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ポルトガルの大うつけ~金平糖で何が悪い~  作者: キリン
【第二部】第一章 源氏と騎士王
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理想郷にて

「なーんでここで頼光さんが死ぬの!?明智さんは!?金時君は⁉」

「そんな事よりアメリアだ!なんだあれ羨ましすぎるだろ!」

それなぁ!ナポレオンの甲高い声が響くと共に二人は肩を組み合い、ちょっとファンタジーなデザインのテレビの前に群がっている。

「・・・・・・・君たちねぇ、私だって彼らの活躍を見たいんだけど、其処どいてくれるかい?」

「断るっ!こんなに痛快で面白いものを独り占めしていただなんて!これからは僕たちで二人締めさ☆」

「そーだそーだー!」

スヌークと息ぴったりのナポレオン、二人の背中で再び画面が見えなくなった。

「・・・・・ふぅ」

苦笑いのまま、マーリンはため息をつき、二人の肩の隙間から見えるアメリアを見た。

現代兵器の力を借りずとも空を駆けるその姿は、どこか懐かしいものがあった。

「隠居してれば、よかったのにさ」

誰も聞こえないような小さな声で、そう言った。

「あー、ところで」

「ん?」

ナポレオンがテレビを見ながらマーリンに問いかけた。

「明智たちを殺したあの黒いフードの男、何か知ってる?」

「ふむ、まぁ強いだろうね、私じゃあまず殺されるだろう」

知らない、そう言わないという事は知っている、はっきりと物事を言わないのは嘘をついている証拠だった。

「知っている事と言えば・・・・・彼が『八罪悪』が一角、『傲慢』だってことだね、うん」

顔が引きつっている、常人より隠すのが上手いが自分をごまかすことはできない、これでも軍人として死んだのだから。

「そうか、ならいい」

テレビのチャンネルを変える、今はまだ、この魔術師を敵に回すことは好ましくない。


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