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ポルトガルの大うつけ~金平糖で何が悪い~  作者: キリン
【第一部】第二章 いざ明へ
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帝の頼み事

倒れたことは何度もあった。

敵陣に突っ込んで意識を失った、襲おうとした女に突き放された。

理由なんていくらでも出てくる、それ程自分はろくでなしだったのだろう。

別に倒れても、部下が何とかしてくれる。

そんな一つの物に依存した精神だったから、こんな両親のかけらもない心持ちのまま、あいつに裏切られたに違いない。

だが、今はそんなことどうでもいい。

起きろ、大うつけ。

もう部下はいない、お前を助けてくれる人間はいない。

だから起きろ、お前はまだあいつを見つけてないだろう。

泣かせたくないだろう、こんなところで寝るな。

だから、起きろ。










「ぬわぁああああああああああああああああっっ!」

「あぶねっ!?」

突然飛び起きた信長の頭が突撃してきたことに、歴戦のジャンヌでも思わず声を出してしまった。

ジャンヌは信長の頭を片手で掴み、勢い良く投げるという暴挙に出た。

野球のボールの如く投げられた信長は回転しながら遠くにあるはずの壁に頭から激突し、そのまま頭を押さえてのたうち回った。

股間を握りつぶされた男児の如く、悲痛な声を上げながらそこら辺を疾走する信長。

それを見た老人が呆れ顔のまま茶を啜り、目の前に座るジャンヌに尋ねた。

「・・・・・・お前んとこって五月蠅いか?・・・・・・いや、絶対五月蠅いよな⁉」

落ち着いていた老人の声が、敷いてあった赤いカーペットをその身に巻きながらちくわの如く回転している信長を見てから変わり、立ち上がった後勢いよく机を叩いた。

がぁん!、と、揺れるガラスのコップが宙を舞い、その水がジャンヌの頭に見ごとにぶっかかる。

ぶっかかった水はジャンヌの長い髪を滴り、びちゃびちゃと服を濡らしていく。

「あっ・・・・・・すまねぇ、今タオル持ってくる」

老人は申し訳なさそうに頭を少し下げた後、立ち上がろうとした。

が、そこで老人はとんでもないものを見た。


それは、濡れて透けているジャンヌの胸元であった。


「―――――――――――」

秒速で首を後ろ側に向け、荒くなりつつある鼻息を両手で押さえる。

だがしかし、老人とはいえこいつは男だ、性欲とえっちの塊なのだ。

なので、思い出してしまうのだ。

濡れたTシャツ、その奥に現れた谷間。

ピンク色の出っ張り、あれがいわゆる濡れ透k

「こなくそぉっ!」

ドン!、と、片足を上げ床に叩きつけると、床に大きな亀裂が入る。

「・・・・・老害で変態って、最低のコンビネーションだってこと思い知ったわ・・・・・」

ビクウッ!冗談抜きにジャンヌの幻滅の声が響くと同時に、老人の肩が震える。

まるで錆びた歯車のように老人はジャンヌの方を向き、半泣きの表情で言った。

「・・・・・・・だっておれ、おとこだよ?」

「知らないわよそんなの、キモいからこっち見ないでよ変態!」

「ぁあああああああああああっっっっっ!」

力なく倒れた老人は、すでに床を疾走している信長のように回転を始め、疾走を開始した。

「ホワあああああああああああああっっ!」

「いやぁああああああああああああっ!」

どんどんがしゃがしゃギャギャー、馬鹿と変態の織り成すクソうるさいこの空間に、ジャンヌはうんざりしていた。

「うるっさいわね56スわよ!?」

「あっぁっぁぁあぁぁぁぁぁぁあああああああああっ!」

「いちゃあああああああああああああい!いたいぁああああああああああああああ!」

うるせぇ二人組にとりあえずテーブルの上に会ったナイフとフォークを投げまくり、一人シューティングゲームをしているジャンヌ。

と、そこに足音が一つ。

かつ、かつ、音だけで品格の違いを感じる。

「楽しそうだな客人よ、余の宮殿はお気に召したか?」

髭を生やした派手な格好の男が、ジャンヌの後ろから聞こえてきた。

高い位置にある台に乗ったその男は、まるで見下すかの如くジャンヌ達を見ていた。

にやりと笑うその目線にイラつきを抑えながら、ジャンヌは慣れない笑顔を見せた。

「ええ、まあ、無駄に広すぎて私には少し、大きすぎるかと」

「そうか、余の威光を示せたのなら、それで良い」

ビキビキ、と、眉間にしわが入りまくるが、ジャンヌはとりあえず水を飲むことで心を落ち着かせた。

それを満足そうに眺める派手な格好の男は、台の上にある玉座に座り込んだ。

「さて、余が此処に来たのは他でもない、貴様らに頼みごとがあってな」

叫びまくる信長と老人を心底楽しそうに眺めながら、男は足を組み、肘をついた。

「余は天子、皇帝、名を万歴帝」

にたりと笑ったその男は、こちらを愚かな目で見るジャンヌに言った。


「そなたらには、明智の娘であるガラシャを殺してもらいたい」








あとがき

時間がねぇぜベイベー、作者です。

投稿できないとか言っておいてちゃっかり投稿してるクズです、すいません。

BBQ美味しかった、お腹いっぱい。

では、今回の偉人の一言はバッハさんに言ってもらいましょう。


風は見えなくても風車は回っている。


これは時間を表しているのかもしれませんね、うーんガッデム。

アメリアが足りない、アメリアが足りない。

今回の字数 2030


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― 新着の感想 ―
[良い点] ギャグマンガみたいなドタバタな雰囲気が続きますね~(*'ω'*) 読んでて楽しい! 男性陣がひどいめにあってるのが、楽しい(笑) でもアメリアが足りない!(切実)
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