③魔術師の戯言
おっとっと、意外と早い再開になったね。
未だにこの物語を楽しんでいるお人好しは久しぶり、勇気を持って駄作を手に取った君は初めましてだ、私はマーリンと言う、「円卓の騎士」で宮廷魔術師をやらせてもらっている、今は綺麗な景色だけが広がる塔の上で、こうして物語を眺めている訳だが、まあ仲良くしてほしい。
自己紹介が長くなったね、さて、私が此処に来たという事は何かある、賢い君たちになら予想が付いているだろう?
今物語は最終回に片足を突っ込んだ、織田信長と明智光秀の接触と言う形でね。
だが、このままでは些か物語に濁りがある、解明されていない伏線があるからね。
本来なら直接魔術行使したいところだけど・・・・・まぁ私の今の状況については察してくれ。
そんな訳で大サービスだ、今回は君たちの見ている時間軸、そして視点をちょこっと変えた次話を送るとしよう。
何?そんな事できるわけがない?嫌ぁそれができるんだよなぁ、僕の出身が「作者」嫌いだからかな?上に逆らうのは日常茶飯事だよ、ブラック企業と同じさ。
とにかく今の僕には時間が無い、問答無用でいい夢を見せてあげるから、大人しく楽しんできたまえ。
ああ、それと言い忘れてた事があったんだった、ちょっと待ちたまえ。
そんな怖い顔しなくてもいいじゃないか、どうせ一分二分何だし。
さて、私が言いたいことが一つだ。
「選択に気を付けろ」
これ一つだ、それ見ろ、短く端的で的確な表現だろう?
まあこれは頭に留めておくだけで良い、私の予言は良く外れるから。
そんな訳で、伝えることは伝え終わったから、僕はさっさと現実に戻るよ。
それにしても、年頃の女の子って言うのは、何時の時代も扱いにくいものだねぇ、困ったものだ。
いいかい?予言はあくまで外れやすいだけであって、絶対の安心なんてない、それを心に留めておきたまえ。




