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ポルトガルの大うつけ~金平糖で何が悪い~  作者: キリン
【第三部】第三章 死せる不落の牙城
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剣の突き刺さった骸骨

跡形も無かった。


キャメロットの城には大穴が空き、その先にある白い壁をも貫いた。

たった一撃、黒い気持ち悪い「何か」が大量に吹き出された一撃。


玉座に座っていた騎士一人など跡形もない、それどころか城の大半が吹き飛び、その中から何かがむき出しになる。


それは、紛れも無く人の死体だった。


ただの死体ではない。むき出しになった骨には釣り合わない贅沢な服装、輝きを失った王冠は錆びつき、先ほどの攻撃で破壊された。

こんなモノがある時点ですでに常識を逸しているが、それを上から大きく塗り潰すモノがそこにはあった。


それは、骸骨の胸部に突き刺さった剣だった。


眩く光り輝いていた、空に輝く星を固めて作った刀身、妖精の羽を連想させるような装飾、銀の柄。

風化しかけの骸骨に刺さっているモノとしては余りにも勿体なく、それが逆に剣の美しさを際立たせていたのも事実だった。


だがどちらにせよ、異常なことには変わりない。


一つの国の中心地とも言える城のさらに中心、そこにこんな異常が隠されていたとしたら魔女が気づかないはずがない。円卓の騎士がこれを許すはずもない。


「……容認してた、ってとこか?」


彼にとってはどちらでもいい、彼は骸骨に近寄り、突き刺さった件の柄を握りしめた。


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