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ポルトガルの大うつけ~金平糖で何が悪い~  作者: キリン
【第三部】第一章 ブリテン島の洗礼
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太陽の騎士

「つ~か~れ~た~……」


突然マーリンさんが地面に倒れ込んだ、私は顔をしかめて近寄った。


「疲れたって……何も地面で寝なくてもいいじゃないですか、ほら汚いから起きて下さ‥‥‥い!」

「だー! だー!」


持っていた杖を地面に突き刺し、マーリンさんは抵抗する。


(本当に「元」円卓の騎士!? 全く品がない!)


私はマーリンさんの細くて長い足を引っ張る、見れば見る程綺麗な人だなぁと魅了されかけるが、そこは信長直伝ジャパニーズド根性で耐えた。


「大体なんで私がこんなクソめんどくさい戦いに参加しなくちゃいけないんだい!? 今回出てきたせいで神々にも私が動けることバレたし、今までモルガンの魔術で動けないってことで仕事サボってたのにさ~!」

「クズ! クズ! どこまで行ってもクソ野郎!」


まるで大根を抜くように、全体重をかけてマーリンを引っ張る。


「ほら! こんなところで寝転がってて敵が来たらどうするんですか! 起きてくださーい!」

「大丈夫だって、此処はブリテンでもなんもない場所だから、だぁ~れも……」


言いかけた所で、マーリンさんの声が止んだ。


「‥‥‥そうだね、うん、今起き上がるよ」

「??? え、急に何ですか?」


言われるがままに起き上がるマーリンさんに困惑しながらも、私はそちらを、マーリンさんが睨みつけている先を向いた。

そして気づいた、その圧を、太陽の如く雄大な、その存在に。


「お客様が来てくれたんだ、失礼があってはいけないからね」


武器を構えるマーリンさん、思わず私も武装しようとするが。


「剣が折れてる君が勝てる相手じゃない、離れて」


私は言われるがままに武装を解き、一歩二歩、それよりもっと下がった。


「久しぶりですね、相変わらず頭にくる美しさでなにより」

「ああそうかい、私は最悪の気分さ」


ニコリと笑う太陽、険しい顔で杖を構えるマーリンさん。


「初対面のお嬢さんもいるので、新たな名と共に自己紹介を」


腰の聖剣を抜くと同時に、太陽は名乗った。


「我が名、ガヴェイン=ラー、異国の太陽の神を取り込んだ、円卓の騎士である」


その瞬間、空にあった雲全てが消え去った。



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