食べられるのかっていうのを調べられるように図鑑があると便利。

 じゃないとお腹壊すし、最悪死んじゃう。山で変なの食べて大変な事になった経験あるからね……


 これらを街でその都度補給するんだ。逆に言うと、街での補給を考えてどう進んでいくかを決めないと後が面倒。



「食料」

 勿論保存の効く食料は多いし、そういう物を持っていくよ。調達も出来るから少なめでもオッケー。

 何回も言うけど調味料は絶対必要。

 でもって水は魔法で出せるから、水筒1つ持っていれば大丈夫。

 それだけじゃ味気ないけど、お茶とかコーヒーとかあるから好みで持っていけばいいんじゃないかな。



「着替え」

 大事だけど嵩張っちゃうやつ。ハンターが着るような凄く丈夫な服が基本というか当たり前。

 予備は別として、2着くらいを着回す感じかな。洗うのも魔法であっという間だし、意外とそれでどうにかなるみたい。


 私は貰った服のまま……だって背は伸びたし胸も膨らんだけど、大きめに作ったからまだまだ着れちゃうんだもん。

 それでも新しく1着作ったけどね。


 過酷な旅なのにワンピースとか着て大丈夫かって思うかもだけど、なんせ丈夫だし汚れに強いし問題無かったり。

 それに山で殆ど裸で生活してたんだから、着てるだけずっとマシよ。


 そして靴は本当に大事。服以上に嵩張るから予備も邪魔になるし、お金を掛けてしっかりした物を買うよ。

 むしろ誰もがそう考えるから、そもそも良い物ばかりなんだけどね。

 最悪壊れても、魔力障壁で足を護れば短時間なら裸足でもなんとか。



「お金」

 当然、街に着いたら必要になるから持ち歩かなきゃダメ。

 シーカーはどの街でもある程度は稼げるようになってるけど、その為には身分証必須。つまりこれもしっかり持ち歩かなきゃいけない大事な物。

 私の身分証ってどうなんだろうって思ってたけど、どうやらその辺りは団長さん達がちゃんとしてくれてたみたい。良かった。


 シーカーは所謂冒険者で、創作でよくある冒険者ギルドみたいなとこで仕事を受けるんだと思ってた。

 でも全然違うね。凄く単純なハローワークって感じ。私は行った事ないけど。

 簡単なバイトを紹介してくれるだけみたいな。それを受ける為に、何処の街出身の誰々ってシーカーです、って証明が必要なわけ。


 そんな仲介をして利益になるくらいにはシーカーが多いって事だね。



「野宿」

 当たり前だね。馬車だったら中で寝るとか出来るだろうけど、基本は野宿。

 テントを張る事もあるけど、魔法で土壁を作って囲ってもオッケー。

 私は山に居た時はそうしてた。空気穴さえあればいいから、洞穴とかあったら中に入って魔法で塞いだりした。主にルナが。

 でも地属性に適正が無いと強度は不安。

 他にも魔法で温度を調整したりと、意外と地球のキャンプより楽かも?

 火も水もいくらだって使えるし、魔法が偉大すぎるよ。


 そしてしっかり疲れを取る為にも睡眠は大事。

 だけど結界で防げるのは魔物だけ。亜人や動物は無理だから、見張りが必要になったり警戒用の魔道具を使ったりする。

 それもあって、頑丈な壁とかを作ってくれる人は重宝されるらしいよ。地属性の魔法って凄く便利。

 いやー、ほんとにルナ様様だね。



「簡易結界」

 野宿の時に使う、魔物を退ける結界を張る為の魔道具。

 魔石によっては半日くらいまでは維持出来るみたい。

 でも魔力を多く蓄えられる魔石って当然大きくなるから、結構邪魔なんだよねぇ。

 だって1つじゃ旅にならないから、いくつも使い回して街で魔力を溜めるんだ。

 道中で少しずつ魔力を注いで補給する事も出来るけど、一気に溜めるのは戦闘を考えたら絶対しちゃダメ。



「トイレ」

 なんでこんな事を話させるかな。誰だ項目に入れたの。いやまぁ大事な事だけどさ……

 あんまり言いたくないけど、当然外でする事になるよ……


 恥ずかしいけど仕方ないし山で慣れてる。ハンターである皆も慣れてるんじゃないかな。

 茂みとか隠れられる場所に行って、魔法で穴を掘るなりしてさっさと済ませて埋めて、これまた魔法で水使って洗うんだよ。

 ちゃんと綺麗にするのは常識。


 ただし、周囲の警戒は絶対必要だね。覗きとかじゃなくてね。それもあるかもしれないけど、危険を避ける為にね。

 食事と排泄と睡眠、生物が油断する瞬間って言われるくらいだし、真面目に警戒しないといけないんだ。


 私みたいな可愛い女の子だって、美男美女だって、逞しいおっさんだって、皆等しく外でする。

 そう考えるとなんか情けないけど面白いよね。




 さて、大体こんなもんかな。

 旅をする事に関しては、やっぱり全体的に前世の感覚が通用しないね。

 魔法はとにかく便利だし、環境も何もかも違い過ぎるもん。

 まぁだからこそ全部楽しめるんだけどね。


 街を出るまでは本当に寂しかったけど、一旦出て旅が始まってしまえば期待が勝つね。

 この先一体どんな事があるのか、ワクワクしかないよ。


 じゃ、また次の機会に。ばいばい。

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